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公開番号
2025006367
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-17
出願番号
2023107116
出願日
2023-06-29
発明の名称
清酒、酵母の育種方法、酵母、及び清酒の製造方法
出願人
白鶴酒造株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C12G
3/022 20190101AFI20250109BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】酢酸イソブチルを高生産することができる酵母、酢酸イソブチルを高生産することができる酵母の育種方法、並びに酢酸イソブチルを高含有する清酒及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】アルコール度数を15%に換算したときに、酢酸イソブチルの濃度が1.0ppm以上であることを特徴とする清酒である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
アルコール度数を15%に換算したときに、酢酸イソブチルの濃度が1.0ppm以上であることを特徴とする清酒。
続きを表示(約 700 文字)
【請求項2】
酢酸イソブチルを高生産する酵母の育種方法であって、
親株と比較して、酢酸イソアミル分解エステラーゼ活性が低下した株を選抜する工程と、
親株と比較して、アルコールアセチルトランスフェラーゼ活性が向上した株を選抜する工程と、
親株と比較して、イソブタノール生成量が多い株を選抜する工程と、を含むことを特徴とする酵母の育種方法。
【請求項3】
含ハロゲンカルボン酸エステルに耐性を有する株の中から、親株と比較して、酢酸イソアミル分解エステラーゼ活性が低下した株を選抜する請求項2に記載の酵母の育種方法。
【請求項4】
アリールオキシフェノキシプロピオン酸系除草剤に耐性を有する株の中から、親株と比較して、アルコールアセチルトランスフェラーゼ活性が向上した株を選抜する請求項2に記載の酵母の育種方法。
【請求項5】
バリンアナログに耐性を有する株の中から、親株と比較して、イソブタノール生成量が多い株を選抜する請求項2に記載の酵母の育種方法。
【請求項6】
受託番号NITE P-03894のサッカロミセス・セレビシエ(
Saccharomyces
cerevisiae
)HL430株であることを特徴とする酵母。
【請求項7】
請求項6に記載の酵母を用いることを特徴とする清酒の製造方法。
【請求項8】
前記清酒が、アルコール度数を15%に換算したときに、酢酸イソブチルの濃度が1.0ppm以上である請求項7に記載の清酒の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、清酒、酵母の育種方法、酵母、及び清酒の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
清酒は、蒸した米、水、麹そして酵母を増殖させた酒母を原料に20日間~30日間程度、醸造させることで製造される日本古来の伝統酒である。清酒の呈味や香りに影響を与える化合物は主にアルコール発酵を担う酵母によって生成される。清酒には、カプロン酸エチルや酢酸イソアミルなどの香気成分が含まれていることが知られている。
【0003】
これまでに、酒質の多様化を目指した研究において、酢酸イソブチル生成能が優れた株が報告されており、前記株を用いて製造した清酒では、アルコール度数18.0%のときに、酢酸イソブチル濃度が1.1ppmであったことが報告されている(例えば、非特許文献1参照)。なお、前記清酒における酢酸イソブチル濃度は、アルコール度数を15.0%に換算したときに、0.92ppmとなる。
【0004】
しかしながら、酢酸イソブチルを更に高生産することができる酵母株は未だ提供されていない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
M. Watanabe, et al: JOURNAL OF FERMENTATION AND BIOENGINEERING, Vol. 76, No. 3, 229-231(1993)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、酢酸イソブチルを高生産することができる酵母、酢酸イソブチルを高生産することができる酵母の育種方法、並びに酢酸イソブチルを高含有する清酒及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、前記目的を達成するべく鋭意検討を行った結果、酢酸イソブチルを高生産することができる新規酵母を取得した。前記酵母を用いて製造した清酒では酢酸イソブチル濃度が従来の清酒よりも顕著に高いことを確認した。更に、前記清酒は果実様香(メロン様香)、醪様香、しぼりたて感、冷涼感といった好ましい香りに優れ、溶媒臭が抑えられていることを知見した。
【0008】
本発明は、本発明者らの前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> アルコール度数を15%に換算したときに、酢酸イソブチルの濃度が1.0ppm以上であることを特徴とする清酒である。
<2> 酢酸イソブチルを高生産する酵母の育種方法であって、
親株と比較して、酢酸イソアミル分解エステラーゼ活性が低下した株を選抜する工程と、
親株と比較して、アルコールアセチルトランスフェラーゼ活性が向上した株を選抜する工程と、
親株と比較して、イソブタノール生成量が多い株を選抜する工程と、を含むことを特徴とする酵母の育種方法である。
<3> 含ハロゲンカルボン酸エステルに耐性を有する株の中から、親株と比較して、酢酸イソアミル分解エステラーゼ活性が低下した株を選抜する前記<2>に記載の酵母の育種方法である。
<4> アリールオキシフェノキシプロピオン酸系除草剤に耐性を有する株の中から、親株と比較して、アルコールアセチルトランスフェラーゼ活性が向上した株を選抜する前記<2>から<3>のいずれかに記載の酵母の育種方法である。
<5> バリンアナログに耐性を有する株の中から、親株と比較して、イソブタノール生成量が多い株を選抜する前記<2>から<4>のいずれかに記載の酵母の育種方法である。
<6> 受託番号NITE P-03894のサッカロミセス・セレビシエ(
Saccharomyces
cerevisiae
)HL430株であることを特徴とする酵母である。
<7> 前記<6>に記載の酵母を用いることを特徴とする清酒の製造方法である。
<8> 前記清酒が、アルコール度数を15%に換算したときに、酢酸イソブチルの濃度が1.0ppm以上である前記<7>に記載の清酒の製造方法である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、酢酸イソブチルを高生産することができる酵母、酢酸イソブチルを高生産することができる酵母の育種方法、並びに酢酸イソブチルを高含有する清酒及びその製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(酵母の育種方法)
本実施形態の酵母の育種方法は、酢酸イソブチルを高生産する酵母の育種方法であって、酢酸イソアミル分解エステラーゼ機能欠損株選抜工程と、アルコールアセチルトランスフェラーゼ高活性株選抜工程と、イソブタノール高生産株選抜工程とを少なくとも含み、必要に応じて更にその他の工程を含む。
(【0011】以降は省略されています)
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