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公開番号
2025000391
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-07
出願番号
2023100225
出願日
2023-06-19
発明の名称
ビールテイスト飲料
出願人
サントリーホールディングス株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C12C
12/00 20060101AFI20241224BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】すっきりとした味わいを有しつつ、まろやかな酸味も感じられるビールテイスト飲料が求められていた。
【解決手段】アルコール度数が8.00(v/v)%以上であり、コハク酸の含有量が110質量ppm以上1100質量ppm以下であり、下記式(1A)を満たす、
式(1A):X1/Y1≧0.25
[上記式(1A)中、X1はコハク酸の含有量(単位:質量ppm)を示し、Y1は酢酸の含有量(単位:質量ppm)を示す。]ビールテイスト飲料。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
アルコール度数が8.00(v/v)%以上であり、
コハク酸の含有量が110質量ppm以上1100質量ppm以下であり、
下記式(1A)を満たす、
式(1A):X1/Y1≧0.25
[上記式(1A)中、X1はコハク酸の含有量(単位:質量ppm)を示し、Y1は酢酸の含有量(単位:質量ppm)を示す。]ビールテイスト飲料。
続きを表示(約 940 文字)
【請求項2】
アルコール度数が50.00(v/v)%以下である、請求項1に記載のビールテイスト飲料。
【請求項3】
イソアミルアルコールの含有量が10質量ppm以上1000質量ppm以下である、請求項1に記載のビールテイスト飲料。
【請求項4】
下記式(1B)を満たす、
式(1B):X2/Y1>0.32
[上記式(1B)中、X2はクエン酸の含有量(単位:質量ppm)を示し、Y1は酢酸の含有量(単位:質量ppm)を示す。]請求項1に記載のビールテイスト飲料。
【請求項5】
下記式(2A)を満たす、
式(2A):X1/Z≧0.50
[上記式(2A)中、X1はコハク酸の含有量(単位:質量ppm)を示し、Zはイソアミルアルコールの含有量(単位:質量ppm)を示す。]請求項1に記載のビールテイスト飲料。
【請求項6】
下記式(2B)を満たす、
式(2B):X2/Z≧0.78
[上記式(2B)中、X2はクエン酸の含有量(単位:質量ppm)を示し、Zはイソアミルアルコールの含有量(単位:質量ppm)を示す。]請求項1に記載のビールテイスト飲料。
【請求項7】
下記式(3)を満たす、
式(3):Y1/Z≧0.66
[上記式(3)中、Y1は酢酸の含有量(単位:質量ppm)を示し、Zはイソアミルアルコールの含有量(単位:質量ppm)を示す。]請求項1に記載のビールテイスト飲料。
【請求項8】
下記式(4)を満たす、
式(4):X/Y1>1.25
[上記式(4)中、Xはリン酸、クエン酸、およびコハク酸からなる群から選択される1種以上の酸味料の合計含有量(単位:質量ppm)を示し、Y1は酢酸の含有量(単位:質量ppm)を示す。]請求項1に記載のビールテイスト飲料。
【請求項9】
麦芽比率が50質量%以上である、請求項1に記載のビールテイスト飲料。
【請求項10】
発酵飲料である、請求項1に記載のビールテイスト飲料。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビールテイスト飲料に関する。
続きを表示(約 4,700 文字)
【背景技術】
【0002】
従来から、麦芽ベース原液と炭酸水などとを混合することによって、ビール飲料を製造する方法や装置が知られている。
例えば、特許文献1には、麦芽ベース発酵飲料濃縮物と炭酸液体希釈剤とを混合することによって、麦芽ベース発酵飲料を製造するビール飲料製造方法やのビール飲料ディスペンサー装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
WO2018/100071号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の麦芽ベース原液のように、希釈することを前提とするビールテイスト原液は、通常のビールテイスト飲料と比べるとアルコール度数が高く設計される。近年、このようなアルコール度数の高い原液を希釈せずに飲用に供する需要も高まる中、本発明者らは、アルコール度数の高い原液をそのまま飲用に供する際に、ビールテイスト飲料として不適な甘い香りを感じやすいという問題に直面した。
このような状況下、すっきりとした味わいを有しつつ、まろやかな酸味も感じられるビールテイスト飲料が求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らが鋭意研究を重ねた結果、コハク酸の含有量、およびコハク酸と酢酸との含有量比を所定の範囲に調整することで、上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明には、以下の態様が含まれる。
[1]
アルコール度数が8.00(v/v)%以上であり、
コハク酸の含有量が110質量ppm以上1100質量ppm以下であり、
下記式(1A)を満たす、
式(1A):X1/Y1≧0.25
[上記式(1A)中、X1はコハク酸の含有量(単位:質量ppm)を示し、Y1は酢酸の含有量(単位:質量ppm)を示す。]ビールテイスト飲料。
[2]
アルコール度数が50.00(v/v)%以下である、[1]に記載のビールテイスト飲料。
[3]
イソアミルアルコールの含有量が10質量ppm以上1000質量ppm以下である、[1]または[2]に記載のビールテイスト飲料。
[4]
下記式(1B)を満たす、
式(1B):X2/Y1>0.32
[上記式(1B)中、X2はクエン酸の含有量(単位:質量ppm)を示し、Y1は酢酸の含有量(単位:質量ppm)を示す。][1]~[3]のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
[5]
下記式(2A)を満たす、
式(2A):X1/Z≧0.50
[上記式(2A)中、X1はコハク酸の含有量(単位:質量ppm)を示し、Zはイソアミルアルコールの含有量(単位:質量ppm)を示す。][1]~[4]のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
[6]
下記式(2B)を満たす、
式(2B):X2/Z≧0.78
[上記式(2B)中、X2はクエン酸の含有量(単位:質量ppm)を示し、Zはイソアミルアルコールの含有量(単位:質量ppm)を示す。][1]~[5]のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
[7]
下記式(3)を満たす、
式(3):Y1/Z≧0.66
[上記式(3)中、Y1は酢酸の含有量(単位:質量ppm)を示し、Zはイソアミルアルコールの含有量(単位:質量ppm)を示す。][1]~[6]のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
[8]
下記式(4)を満たす、
式(4):X/Y1>1.25
[上記式(4)中、Xはリン酸、クエン酸、およびコハク酸からなる群から選択される1種以上の酸味料の合計含有量(単位:質量ppm)を示し、Y1は酢酸の含有量(単位:質量ppm)を示す。][1]~[7]のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
[9]
麦芽比率が50質量%以上である、[1]~[8]のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
[10]
発酵飲料である、[1]~[9]のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
[11]
上面発酵ビールテイスト飲料である、[1]~[10]のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
[12]
アルコール度数が8.00(v/v)%以上であり、
コハク酸の含有量が110質量ppm以上1100質量ppm以下であり、
下記式(1A)を満たす、
式(1A):X1/Y1≧0.25
[上記式(1A)中、X1はコハク酸の含有量(単位:質量ppm)を示し、Y1は酢酸の含有量(単位:質量ppm)を示す。]ビールテイスト原液。
[13]
2~10倍希釈用の原液である、[12]に記載のビールテイスト原液。
[14]
[12]または[13]に記載のビールテイスト原液に可食性水溶液を混合して作られたビールテイスト飲料。
[15]
[12]または[13]に記載のビールテイスト原液に可食性水溶液を混合する工程を含む、ビールテイスト飲料の製造方法。
【発明の効果】
【0006】
本発明の好適な一態様によれば、ビールテイスト飲料に好適なすっきりとした味わいを有するビールテイスト飲料を提供する。また、本発明の好適な一態様によれば、ビールテイスト飲料に好適なまろやかな酸味が感じられるビールテイスト飲料を提供する。また、本発明の好適な一態様によれば、すっきりとした味わいを有しつつ、まろやかな酸味が感じられるビールテイスト飲料を製造できるビールテイスト原液を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
1.ビールテイスト飲料
本明細書において、「ビールテイスト飲料」とは、ビール様の風味をもつアルコール含有の炭酸飲料をいう。つまり、本明細書のビールテイスト飲料は、特に断わりがない場合、ビール風味を有するいずれの炭酸飲料をも包含する。
したがって、「ビールテイスト飲料」は、麦芽、ホップ、および水を原料として、これらを、酵母を用いて発酵させて得られる麦芽発酵飲料であるビールや、発酵ビールテイスト飲料だけでなく、エステルや高級アルコールやラクトンなどを含むビール香料が添加された炭酸飲料、その他日本の酒税法上の名称における発泡酒、発泡性のリキュール類を包含する。
【0008】
また、本発明の一態様のビールテイスト飲料は、酵母を用いて発酵工程を経た発酵ビールテイスト飲料であってもよく、発酵工程を経ない非発酵ビールテイスト飲料であってもよい。
発酵ビールテイスト飲料としては、上面発酵酵母(サッカロマイセス等)を用いた発酵工程を経て醸造されたエールビールテイスト飲料であってもよく、下面発酵酵母(サッカロマイセス等)を用いた発酵工程を経て醸造されたラガービールテイスト飲料、ピルスナービールテイスト飲料であってもよいし、これらのビールテイスト飲料をブレンドしたものであってもよい。また、本明細書でいう「発酵」は、アルコールが生じるアルコール発酵であってもよく、アルコールが生じない非アルコール発酵であってもよい。
加えて、本発明の一態様のビールテイスト飲料は、原料として麦芽(例えば、大麦麦芽、小麦麦芽等)を用いた麦芽使用ビールテイスト飲料であってもよく、麦芽を用いない麦芽不使用ビールテイスト飲料であってもよい。麦芽使用ビールテイスト飲料としては、例えば、大麦麦芽使用ビールテイスト飲料が挙げられる。
また、本発明の一態様のビールテイスト飲料は、原料として麦(例えば、大麦、小麦等)を用いた麦使用ビールテイスト飲料であってもよく、麦を用いない麦不使用ビールテイスト飲料であってもよい。麦使用ビールテイスト飲料としては、例えば、大麦使用ビールテイスト飲料が挙げられる。
【0009】
本発明のビールテイスト飲料は、アルコール度数が8.0(v/v)%以上であり、コハク酸の含有量が110質量ppm以上1100質量ppm以下であり、下記式(1A)を満たす、ビールテイスト飲料である。
式(1A):X1/Y1≧0.25
[上記式(1A)中、X1はコハク酸の含有量(単位:質量ppm)を示し、Y1は酢酸の含有量(単位:質量ppm)を示す。]
ビールテイスト飲料においてアルコール度数を高く設計すると、不適な甘い香りが過度に付いてしまい、飲みにくい飲料となり易い傾向があった。このような問題に対し、本発明者らが検討を重ねたところ、アルコール度数を8.0(v/v)%以上と高く設計しても、コハク酸の含有量、およびコハク酸と酢酸との含有量比を所定の範囲に調整することで、すっきりとした味わいとまろやかな酸味がしっかりと感じられるようになり、これにより、アルコール度数の高さに起因する不適な甘い香りを感じにくくなることが分かった。
【0010】
本発明の一態様のビールテイスト飲料は、適度な刺激感を有するビールテイスト飲料とする観点から、アルコール度数(エタノールの含有量)(v/v)%は、8.0(v/v)%以上であるが、8.5(v/v)%以上、9.0(v/v)%以上、9.5(v/v)%以上、10.0(v/v)%以上、10.5(v/v)%以上、11.0(v/v)%以上、11.5(v/v)%以上、12.0(v/v)%以上、12.5(v/v)%以上、13.0(v/v)%以上、13.5(v/v)%以上、14.0(v/v)%以上、14.5(v/v)%以上、15.0(v/v)%以上、15.5(v/v)%以上、16.0(v/v)%以上、16.5(v/v)%以上、17.0(v/v)%以上、17.5(v/v)%以上、18.0(v/v)%以上、18.5(v/v)%以上、19.0(v/v)%以上、19.5(v/v)%以上、20.0(v/v)%以上、20.5(v/v)%以上、21.0(v/v)%以上、21.5(v/v)%以上、22.0(v/v)%以上、22.5(v/v)%以上、23.0(v/v)%以上、23.5(v/v)%以上、24.0(v/v)%以上、24.5(v/v)%以上、または、25.0(v/v)%以上であってもよい。
他方、過度の刺激感が少ないビールテイスト飲料とする観点から、アルコール度数は、50.0(v/v)%以下、45.0(v/v)%以下、40.0(v/v)%以下、35.0(v/v)%以下、30.0(v/v)%以下、25.0(v/v)%以下、24.5(v/v)%以下、24.0(v/v)%以下、23.5(v/v)%以下、23.0(v/v)%以下、22.5(v/v)%以下、22.0(v/v)%以下、21.5(v/v)%以下、21.0(v/v)%以下、20.5(v/v)%以下、または、20.0(v/v)%以下であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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