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公開番号2025009856
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2024080296
出願日2024-05-16
発明の名称電池用集電体、電池用電極、電池用集電体の製造方法及び剥離方法
出願人日本黒鉛工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類H01M 4/66 20060101AFI20250109BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】本発明は、電極活物質層を導電体層から容易に剥離することを可能とする電池用集電体を提供する。
【解決手段】本発明の電池用集電体は、導電体層と、導電体層上に設けられたプライマーコート層とを備え、プライマーコート層は、散在している結晶性樹脂の層又は結晶性樹脂とカーボン粒子との混合物層であり、プライマーコート層が散在している結晶性樹脂の層である場合、プライマーコート層に含まれる結晶性樹脂のすき間において導電体層が露出しており、プライマーコート層が結晶性樹脂とカーボン粒子との混合物層である場合、単位面積当たりのプライマーコート層の質量が0.1g/m2以上10g/m2より小さく、プライマーコート層に含まれる結晶性樹脂の融点は、200℃以下であることを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
導電体層と、前記導電体層上に設けられたプライマーコート層とを備え、
前記プライマーコート層は、散在している結晶性樹脂の層又は結晶性樹脂とカーボン粒子との混合物層であり、
前記プライマーコート層が前記散在している結晶性樹脂の層である場合、前記プライマーコート層に含まれる結晶性樹脂のすき間において前記導電体層が露出しており、
前記プライマーコート層が結晶性樹脂とカーボン粒子との前記混合物層である場合、単位面積当たりの前記プライマーコート層の質量が0.1g/m
2
以上10g/m
2
より小さく、
前記プライマーコート層に含まれる結晶性樹脂の融点は、200℃以下であることを特徴とする電池用集電体。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記プライマーコート層は、結晶性樹脂とカーボン粒子との前記混合物層であり、かつ、結晶性樹脂100質量部に対して0.01質量部以上1000質量部以下のカーボン粒子を含む請求項1に記載の電池用集電体。
【請求項3】
前記プライマーコート層は、前記散在している結晶性樹脂の層であり、かつ、0.1μm以上40μm以下の平均粒径D50を有する結晶性樹脂粒子が散在している層であり、
単位面積当たりの前記プライマーコート層の質量は、0.1g/m
2
以上であり10g/m
2
より小さい請求項1に記載の電池用集電体。
【請求項4】
前記プライマーコート層は、結晶性樹脂とカーボン粒子との前記混合物層であり、
前記プライマーコート層における結晶性樹脂の大きさ又は厚さは、40μm以下であり、
単位面積当たりの前記プライマーコート層の質量は、0.1g/m
2
以上10g/m
2
以下である請求項1に記載の電池用集電体。
【請求項5】
前記プライマーコート層は、カーボン粒子の全体が結晶性樹脂で被覆されないように設けられた請求項4に記載の電池用集電体。
【請求項6】
前記導電体層は、金属箔である請求項1に記載の電池用集電体。
【請求項7】
前記プライマーコート層に含まれる結晶性樹脂は、ポリオレフィンである請求項1に記載の電池用集電体。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1つに記載の集電体と、前記プライマーコート層上に設けられた電極活物質層とを含む電池用電極。
【請求項9】
水溶性有機化合物又は液状有機化合物と水を含む分散媒に結晶性樹脂粒子が分散している分散液を導電体層上に塗布し、塗布膜を乾燥させることによりプライマーコート層を形成するステップを含む電池用集電体の製造方法。
【請求項10】
導電体層及び前記導電体層上に設けられたプライマーコート層を備える集電体と、前記プライマーコート層上に設けられた電極活物質層とを備える電極に含まれる前記電極活物質層を前記導電体層から剥離する剥離方法であって、
前記プライマーコート層は、散在している結晶性樹脂の層又は結晶性樹脂とカーボン粒子との混合物層であり、
前記プライマーコート層に含まれる結晶性樹脂の融点は、200℃以下であり、
前記剥離方法は、前記プライマーコート層の少なくとも一部を前記結晶性樹脂の融点以上の温度に加熱し前記電極活物質層を前記導電体層から剥離する剥離ステップを含む剥離方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電池用集電体、電池用電極、電池用集電体の製造方法及び剥離方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
リチウムイオン電池は、エネルギー密度が高い、寿命が長いなどの優れた特性を有するため、様々な用途に用いられている。リチウムイオン電池の正極には、通常、コバルト、ニッケル、マンガンなどのレアメタルが含まれており、これらの鉱物資源を確保することが課題となっている。一方、使用済みのリチウムイオン電池からこれらのレアメタルを回収する方法が検討されている。
例えば、液槽内で金属箔上の電極活物質層に超音波を照射することにより、正極活物質層を破砕し金属箔から取り外す方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2023-511520号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、超音波を照射する方法では、処理液の管理が必要であり処理コストが高い。また、金属箔が処理液中で摩耗し金属粉が処理液に混合するおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、電極活物質層を導電体層から容易に剥離することを可能とする電池用集電体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、導電体層と、前記導電体層上に設けられたプライマーコート層とを備え、前記プライマーコート層は、散在している結晶性樹脂の層又は結晶性樹脂とカーボン粒子との混合物層であり、前記プライマーコート層が前記散在している結晶性樹脂の層である場合、前記プライマーコート層に含まれる結晶性樹脂のすき間において前記導電体層が露出しており、前記プライマーコート層が結晶性樹脂とカーボン粒子との前記混合物層である場合、単位面積当たりの前記プライマーコート層の質量が0.1g/m
2
以上10g/m
2
より小さく、前記プライマーコート層に含まれる結晶性樹脂の融点は、200℃以下であることを特徴とする電池用集電体を提供する。
本発明は、本発明の集電体と、前記プライマーコート層上に設けられた電極活物質層とを含む電池用電極も提供する。
本発明は、水溶性有機化合物又は液状有機化合物と水を含む分散媒に結晶性樹脂粒子が分散している分散液を導電体層上に塗布し、塗布膜を乾燥させることによりプライマーコート層を形成するステップを含む電池用集電体の製造方法も提供する。
本発明は、導電体層及び前記導電体層上に設けられたプライマーコート層を備える集電体と、前記プライマーコート層上に設けられた電極活物質層とを備える電極に含まれる前記電極活物質層を前記導電体層から剥離する剥離方法も提供する。前記プライマーコート層は、散在している結晶性樹脂の層又は結晶性樹脂とカーボン粒子との混合物層であり、前記プライマーコート層に含まれる結晶性樹脂の融点は、200℃以下であり、前記剥離方法は、前記プライマーコート層の少なくとも一部を前記結晶性樹脂の融点以上の温度に加熱し前記電極活物質層を前記導電体層から剥離する剥離ステップを含む。
【発明の効果】
【0006】
本発明の電池用集電体を用いた電池用電極に含まれるプライマーコート層の少なくとも一部をその融点以上の温度に加熱することにより結晶性樹脂を溶融させることができ、導電体層から電極活物質層を容易に剥離することができる。このため、電極活物質層や集電体に含まれる有用な成分を再利用するコストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
(a)(b)はそれぞれ本発明の一実施形態の電池用集電体の概略断面図である。
(a)(b)はそれぞれ本発明の一実施形態の電池用電極の概略断面図である。
熱処理後の電池用正極の切断断面のSEM写真である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を用いて本発明の複数の実施形態を説明する。図面や以下の記述中で示す構成は、例示であって、本発明の範囲は、図面や以下の記述中で示すものに限定されない。
【0009】
第1実施形態
図1(a)は本実施形態の電池用集電体の概略断面図であり、図2(a)は本実施形態の電池用電極の概略断面図である。
本実施形態の電池用集電体10は、導電体層2と、導電体層2上に設けられたプライマーコート層3とを備え、プライマーコート層3は、散在している結晶性樹脂の層であり、プライマーコート層3に含まれる結晶性樹脂のすき間において導電体層2が露出しており、プライマーコート層3に含まれる結晶性樹脂の融点は、200℃以下である。
本実施形態の電池用電極20は、本実施形態の電池用集電体10と、プライマーコート層3上に設けられた電極活物質層5とを含む。
【0010】
電池用集電体10は、電池の電極用の集電体であり、電極活物質層5と電池端子との間の導電経路となる。前記電池は、特に限定されないが、リチウムイオン電池であることが好ましい。また、電池用集電体10は、電池の正極に用いられるものであってもよく、電池の負極に用いられるものであってもよい。また、電池用集電体10は、電極活物質層5のプラス電荷またはマイナス電荷を集電するための集電体であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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