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公開番号2025005493
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023105667
出願日2023-06-28
発明の名称放射性治療薬による治療効果を確認する方法
出願人JFEエンジニアリング株式会社
代理人個人,個人
主分類A61K 51/08 20060101AFI20250109BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】放射性治療薬による治療効果を確認する方法の提供。
【解決手段】下記の手順を含む放射性治療薬による治療効果を確認する方法。
手順1:治療前にZr標識プローブを用いてPET画像を得る。
手順2:手順1で得たPET画像が示すZr標識プローブの体内分布に基づいて、放射性治療薬であるAc標識プローブの投与量及び投与回数に関する投与計画を立てる。
手順3:Zr標識プローブとAc標識プローブとを同時に投与し、投与初期のPET画像Aを得る。
手順4:Ac標識プローブの投与後、所定日数経過後のPET画像Bを得る。
手順5:PET画像AとPET画像Bとを対比して、Zr-89の減衰率に基づいて治療効果が十分か、不十分かを判断する。
手順6:手順5の結果から、治療効果が得られている場合にはAc標識プローブの投与量を減少させ、治療効果が不十分である場合には前記Ac標識プローブの投与量を増加させるように投与計画を修正する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
放射性治療薬による治療効果を確認する方法であって、
プローブをZr-89で標識してなるZr標識プローブを放射性診断薬とし、
前記プローブをAc-225で標識してなるAc標識プローブを前記放射性治療薬とし、
前記Zr標識プローブ及び前記Ac標識プローブを用いて、少なくとも、以下の手順を実施して前記放射性治療薬による治療効果を確認する方法。
手順1:治療前に前記Zr標識プローブを用いて、前記Zr標識プローブによるPET画像を得る。
手順2:手順1で得たPET画像が示す前記Zr標識プローブの体内分布に基づいて、前記Ac標識プローブの投与量及び投与回数に関する投与計画を立てる。
手順3:前記Zr標識プローブと前記Ac標識プローブとを同時に投与し、投与初期のPET画像Aを得る。
手順4:前記Ac標識プローブの投与後、所定日数経過後のPET画像Bを得る。
手順5:前記PET画像Aと前記PET画像Bとを対比して、Zr-89の減衰率の大きい場合には治療効果が十分に得られていると判断し、Zr-89の減衰率の小さい場合には治療効果が不十分であると判断する。
手順6:手順5の結果に基づいて、治療効果が十分に得られている場合には前記Ac標識プローブの投与量を減少させ、治療効果が不十分である場合には前記Ac標識プローブの投与量を増加させるように投与計画を修正する。
続きを表示(約 79 文字)【請求項2】
前記プローブが、タンパク質、ペプチド、または低分子有機化合物である、請求項1に記載の放射性治療薬による治療効果を確認する方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、放射性治療薬による治療効果を確認する方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
がんの治療においては、治療を始める前に様々な検査・診断を行い、治療法が決定されている。
近年、診断と治療とを合わせて行う「セラノスティクス:Theranostics=治療(Therapeutics)+診断(Diagnostics)」という手法が開発されている。
【0003】
セラノスティクスでは、診断用RIで標識した薬剤の体内動態などから、病巣の状態を可視化し、治療用RIで標識した薬剤の投与量などを最適化することができるため、個別化医療の実現につながると期待されている。
【0004】
診断用RIで標識した薬剤及び治療用RIで標識した薬剤が人体内でどのような分布をしているかを検知する一般的な手段としてはPET-CT検査が行われている。
PET-CT検査においては、PET(Positron Emission computed Tomography)装置とCT(Computed Tomography)装置とを併用して、分子イメージング法により、鮮明な画像で、腫瘍の位置や大きさを可視化することができ、より詳しく分析することができる。
【0005】
分子イメージング法とは生体内のタンパク量や酵素活性遺伝子の発現レベルなどをin vivoで可視化する技術であり、病態解明や臨床検査、薬理評価など様々な分野に応用されている。具体的には、生体内分子に特異的に結合する化合物(以下、「プローブ」ともいう)をポジトロン放出核種で標識しポジトロン断層撮影法(PET)でその空間分布を体外計測する手法である
【0006】
PET検査では下記のような陽電子を放出する核種(ポジトロン核種)をマーカーとして用いている。
F-18:半減期:109.8分
C-11:半減期:20.4分
N-13:半減期:9.97分
O-15:半減期:2.04分
このうち、F-18は他のポジトロン核種に比べて半減期が109.8分と長いことから、比較的複雑な合成が可能であり、ポジトロン核種として広く用いられている。
F-18を用いた代表的なPET薬剤としては、2-Deoxy-2-[
18
F]fluoro-D-glucose(
18
FDG)が、脳機能、心機能、悪性腫瘍診断と広い分野で使用されている。
また、PET検査用の他のポジトロン核種としては、Ga-68(例えば特許文献1参照)及びZr-89(例えば特許文献2参照)が提案されている。
【0007】
非特許文献1では、がん細胞に高発現するアミノ酸トランスポーター(LAT1)に選択性の高いPETプローブ(
18
F-NKO-035注射液)によって放射線診断を行い、また、核種をα線源(At-211)に変更して放射線治療を行う場合のシミュレーション結果を報告している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2022-133357号公報
特開2019-112309号公報
【非特許文献】
【0009】
国立研究開発法人日本原子力研究開発機構と 国立大学法人大阪大学によるプレスリリース「患者の個性を反映したα線核医学治療の線量評価が可能に」,2021年1月14日(https://www.rcnp.osaka-u.ac.jp/RCNPhome/ja/news/pr_2021jan14.pdf)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記の非特許文献1には、がんの治療に際して、F-18(半減期:109.8分)による放射線診断とAt-211(半減期:7.2時間)による放射線治療を行うことが示されている。図1は、非特許文献1に掲載されている図であり、治療効果を示す画像は診断用核種F-18の体内分布がそのまま治療用核種At-211の体内分布と同じであることを前提として作成されたものである。
しかしながら、従来技術の問題点として、治療開始時に決定した放射性治療薬の投与量が、治療の経過によっても変更されないため、過剰投与により副作用が余計に生じたり、過小投与により十分な治療効果が得られなかったりする恐れがある。
(【0011】以降は省略されています)

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