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公開番号2025003388
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-09
出願番号2024099256
出願日2024-06-20
発明の名称ハードディスクドライブ装置のヘッドジンバルアセンブリ
出願人マグネコンプ コーポレーション,MAGNECOMPCORPORATION
代理人個人,個人,個人
主分類G11B 21/21 20060101AFI20241226BHJP(情報記憶)
要約【課題】ヘッドジンバルアセンブリを提供すること。
【解決手段】ジンバルはネック部によって結合されたベース部および舌部を有する。ベース部は舌部から離れる方向を向く第1の近位縁部を含む。回路はジンバルに取り付けられて、第1の近位縁部を越えて延びる回路延長領域を有する、ベース部に取り付けられた部分を含む。回路延長領域は舌部から離れる方向を向く第2の近位縁部を含む。スライダは舌部に取り付けられるとともに、回路に電気的に接続されていてもよい。第1および第2のPZTアクチュエータは、ヘッドジンバルアセンブリに取り付けられるとともに、回路に電気的に接続される。回路延長領域は、第1の近位縁部の最も遠くに延びる部分および第2の近位縁部の最も遠くに延びる部分に対して、舌部から離れる方向に測定して少なくとも0.1mmの回路延長領域幅Wを有する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
ヘッドジンバルアセンブリであって、
ネック部によって結合されたベース部および舌部を有するジンバルであって、ベース部は、舌部から離れる方向を向く第1の近位縁部を含む、ジンバルと、
前記ジンバルに取り付けられた回路であって、前記ベース部の第1の近位縁部を越えて延びる回路延長領域を含む、前記ベース部に取り付けられた部分を含み、回路延長領域は、前記舌部から離れる方向を向く第2の近位縁部を含む、回路と、
ヘッドジンバルアセンブリに取り付けられるとともに、前記回路に電気的に接続されて、前記ベース部に対して前記舌部を変位させる第1のPZTアクチュエータおよび第2のPZTアクチュエータと、を備えており、
前記回路延長領域は、前記舌部から離れる方向に延びる第1の近位縁部の最も遠くに延びる部分および前記舌部から離れる方向に延びる第2の近位縁部の最も遠くに延びる部分に対して、前記舌部から離れる方向に測定して少なくとも0.1mmの回路延長領域幅Wを有している、ヘッドジンバルアセンブリ。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記回路が、電気トレースおよび絶縁材料を含み、前記回路の回路延長領域が、電気トレースのない絶縁材料を含んでいる、請求項1に記載のヘッドジンバルアセンブリ。
【請求項3】
前記第1のPZTアクチュエータが、前記回路の第1の接合部位に取り付けられた近位端と、前記回路の第2の接合部位に取り付けられた遠位端と、を有しており、
前記第2のPZTアクチュエータが、前記回路の第3の接合部位に取り付けられた近位端と、前記回路の第4の接合部位に取り付けられた遠位端と、を有している、請求項1に記載のヘッドジンバルアセンブリ。
【請求項4】
前記第1の接合部位および前記第3の接合部位が、前記ベース部に隣接しており、前記第2の接合部位および前記第4の接合部位が、前記舌部に隣接している、請求項3に記載のヘッドジンバルアセンブリ。
【請求項5】
前記舌部に取り付けられるとともに、前記回路に電気的に接続されたスライダをさらに備えている、請求項1に記載のヘッドジンバルアセンブリ。
【請求項6】
前記回路が、前記スライダと前記舌部との間に配置されている、請求項5に記載のヘッドジンバルアセンブリ。
【請求項7】
サスペンションアセンブリであって、
ベースプレートと、
ヒンジによって前記ベースプレートに接続されたロードビームと、
前記ロードビームに取り付けられたジンバルであって、ネック部によって結合されたベース部および舌部を備えており、ベース部は舌部から離れる方向を向く第1の近位縁部を含んでいる、ジンバルと、
前記ジンバルに取り付けられた回路であって、前記ベース部の第1の近位縁部を越えて延びる回路延長領域を含む、前記ベース部に取り付けられた部分を含んでおり、回路延長領域は、前記舌部から離れる方向を向く第2の近位縁部を含んでいる、回路と、
サスペンションアセンブリに取り付けられるとともに、前記回路に電気的に接続されて、前記ベース部に対して前記舌部を変位させる第1のPZTアクチュエータおよび第2のPZTアクチュエータと、を備えており、
前記回路延長領域は、前記舌部から離れる方向に延びる第1の近位縁部の最も遠くに延びる部分および前記舌部から離れる方向に延びる第2の近位縁部の最も遠くに延びる部分に対して、前記舌部から離れる方向に測定して少なくとも0.1mmの回路延長領域幅Wを有している、サスペンションアセンブリ。
【請求項8】
前記回路が、電気トレースおよび絶縁材料を含み、前記回路の回路延長領域が、電気トレースのない絶縁材料を含んでいる、請求項7に記載のサスペンションアセンブリ。
【請求項9】
前記第1のPZTアクチュエータが、前記回路の第1の接合部位に取り付けられた近位端と、前記回路の第2の接合部位に取り付けられた遠位端と、を有しており、
前記第2のPZTアクチュエータが、前記回路の第3の接合部位に取り付けられた近位端と、前記回路の第4の接合部位に取り付けられた遠位端と、を有している、請求項7に記載のサスペンションアセンブリ。
【請求項10】
前記第1の接合部位および前記第3の接合部位が、前記ベース部に隣接しており、前記第2の接合部位および前記第4の接合部位が、前記舌部に隣接している、請求項9に記載のサスペンションアセンブリ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2023年6月21日に出願された米国特許出願第18/212,586号の優先権を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 3,600 文字)【0002】
本発明は、ハードディスクドライブに関し、より詳細には、ハードディスクドライブ用のヘッドジンバルアセンブリおよびサスペンションアセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
ハードディスクドライブ(HDD)は、磁気表面を有する1つまたは複数の円形ディスク上にデジタル符号化データを記憶する不揮発性記憶装置である。動作中、各ディスクは高速で回転する。データは、ヘッドスタックアセンブリに一体化されたボイスコイルモータまたはアクチュエータによって回転させられるヘッドスタックアセンブリのアームに取り付けられたサスペンションアセンブリによって、ディスク表面上の特定のデータトラックまたは位置に配置される読み書きヘッドを使用して、ディスクから読み取られ、ディスクに書き込まれる。読み書きヘッドを安定させて、ディスク表面上の目標とするデータトラックと位置合わせすることは、ハードディスクドライブ動作中のサスペンションアセンブリの主な機能を定義する。サスペンションアセンブリの設計および製造を最適化することで、ハードディスクドライブの性能を低下させる可能性のある機械的、熱的、および他のオフトラック障害の影響を最小限に抑えることができる。サスペンションアセンブリは、ロードビームを含む。動作中、アクチュエータは、ロードビームの遠位端をディスクの所望の部分(例えば、ディスク表面の円形トラックのうちの1つ)上に位置させる。ロードビームの遠位端には、ジンバルアセンブリ(フレクシャとも呼ばれる)が取り付けられている。ジンバルアセンブリは、読み書きヘッドを含むスライダ、および(アクチュエータによるスライダのより粗い位置決めとは対照的に)スライダの微細な位置決めのためにジンバルアセンブリの一部を回転させるマイクロアクチュエータデバイス(圧電素子(piezoelectric device)、本明細書ではPZTとも呼ばれる)などの構成要素を含むことができる。スライダと回転するディスクとの間の空気粘性による圧力で、スライダはディスクの表面上で(ディスクに極めて接近して)ホバリングする。ロードビームは特に横軸において比較的剛性であるが、ジンバルアセンブリはより可撓性であるので、スライダは、ディスク表面のすぐ上でその動作距離を維持するために、ディスク表面上を浮遊しながらピッチとロールができるようになっている。
【0004】
図1は、従来のヘッドスタックアセンブリ2の一部を示しており、図2および3は、ヘッドスタックアセンブリ2の従来のヘッドジンバルアセンブリ10を示している。ヘッドスタックアセンブリ2は、ベースプレート8に接続されたヒンジ6を有する近位端で終端するロードビーム4を備えたサスペンションアセンブリ3を含む。ロードビームの遠位端には、ヘッドジンバルアセンブリ10が取り付けられている。ベースプレート8は、ヘッドスタックアセンブリ2のアクチュエータアーム12に接続されており、アクチュエータアーム12は一体型アクチュエータ(図示せず)によって回転する。
【0005】
図2および3に最もよく示されているように、ヘッドジンバルアセンブリ10は、板金(例えば、ステンレス鋼)の薄い部品のジンバル14と、導電性トレース(例えば、銅)および絶縁材料(例えば、ポリイミド)を含む回路16と、ジンバル14に(例えば、接着剤によって)取り付けられた読取り/書込みヘッドを有するスライダ18と、ジンバル14のスライダ18と同じ側に取り付けられたPZTアクチュエータ20とを備える。回路16はロードビーム4とヘッドジンバルアセンブリ10に沿って延び、スライダ18の読取り/書込みヘッドとPZTアクチュエータ20に電気信号を伝達する。回路16の導電性トレースは、回路16の絶縁材料によってジンバル14から電気的に絶縁されている。
【0006】
ジンバル14はベース部14aおよび舌部14bを含み、これらはネック部14cによって互いに接続されている。舌部14bは、(スライダ18の微細な位置制御のために)ネック部14cを中心にして回転するように構成されている。スライダ18は舌部14bに取り付けられている。PZTアクチュエータ20は、舌部14bとベース部14aとの間に取り付けられており、回路16から供給される電気信号に応答してPZTアクチュエータ20が伸縮するときに、ネック部14を中心にして舌部14bを回転させるようになっており、これにより、動作中にディスクトラックに対するスライダ18の微細な移動制御が行われる。この例では、PZTアクチュエータ20は、ジンバル14に間接的に取り付けられている。つまり、PZTアクチュエータ20は回路16に取り付けられており、回路16はジンバル14に取り付けられている。
【0007】
PZTアクチュエータ20は、圧電材料の多層デバイスであってもよい。圧電材料の一般的な例としては、チタン酸ジルコン酸鉛を挙げることができるが、他の圧電材料も使用されかつ知られており、電子信号に反応して伸縮する。PZT材料は脆いことがある。サスペンションアセンブリ3は、使用されていないときは、非動作時の衝撃事象(例えば、HDDが乱暴に扱われたり、落とされたりしたときに生じる)によって引き起こされる可能性のある有害な動きから保護するのに役立つように、傾斜面(ramp)に置くことができる。しかしながら、非動作時の衝撃事象では、ヘッドジンバルアセンブリ10が損傷を受ける可能性がある(例えば、PZT材料に亀裂が入る可能性があり、および/または回路16に永久変形が生じる可能性がある)。ベース部14aがピッチ方向に大きく動くと破損が生じる場合があり、これは、ベース部14aの近位端がロードビーム4に接触して、PZTアクチュエータ20に過度な応力がかかるためである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
非動作時の衝撃事象による損傷を受けにくいヘッドジンバルアセンブリの設計が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述の問題および必要性は、ネック部によって結合された(joined together)ベース部および舌部を有するジンバルを含むヘッドジンバルアセンブリによって対処される。ベース部は、舌部から離れる方向を向く第1の近位縁部を含み、回路はジンバルに取り付けられている。回路は、ベース部に取り付けられた部分であって、ベース部の第1の近位縁部を越えて延びる回路延長領域を有する部分を含む。回路延長領域は、舌部から離れる方向を向く第2の近位縁部を含む。第1のPZTアクチュエータおよび第2のPZTアクチュエータは、ヘッドジンバルアセンブリに取り付けられるとともに、回路に電気的に接続されて、ベース部に対して舌部を変位させる(displace)。ヘッドジンバルアセンブリはまた、舌部に取り付けられるとともに、回路に電気的に接続されたスライダを含むことができる。回路延長領域は、舌部から離れる方向に延びる第1の近位縁部の最も遠くに延びる部分および舌部から離れる方向に延びる第2の近位縁部の最も遠くに延びる部分に対して、舌部から離れる方向に測定して少なくとも0.1mmの回路延長領域幅Wを有する。
【0010】
他の実施形態では、概して、ベースプレートと、ヒンジによってベースプレートに接続されたロードビームと、ロードビームに取り付けられるジンバルとを備える、サスペンションアセンブリが提供され、ジンバルは、ネック部によって結合されるベース部および舌部を備えており、ベース部は、舌部から離れる方向を向く第1の近位縁部を含む。回路はジンバルに取り付けられている。回路は、ベース部に取り付けられた部分であって、ベース部の第1の近位縁部を越えて延びる回路延長領域を有する部分を含む。回路延長領域は、舌部から離れる方向を向く第2の近位縁部を含む。第1のPZTアクチュエータおよび第2のPZTアクチュエータは、サスペンションアセンブリに取り付けられるとともに、回路に電気的に接続されて、ベース部に対して舌部を変位させる。回路延長領域は、舌部から離れる方向に延びる第1の近位縁部の最も遠くに延びる部分および舌部から離れる方向に延びる第2の近位縁部の最も遠くに延びる部分に対して、舌部から離れる方向に測定して少なくとも0.1mmの回路延長領域幅Wを有する。
(【0011】以降は省略されています)

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