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公開番号2024164400
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-27
出願番号2023079848
出願日2023-05-15
発明の名称ヘッド駆動装置
出願人日本発條株式会社
代理人弁理士法人スズエ国際特許事務所
主分類G11B 5/584 20060101AFI20241120BHJP(情報記憶)
要約【課題】ヘッド部材をスキュー方向に移動させることができるヘッド駆動装置を提供する。
【解決手段】ヘッド駆動装置10Aは、ヘッド部材9をテープ7の幅方向に駆動する第1のアクチュエータアセンブリMA1と第2のアクチュエータアセンブリMA2とを有している。さらにこのヘッド駆動装置10Aは、ヘッド部材9の長さ方向の第1の端部9aとベース部材17との間に配置された第1の端部支持ビーム91と、ヘッド部材9の長さ方向の第2の端部9bとベース部材17との間に配置された第2の端部支持ビーム92と、第1のスキュー駆動圧電ユニットSQ1と、第2のスキュー駆動圧電ユニットSQ2とを含んでいる。第1のスキュー駆動圧電ユニットSQ1と、第2のスキュー駆動圧電ユニットSQ2とは、ヘッド部材9をZ軸回りに駆動する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
記録媒体としてのテープに対しヘッド部材を移動させるヘッド駆動装置であって、
第1の枠部と第2の枠部とを有したベース部材と、
前記ヘッド部材を支持するヘッド支持部と、
前記第1の枠部と前記ヘッド支持部の一方の側部との間に配置され、前記第1の枠部に接続された第1の基部と、前記ヘッド支持部の前記一方の側部に接続された第1のヘッド側ヒンジ部と、を有した第1のビーム部材と、
前記第2の枠部と前記ヘッド支持部の他方の側部との間に配置され、前記第2の枠部に接続された第2の基部と、前記ヘッド支持部に前記他方の側部に接続された第2のヘッド側ヒンジ部とを有した第2のビーム部材と、
前記第1のビーム部材に配置された圧電素子を含む第1の圧電ユニットと、
前記第2のビーム部材に配置された圧電素子を含む第2の圧電ユニットと、
前記ヘッド部材の長さ方向の第1の端部と前記ベース部材との間に配置された第1の端部支持ビームと、
第1の端部支持ビームに配置され、前記ヘッド部材を駆動する圧電素子を備えた第1のスキュー駆動圧電ユニットと、
を具備したことを特徴とするヘッド駆動装置。
続きを表示(約 480 文字)【請求項2】
請求項1に記載のヘッド駆動装置において、
前記第1のスキュー駆動圧電ユニットが、
前記ヘッド部材の幅方向に配置された一対の圧電素子を具備したヘッド駆動装置。
【請求項3】
請求項1に記載のヘッド駆動装置において、さらに、
前記ヘッド部材の長さ方向の第2の端部と前記ベース部材との間に配置された第2の端部支持ビームと、
第2の端部支持ビームに配置され、前記ヘッド部材をスキュー方向に駆動する圧電素子を備えた第2のスキュー駆動圧電ユニットと、
を具備したことを特徴とするヘッド駆動装置。
【請求項4】
請求項3に記載のヘッド駆動装置において、
前記第2のスキュー駆動圧電ユニットが、
前記ヘッド部材の幅方向に配置された一対の圧電素子を具備したヘッド駆動装置。
【請求項5】
請求項1に記載のヘッド駆動装置において、さらに、
前記ヘッド部材の長さ方向の第2の端部と前記ベース部材との間に配置された補強部材を具備したヘッド駆動装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、記録媒体としてテープを用いるデータストレージデバイスのヘッド駆動装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
記録媒体としてテープ(磁気テープ)を用いるデータストレージデバイスが知られている。データストレージデバイスの一例は、特許文献1あるいは特許文献2に記載されたように、ケースと、ケースの内部に収容されたテープと、テープ巻取り機構と、ヘッドアセンブリなどを有している。前記テープにデータが磁気的に記録されている。前記ヘッドアセンブリは、磁気ヘッドと、前記磁気ヘッドを前記テープに対して相対的に移動させるヘッド駆動装置などを含んでいる。前記磁気ヘッドは、前記テープに記録されたデータの読取り、あるいはデータの書込み等のアクセスを行なうための素子を有している。
【0003】
特許文献1のデータストレージデバイスのヘッド駆動装置は、ヘッドスタックアセンブリ(head stack assembly)と、ヘッドスタックアセンブリを移動させるためのボイスコイルモータとを含んでいる。ヘッドスタックアセンブリの先端にスプリング機能を有するヘッドアームが設けられている。このヘッドアームにそれぞれ磁気ヘッドが搭載されている。前記磁気ヘッドは前記ボイスコイルモータによって前記テープの幅方向に移動する。
【0004】
特許文献2のデータストレージデバイスのヘッド駆動装置は、テープの高記録密度化に対応するために、磁気ヘッドを比較的大きなストロークで移動させるための粗動用アクチュエータと、前記磁気ヘッドを比較的小さなストロークで移動させるための微動用アクチュエータとを含んでいる。前記粗動用アクチュエータに、ステッピングモータあるいはVCM(ボイスコイルモータ)が使用されている。また前記微動用アクチュエータとして、PZT(ジルコンチタン酸鉛)等の圧電体が使用されることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
米国特許第10971184号明細書
特開2020-129424号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1のヘッド駆動装置のように、小さな磁気ヘッドがボイスコイルモータによってテープの幅方向に移動する従来装置は、テープが磁気ヘッドとの接触によって損傷する懸念がある。また前記従来装置は、高速で移動するテープに対して磁気ヘッドを所定位置に安定して保持することが簡単ではない。他の従来装置では、テープの幅に対応した長さの大形の磁気ヘッドを用いることも考えられたが、そのような大形の磁気ヘッドは重量が大きいため、サスペンション機能を有するヘッドアームによって安定した状態で支持させるのは難しい。
【0007】
特許文献2のヘッド駆動装置のように、ボイスコイルモータからなる粗動用アクチュエータと、圧電素子からなる微動用アクチュエータとを備えた従来装置は構造が複雑化し、部品数も多くなる等の問題がある。
【0008】
記録媒体としてディスクを用いるハードディスク装置の場合には、ディスクの表面と磁気ヘッドとの間にエアベアリングが形成される。これに対し特許文献2のヘッド駆動装置は、記録媒体としてテープが使用される。特許文献2のヘッド駆動装置は、テープの早送りおよび巻き戻し時にテープが損傷することを防ぐために、テープが磁気ヘッドに接しないようにしている。しかしこのような従来装置は、ヘッド駆動装置の構造がさらに複雑化している。
【0009】
本発明者達は、ヘッド駆動装置の構造が複雑化することを避けるために、圧電素子を搭載した複数のビーム部材によってヘッド部材を支持することを考えた。そのヘッド駆動装置では、前記圧電素子によって前記ビーム部材を駆動することにより、前記ヘッドをテープの幅方向(テープトラック方向)に駆動する。しかしテープに対する前記ヘッド部材のアクセスの条件によっては、前記ヘッド部材をスキュー方向(skew direction)に移動させることが望まれた。スキュー方向は、ヘッド部材の厚さ方向に延びる垂直軸回りにヘッド部材が移動する方向である。
【0010】
この発明の目的は、ヘッド部材をスキュー方向に駆動することができるヘッド駆動装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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