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公開番号2025000723
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-07
出願番号2024163874,2021540589
出願日2024-09-20,2020-01-15
発明の名称変異したインターロイキン-34(IL-34)ポリペプチドおよび治療におけるその使用
出願人アンスティチュート、ナシオナル、ドゥ、ラ、サンテ、エ、ドゥ、ラ、ルシェルシュ、メディカル,INSTITUT NATIONAL DELA SANTE ET DE LA RECHERCHE MEDICALE,ナント ユニベルシテ
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C07K 14/54 20060101AFI20241224BHJP(有機化学)
要約【課題】アゴニストまたはアンタゴニストとして使用され得る新規の変異したIL-34ポリペプチドを提供する。
【解決手段】開示される1つの対象は、特定のアミノ酸配列の21位のアスパラギン(N)残基から前記特定のアミノ酸配列の242位のプロリン(P)残基までの範囲にあり、56位のヒスチジン(H)残基および112位のグリシン(G)残基が両方ともシステイン(C)残基で置換されているアミノ酸配列を有する変異したIL-34ポリペプチド(P1)である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
a)配列番号1の21位のアスパラギン(N)残基から配列番号1の242位のプロリン(P)残基までの範囲にあり、
100位のセリン残基がフェニルアラニン残基で置換されている変異(S100F)、
36位のスレオニン残基がチロシン残基で置換されている変異(T36Y)、
131位のグルタミン残基がフェニルアラニン残基で置換されている変異(Q131F)、
36位のスレオニン残基がトリプトファン残基で置換されている変異(T36W)、
36位のスレオニン残基がフェニルアラニン残基で置換されている変異(T36F)、および
56位のヒスチジン残基および112位のグリシン残基が両方ともシステイン残基で置換されている変異(H56CおよびG112C)
からなる群から選択される少なくとも1つの変異を含む、アミノ酸配列、
b)a)で定義される配列と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列であって、ただし前記ポリペプチドが、CSF-1R、PTP-ζ、およびCD138からなる群から選択される少なくとも1つの受容体のリガンドのアゴニストである、アミノ酸配列、および
c)a)またはb)で定義される配列のフラグメントであって、ただし前記ポリペプチドが、CSF-1R、PTP-ζ、およびCD138からなる群から選択される少なくとも1つの受容体のリガンドのアゴニストである、フラグメント
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むかまたはからなる変異したIL34ポリペプチド。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、変異したインターロイキン-34(IL-34)ポリペプチドおよび治療におけるその使用に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
インターロイキン-34は、2008年に最初に記載された、機能が部分的にのみ理解されているサイトカインである。IL-34はコロニー刺激因子1(CSF-1またはM-CSF)と相同性をほとんど共有しないが、共通する受容体CSF-1R(CD115、c-Fms)を共有しており、またIL-34は、2つの明確に異なる受容体(PTP-ζ)およびCD138(シンデカン-1)を有する。またIL-34は、ヘテロダイマーを形成するためにCSF-1と対形成することが示されている。今日まで、このサイトカインは、CSF-1が発現され、かつ炎症に応答してマクロファージ、単球、および樹状細胞の分化および生存に関与する組織とは異なるいくつかの組織により放出されるとの研究が示されている。IL-34の関与は、神経保護、自己免疫性疾患、感染症、がん、および移植といった多様な領域で示されている(Guillonneau C. Cell Mol Life Sci. 2017)。また、近年の研究により、移植寛容のFoxp3+制御性T細胞分泌性サイトカインメディエーターとしてのIL-34の新規かつ見込みのある治療上の役割が示されている(Bezie et al., JCI, 2015)。
【発明の概要】
【0003】
特許請求の範囲により定義されるように、本発明は、変異したインターロイキン-34(IL-34)ポリペプチドおよび治療におけるその使用に関する。
【発明を実施するための形態】
【0004】
本明細書中使用される場合、用語「IL-34」は、当該分野におけるその一般的な意味を有し、配列番号1に記載されるアミノ酸配列を特徴とするインターロイキン-34を表す。
配列番号1:1~20位にリーダー配列を含むインターロイキン-34(ホモサピエンス)
TIFF
2025000723000002.tif
42
162
【0005】
本明細書を通して使用されるアミノ酸のナンバリングは、配列番号1に記載されるアミノ酸配列に準拠して提供される。
【0006】
本明細書中使用される場合、用語「CSF-1R」は、当該分野におけるその一般的な意味を有し、コロニー刺激因子1受容体を表す。またCSF-1Rは、当該分野において、FMS、FIM2、C-FMS、M-CSF受容体、およびCD115とも呼ばれる。この受容体は、N末端の細胞外ドメイン(ECD)およびチロシンキナーゼ活性を有するC末端の細胞内ドメインを含むシングルパス膜貫通受容体である。CSF-1Rに対するCSF-1またはインターロイキン34のリガンド結合は、受容体の二量体形成、CSF-1Rタンパク質チロシンキナーゼ活性のアップレギュレーション、CSF1Rチロシン残基のリン酸化、および下流のシグナリング事象(すなわち「生物学的活性」)をもたらす。たとえば、CSF-1およびIL-34は両方とも、単球の生存、増殖、ならびに、マクロファージ、および破骨細胞、樹状細胞、およびミクログリアなどの他の単核球細胞系列への分化を刺激する。
【0007】
本明細書中使用される場合、用語「PTP-ζ」は、当該分野におけるその一般的な意味を有し、受容体型チロシンタンパク質ホスファターゼζを表す。またPTP-ζは、当該分野で「ホスファカン」としても知られている。この受容体は、2つの細胞質内チロシンタンパク質ホスファターゼドメインの、α炭酸脱水素酵素ドメイン(alpha-carbonic anhydrase domain)およびフィブロネクチンIII型ドメインを有するシングルパスI型膜タンパク質である。
【0008】
本明細書中使用される場合、用語「CD138」は、当該分野におけるその一般的な意味を有し、表面抗原分類138を表す。またCD138は、当該分野で「シンデカン-1」としても知られている。この受容体は、膜貫通型(I型)ヘパラン硫酸プロテオグリカンである。シンデカン-1のコアタンパク質は、ヘパラン硫酸およびコンドロイチン硫酸グリコサミノグリカン鎖で置換され得る細胞外ドメイン、著しく保存されている膜貫通ドメイン、ならびに可変領域により分離されている2つの定常領域を含む、著しく保存されている細胞質内ドメインからなる。
【0009】
本明細書中使用される場合、用語「リガンド」は、受容体に結合する親和性を有するポリペプチドなどの分子を表す。当業者が理解するように、分子は、受容体およびリガンドであり得る。CSF-1Rのリガンドは、当該分野でよく知られており、IL-34およびCSF-1が挙げられる。PTP-ζのリガンドおよびCD138のリガンドは、当該分野でよく知られており、IL-34が挙げられる。
【0010】
用語「親和性」は、本明細書中使用される場合、リガンドのその受容体に対する結合の強度を意味する。リガンドの親和性は、解離定数Kdにより提供される。リガンドの親和性を決定するための好ましい方法は、参照文献の全体が本明細書中参照により組み込まれている、Harlow, et al., Antibodies: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y., 1988)、Coligan et al., eds., Current Protocols in Immunology, Greene Publishing Assoc. and Wiley Interscience, N.Y., (1992, 1993)、およびMuller, Meth. Enzymol. 92:589-601 (1983)で見出され得る。リガンドの親和性を決定するための当該分野でよく知られている好ましい標準的な方法の1つは、Biacore器具の使用である。
(【0011】以降は省略されています)

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