特許ウォッチ

公開番号2025000306
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-07
出願番号2023100092
出願日2023-06-19
発明の名称締結装置
出願人長堀工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B25B 21/00 20060101AFI20241224BHJP(手工具;可搬型動力工具;手工具用の柄;作業場設備;マニプレータ)
要約【課題】ソケットの構造を複雑にすることなく装置本体とソケットとを着脱することができる締結装置を提供する。
【解決手段】
締結装置は、ソケットと、ソケットに着脱可能に連結される連結部を有する装置本体と、ソケットを保持する保持台とを備える。連結部は、ホルダと、ホルダに対して相対的に移動可能であり、ホルダの先端側に移動することで、球体をホルダから径方向内側に突出させ、ホルダの基端側に移動することで、ホルダの径方向内側から球体を退避させるスリーブとを備える。保持台は、ソケットが第1位置から第2位置に向かって移動するとき、スプリングの付勢力によるスリーブの基端側から先端側への移動を許容し、ソケットが第2位置から第1位置に向かって移動するとき、スリーブを先端側から基端側に移動させる案内部を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
軸方向に延び、前記軸方向の一端に前記軸方向に沿って見て多角形状である頭部を有するソケットと、
前記軸方向に沿って延びた回転軸線を中心に回転可能なシャフト、および前記ソケットが前記シャフトと一体的に回転するように、前記シャフトと前記ソケットとを着脱可能に連結する連結部を有する装置本体と、
前記ソケットを保持するための保持台と
を備え、
前記連結部は、
前記頭部を収容する収容部が配置された先端、および前記軸方向において前記先端と反対側に配置された基端を有し、前記収容部は前記軸方向に沿って見て多角形状である、筒状のホルダと、
前記ホルダの内周面から径方向の内側に向けて突出可能なように、前記ホルダに設けられた保持孔に保持された球体と、
前記ホルダに対して、前記軸方向に相対的に移動可能であり、前記ホルダの前記先端側に移動することで、前記球体を前記ホルダの前記内周面から前記径方向の内側に突出させ、前記ホルダの前記基端側に移動することで、前記ホルダの前記内周面よりも前記径方向の外側に前記球体を退避させるスリーブと、
前記ホルダと前記スリーブとの間に配置され、前記スリーブを前記ホルダの前記先端側に向けて弾性的に付勢するスプリングと
を備え、
前記ソケットは、
前記ソケットの外周面において周方向に延び、前記球体が嵌め合わされる外周溝と、
前記軸方向において前記外周溝に対して前記頭部と反対側に配置され、前記ソケットの前記外周面において前記周方向に延びた第１係合部と
を備え、
前記保持台は、
前記第１係合部と係合して、前記ソケットを第１位置と第２位置との間で案内するとともに、前記ソケットを保持する第２係合部と、
前記ソケットが前記第１位置から前記第２位置に向かって移動するとき、前記スプリングの付勢力による前記スリーブの前記基端側から前記先端側への移動を許容し、前記ソケットが前記第２位置から前記第１位置に向かって移動するとき、前記スリーブを前記先端側から前記基端側に移動させる案内部と
を備える、締結装置。
続きを表示（約 360 文字）【請求項２】
前記第１係合部は、前記ソケットの前記外周面から窪んだ溝であり、
前記第２係合部は、前記保持台から突出した突起である、請求項１に記載の締結装置。
【請求項３】
前記ソケットは、磁性材料を含み、
前記保持台に取り付けられ、前記ソケットを前記第１位置に保持するための少なくとも１つの磁石を備える、請求項１に記載の締結装置。
【請求項４】
前記少なくとも１つの磁石は、前記保持台に対して着脱可能に取り付けられている、請求項３に記載の締結装置。
【請求項５】
前記収容部は、前記軸方向に沿って見て、前記頭部の形状に対応する多角形が前記回転軸線を中心にして前記周方向に互いにずれて複数配置された星形多角形状である、請求項１に記載の締結装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、締結装置に関する。
続きを表示（約 2,200 文字）【背景技術】
【０００２】
特許文献１には、ネジ締結装置本体およびネジ締結装置本体に装着されるソケットを有するネジ締結装置と、ソケットのネジ締結装置本体への着脱のためのソケットチェンジユニットとを備えるネジ締結システムが開示されている。特許文献１のソケットは、ソケットチェンジユニットのガイドバーに案内されることで作動し、ネジ締結装置本体にソケットを着脱するための機構を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０２２－２４６７９号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
特許文献１のネジ締結システムでは、ネジ締結装置本体にソケットを着脱するための着脱機構がソケットに配置されているため、ソケットの構造が複雑になるという問題がある。特に、ソケットをナットの規格に応じて複数用意する場合には、各ソケットに上記着脱機構を配置する必要があり、ネジ締結システム全体の製造コストが増大する。
【０００５】
本発明は、ソケットの構造を複雑にすることなく装置本体とソケットとを着脱することができる締結装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明の一態様は、
軸方向に延び、前記軸方向の一端に前記軸方向に沿って見て多角形状である頭部を有するソケットと、
前記軸方向に沿って延びた回転軸線を中心に回転可能なシャフト、および前記ソケットが前記シャフトと一体的に回転するように、前記シャフトと前記ソケットとを着脱可能に連結する連結部を有する装置本体と、
前記ソケットを保持するための保持台と
を備え、
前記連結部は、
前記頭部を収容する収容部が配置された先端、および前記軸方向において前記先端と反対側に配置された基端を有し、前記収容部は前記軸方向に沿って見て多角形状である、筒状のホルダと、
前記ホルダの内周面から径方向の内側に向けて突出可能なように、前記ホルダに設けられた保持孔に保持された球体と、
前記ホルダに対して、前記軸方向に相対的に移動可能であり、前記ホルダの前記先端側に移動することで、前記球体を前記ホルダの前記内周面から前記径方向の内側に突出させ、前記ホルダの前記基端側に移動することで、前記ホルダの前記内周面よりも前記径方向の外側に前記球体を退避させるスリーブと、
前記ホルダと前記スリーブとの間に配置され、前記スリーブを前記ホルダの前記先端側に向けて弾性的に付勢するスプリングと
を備え、
前記ソケットは、
前記ソケットの外周面において周方向に延び、前記球体が嵌め合わされる外周溝と、
前記軸方向において前記外周溝に対して前記頭部と反対側に配置され、前記ソケットの前記外周面において前記周方向に延びた第１係合部と
を備え、
前記保持台は、
前記第１係合部と係合して、前記ソケットを第１位置と第２位置との間で案内するとともに、前記ソケットを保持する第２係合部と、
前記ソケットが前記第１位置から前記第２位置に向かって移動するとき、前記スプリングの付勢力による前記スリーブの前記基端側から前記先端側への移動を許容し、前記ソケットが前記第２位置から前記第１位置に向かって移動するとき、前記スリーブを前記先端側から前記基端側に移動させる案内部と
を備える、締結装置を提供する。
【発明の効果】
【０００７】
本発明によれば、ソケットの構造を複雑にすることなく、装置本体とソケットとを着脱することができる締結装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
図１は、本発明の一実施形態に係る締結装置の斜視図である。
図２は、図１に示す締結装置の片側断面図である。
図３は、本発明の一実施形態に係る締結装置本体の平面図である。
図４は、本発明の一実施形態に係る保持台の斜視図である。
図５は、図１に示す締結装置本体とソケットとの着脱動作を説明するための斜視図である。
図６は、図１に示す締結装置本体とソケットとの着脱動作を説明するための片側断面図である。
図７は、図１に示す締結装置本体とソケットとの着脱動作を説明するための斜視図である。
図８は、図１に示す締結装置本体とソケットとの着脱動作を説明するための片側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
以下、発明示の実施形態に係る締結装置を添付図面に従って説明する。なお、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。また、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは相違している。
【００１０】
［全体構成］
図１は、本実施形態に係る締結装置１の斜視図である。図２は、本実施形態に係る締結装置１の片側断面図である。本実施形態の締結装置１は、ナット（図示せず）を締結するために用いられるナットランナである。
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許