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公開番号2024179291
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-26
出願番号2023098025
出願日2023-06-14
発明の名称エポキシ樹脂及び炭酸ジアルキルの併産方法、エポキシ樹脂組成物の製造方法、炭酸ジフェニルの製造方法、及びポリカーボネート樹脂の製造方法
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類C08G 59/02 20060101AFI20241219BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】産業上有用なエポキシ樹脂及び炭酸ジアルキルを提供できる、新たな製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】 ポリカーボネート樹脂からエポキシ樹脂と炭酸ジアルキルとを併産する方法において、
金属水酸化物及びアルコール系化合物の存在下、ポリカーボネート樹脂とエピハロヒドリンとを反応させて、エポキシ樹脂及び炭酸ジアルキルを得る反応工程、を含む、エポキシ樹脂及び炭酸ジアルキルの併産方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリカーボネート樹脂からエポキシ樹脂と炭酸ジアルキルとを併産する方法において、
金属水酸化物及びアルコール系化合物の存在下、ポリカーボネート樹脂とエピハロヒドリンとを反応させて、エポキシ樹脂及び炭酸ジアルキルを得る反応工程、を含む、エポキシ樹脂及び炭酸ジアルキルの併産方法。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
前記ポリカーボネート樹脂が芳香族ポリカーボネート樹脂である、請求項1に記載のエポキシ樹脂及び炭酸ジアルキルの併産方法。
【請求項3】
前記反応工程では、前記ポリカーボネート樹脂に含まれるカーボネート基1モル当たり、前記エピハロヒドリンを1~20モル反応させる、請求項1に記載のエポキシ樹脂及び炭酸ジアルキルの併産方法。
【請求項4】
前記反応工程では、前記ポリカーボネート樹脂に含まれるカーボネート基1モル当たり、前記金属水酸化物を1~10モル用いる、請求項1に記載のエポキシ樹脂及び炭酸ジアルキルの併産方法。
【請求項5】
前記反応工程では、原料の総重量に対し、水の含有量が10質量%以下である、請求項1に記載のエポキシ樹脂及び炭酸ジアルキルの併産方法。
【請求項6】
前記反応工程により得られるエポキシ樹脂は、エポキシ当量が、50~10,000g/eqである、請求項1に記載のエポキシ樹脂及び炭酸ジアルキルの併産方法。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の併産方法によって得られたエポキシ樹脂に硬化剤を配合する工程、を含む、エポキシ樹脂組成物の製造方法。
【請求項8】
前記エポキシ樹脂100質量部に対し、前記硬化剤0.1~1000質量部を配合する、請求項7に記載のエポキシ樹脂組成物の製造方法。
【請求項9】
前記硬化剤が、多官能フェノール類、ポリイソシアネート系化合物、アミン系化合物、酸無水物系化合物、イミダゾール系化合物、アミド系化合物、メルカプタン系化合物、カチオン重合開始剤及び有機ホスフィン類からなる群から選ばれる少なくとも1つである、請求項7に記載のエポキシ樹脂組成物の製造方法。
【請求項10】
請求項7に記載の製造方法によって得られたエポキシ樹脂組成物を硬化させる工程、を含む、エポキシ樹脂硬化物の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エポキシ樹脂及び炭酸ジアルキルの併産方法、得られたエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂組成物の製造方法、得られた炭酸ジアルキルから炭酸ジフェニルを製造する方法、及び得られた炭酸ジフェニルからポリカーボネート樹脂を製造する方法、に関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
ポリカーボネート樹脂は、優れた機械的性質、電気的性質、耐熱性、耐寒性および透明性等を有しており、様々な用途に利用されている材料である。その需要は増加しており、それに伴って廃棄されるポリカーボネート樹脂の量も増加している。そのため、廃棄されたポリカーボネート樹脂を再利用することが重要となってきている。
【0003】
このような状況下、芳香族ポリカーボネート樹脂を金属水酸化物水溶液により分解し、芳香族ジヒドロキシ化合物のアルカリ金属塩水溶液を得、該水溶液から芳香族ジヒドロキシ化合物を回収する方法が開示されている(特許文献1参照)。
【0004】
また、芳香族ジヒドロキシ化合物の回収に加えて、炭酸ジアルキルも併せて回収する方法についても提案されている(特許文献2及び3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2006/114893号
特開平10-259151号公報
特開2002-212335号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1~3のように、従来の廃棄されたポリカーボネート樹脂のケミカルリサイクル技術では、回収されるのはビスフェノールAなどのジヒドロキシ化合物、又はビスフェノールAなどのジヒドロキシ化合物及び炭酸ジアルキルであり、産業上有用な化学製品を得るためには、更に重縮合や官能基化など更なる工程を経る必要があった。
本発明は、産業上有用なエポキシ樹脂及び炭酸ジアルキルを提供できる、新たな製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記新たな製造方法を提供すべく鋭意検討を行った結果、ポリカーボネート樹脂とエピハロヒドリンとを、金属水酸化物及びアルコール化合物の存在下、分解反応することによって、エポキシ樹脂及び炭酸ジアルキルを直接製造できることを見出した。
すなわち、以下の発明を含むものである。
【0008】
[1]ポリカーボネート樹脂からエポキシ樹脂と炭酸ジアルキルとを併産する方法において、
金属水酸化物及びアルコール系化合物の存在下、ポリカーボネート樹脂とエピハロヒドリンとを反応させて、エポキシ樹脂及び炭酸ジアルキルを得る反応工程、を含む、エポキシ樹脂及び炭酸ジアルキルの併産方法。
[2]前記ポリカーボネート樹脂が芳香族ポリカーボネート樹脂である、[1]に記載のエポキシ樹脂及び炭酸ジアルキルの併産方法。
[3]前記反応工程では、前記ポリカーボネート樹脂に含まれるカーボネート基1モル当たり、前記エピハロヒドリンを1~20モル反応させる、[1]に記載のエポキシ樹脂及び炭酸ジアルキルの併産方法。
[4]前記反応工程では、前記ポリカーボネート樹脂に含まれるカーボネート基1モル当たり、前記金属水酸化物を1~10モル用いる、[1]に記載のエポキシ樹脂及び炭酸ジアルキルの併産方法。
[5]前記反応工程では、原料の総重量に対し、水の含有量が10質量%以下である、[1]に記載のエポキシ樹脂及び炭酸ジアルキルの併産方法。
[6]前記反応工程により得られるエポキシ樹脂は、エポキシ当量が、50~10,000g/eqである、[1]に記載のエポキシ樹脂及び炭酸ジアルキルの併産方法。
[7][1]~[6]のいずれかに記載の併産方法によって得られたエポキシ樹脂に硬化剤を配合する工程、を含む、エポキシ樹脂組成物の製造方法。
[8]前記エポキシ樹脂100質量部に対し、前記硬化剤0.1~1000質量部を配合する、[7]に記載のエポキシ樹脂組成物の製造方法。
[9]前記硬化剤が、多官能フェノール類、ポリイソシアネート系化合物、アミン系化合物、酸無水物系化合物、イミダゾール系化合物、アミド系化合物、メルカプタン系化合物、カチオン重合開始剤及び有機ホスフィン類からなる群から選ばれる少なくとも1つである、[7]に記載のエポキシ樹脂組成物の製造方法。
[10][7]に記載の製造方法によって得られたエポキシ樹脂組成物を硬化させる工程、を含む、エポキシ樹脂硬化物の製造方法。
[11][1]~[6]のいずれかに記載の併産方法によって得られた炭酸ジアルキルとフェノールとを反応させる工程、を含む、炭酸ジフェニルの製造方法。
[12][11]に記載の製造方法によって得られた炭酸ジフェニルをエステル交換反応により重合させる工程、を含む、ポリカーボネート樹脂の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、産業上有用なエポキシ樹脂及び炭酸ジアルキルを提供できる、新たな製造方法が提供される。また、得られたエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂組成物を製造する方法、得られた炭酸ジアルキルから炭酸ジフェニルを製造する方法、及び得られた炭酸ジフェニルからポリカーボネート樹脂を製造する方法が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明するが、本発明は以下の説明に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、任意に変形して実施することができる。本明細書において、「~」を用いてその前後に数値又は物性値を挟んで表現する場合、その前後の値を含むものとして用いることとする。
(【0011】以降は省略されています)

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