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公開番号2024179257
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-26
出願番号2023097966
出願日2023-06-14
発明の名称リサイクル方法、及び該方法によって得られた(メタ)アクリル酸エステル系ポリマー又はポリカーボネート樹脂を含む組成物
出願人帝人株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C08J 11/08 20060101AFI20241219BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】(メタ)アクリル酸エステル系ポリマー層及びポリカーボネート樹脂層を含む積層体から、両層を構成する樹脂をそれぞれ純度よく得ることができるリサイクル方法、及び該方法によって得られた(メタ)アクリル酸エステル系ポリマー又はポリカーボネート樹脂を含む組成物を提供する。
【解決手段】本開示のリサイクル方法は、(メタ)アクリル酸エステル系ポリマー層 及びポリカーボネート樹脂層を含む共押出積層体に水及び脂肪族アルコールを含む混合液を適用して前記共押出積層体から前記(メタ)アクリル酸エステル系ポリマー層を溶解させ、(メタ)アクリル酸エステル系ポリマーを含む溶液と、ポリカーボネート樹脂層とを得ることを含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
(メタ)アクリル酸エステル系ポリマー層及びポリカーボネート樹脂層を含む共押出積層体に水及び脂肪族アルコールを含む混合液を適用して前記共押出積層体から前記(メタ)アクリル酸エステル系ポリマー層を溶解させ、(メタ)アクリル酸エステル系ポリマーを含む溶液と、ポリカーボネート樹脂層とを得ることを含む、リサイクル方法。
続きを表示(約 850 文字)【請求項2】
前記(メタ)アクリル酸エステル系ポリマー層における前記ポリカーボネート樹脂層の反対側の面に他の層が積層されている、請求項1に記載のリサイクル方法。
【請求項3】
前記他の層が、オーバーコート層である、請求項2に記載のリサイクル方法。
【請求項4】
前記(メタ)アクリル酸エステル系ポリマー層が、ポリメチルメタクリレート樹脂を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のリサイクル方法。
【請求項5】
前記脂肪族アルコールの炭素原子数が、1~6である、請求項1~3のいずれか一項に記載のリサイクル方法。
【請求項6】
前記(メタ)アクリル酸エステル系ポリマーを含む溶液を留去及び乾燥させて、(メタ)アクリル酸エステル系ポリマーを得ることをさらに含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のリサイクル方法。
【請求項7】
前記共押出積層体から前記(メタ)アクリル酸エステル系ポリマー層を除去して得られた前記ポリカーボネート樹脂層を溶融することをさらに含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のリサイクル方法。
【請求項8】
前記共押出積層体から前記(メタ)アクリル酸エステル系ポリマー層を除去して得られた前記ポリカーボネート樹脂層を用いて添加剤と溶融混錬することをさらに含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のリサイクル方法。
【請求項9】
前記添加剤が、前記共押出積層体の前記ポリカーボネート樹脂層中に含まれる成分と、前記共押出積層体から前記(メタ)アクリル酸エステル系ポリマー層を除去して得られた前記ポリカーボネート樹脂層中の成分とを比較したときに、減少している成分である、請求項8に記載のリサイクル方法。
【請求項10】
前記添加剤の配合量が、減少している成分の減少量以上である、請求項9に記載のリサイクル方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、リサイクル方法、及び該方法によって得られた(メタ)アクリル酸エステル系ポリマー又はポリカーボネート樹脂を含む組成物に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、例えば、ポリカーボネート樹脂で構成される成形品の表面にハードコート層など適用する技術、或いは、プラスチック成形品に適用した層を除去してプラスチック成形品をリサイクルする技術などが種々開発されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、ポリカーボネート樹脂成形品に紫外線硬化型塗料をトップコートしてポリカーボネート樹脂成形品の表面を硬化する方法において、該ポリカーボネート樹脂成形品として、予め、アルキルアクリレート及びアルキルメタクリレートからなる群から選ばれたモノマーから得られるポリマー、コポリマー又はこれらの混合物を有機溶剤に溶解したプライマー塗料を下塗りした成形品を使用する、ポリカーボネート樹脂成形品の表面硬化法が開示されている。
【0004】
特許文献2には、プラスチック成形品の表面から塗膜を剥離液にて剥離除去した後、プラスチック成形品を再利用するプラスチック成形品のリサイクル方法であって、塗膜が熱可塑性樹脂バインダーを含有し、剥離液が、低級アルコール又は低級アルコール-水の混合溶媒に、低級アルコールを除く他の有機溶媒、有機酸及び界面活性剤から選ばれる少なくとも1種の剥離促進剤を加えたものである、プラスチック成形品のリサイクル方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開昭61-143448号公報
特開2005-046770号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1にも記載されるように、ポリカーボネート樹脂から構成される成形品などの表面に対し、種々の樹脂層が適用されるが、かかる樹脂層は、典型的にはコーティングによって適用される。
【0007】
しかし、コーティングによる方法は、一般的に溶剤を使用するため、ポリカーボネート樹脂層に対してコーティングを実施すると、ポリカーボネート樹脂層の表面が溶剤によって溶解するため、ポリカーボネート樹脂層とコーティング層との間に両者の樹脂成分が混合した中間層が形成される。その結果、ポリカーボネート樹脂層、又は適用したコーティング層を分離して得られた各樹脂成分をリサイクルしようと試みたとき、形成された中間層中の混合樹脂成分が、得られた各樹脂成分に混ざってしまうため、ポリカーボネート樹脂層及び適用したコーティング層から各層を構成する樹脂成分を純度よく得ることは難しかった。
【0008】
したがって、本開示の目的は、(メタ)アクリル酸エステル系ポリマー層及びポリカーボネート樹脂層を含む積層体から、両層を構成する樹脂成分をそれぞれ純度よく得ることができるリサイクル方法、及び該方法によって得られた(メタ)アクリル酸エステル系ポリマー又はポリカーボネート樹脂を含む組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
〈態様1〉
(メタ)アクリル酸エステル系ポリマー層及びポリカーボネート樹脂層を含む共押出積層体に水及び脂肪族アルコールを含む混合液を適用して前記共押出積層体から前記(メタ)アクリル酸エステル系ポリマー層を溶解させ、(メタ)アクリル酸エステル系ポリマーを含む溶液と、ポリカーボネート樹脂層とを得ることを含む、リサイクル方法。
〈態様2〉
前記(メタ)アクリル酸エステル系ポリマー層における前記ポリカーボネート樹脂層の反対側の面に他の層が積層されている、態様1に記載のリサイクル方法。
〈態様3〉
前記他の層が、オーバーコート層である、態様2に記載のリサイクル方法。
〈態様4〉
前記(メタ)アクリル酸エステル系ポリマー層が、ポリメチルメタクリレート樹脂を含む、態様1~3のいずれかに記載のリサイクル方法。
〈態様5〉
前記脂肪族アルコールの炭素原子数が、1~6である、態様1~4のいずれかに記載のリサイクル方法。
〈態様6〉
前記(メタ)アクリル酸エステル系ポリマーを含む溶液を留去及び乾燥させて、(メタ)アクリル酸エステル系ポリマーを得ることをさらに含む、態様1~5のいずれかに記載のリサイクル方法。
〈態様7〉
前記共押出積層体から前記(メタ)アクリル酸エステル系ポリマー層を除去して得られた前記ポリカーボネート樹脂層を溶融することをさらに含む、態様1~6のいずれかに記載のリサイクル方法。
〈態様8〉
前記共押出積層体から前記(メタ)アクリル酸エステル系ポリマー層を除去して得られた前記ポリカーボネート樹脂層を用いて添加剤と溶融混錬することをさらに含む、態様1~6のいずれかに記載のリサイクル方法。
〈態様9〉
前記添加剤が、前記共押出積層体の前記ポリカーボネート樹脂層中に含まれる成分と、前記共押出積層体から前記(メタ)アクリル酸エステル系ポリマー層を除去して得られた前記ポリカーボネート樹脂層中の成分とを比較したときに、減少している成分である、態様8に記載のリサイクル方法。
〈態様10〉
前記添加剤の配合量が、減少している成分の減少量以上である、態様9に記載のリサイクル方法。
〈態様11〉
前記添加剤の配合量が、減少している成分の減少量よりも少ない量である、態様9に記載のリサイクル方法。
〈態様12〉
前記添加剤が、リン原子を含む剤である、態様9~11のいずれかに記載のリサイクル方法。
〈態様13〉
態様6に記載のリサイクル方法によって得られた(メタ)アクリル酸エステル系ポリマーを含む、(メタ)アクリル酸エステル系ポリマー含有組成物。
〈態様14〉
態様7に記載のリサイクル方法によって得られたポリカーボネート樹脂を含む、ポリカーボネート樹脂含有組成物。
〈態様15〉
態様8~12のいずれかに記載のリサイクル方法によって得られたポリカーボネート樹脂及び添加剤を含む、ポリカーボネート樹脂含有組成物。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、(メタ)アクリル酸エステル系ポリマー層及びポリカーボネート樹脂層を含む積層体から、両層を構成する樹脂成分をそれぞれ純度よく得ることができるリサイクル方法、及び該方法によって得られた(メタ)アクリル酸エステル系ポリマー又はポリカーボネート樹脂を含む組成物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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