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公開番号2024178659
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-25
出願番号2023096968
出願日2023-06-13
発明の名称炭化ケイ素基板へのトレンチ形成方法
出願人サムコ株式会社
代理人弁理士法人京都国際特許事務所
主分類H01L 21/3065 20060101AFI20241218BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】炭化ケイ素基板に、簡単な方法で底部周辺の急峻形状を改善したトレンチ構造を形成することのできるプラズマ処理方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る、炭化ケイ素基板にトレンチを形成するためのプラズマ処理方法は、エッチング対象である炭化ケイ素基板を-20℃以下の温度に保持しつつプラズマによる反応性イオンエッチング処理を行い、該炭化ケイ素基板にトレンチを形成する。プラズマ処理時の炭化ケイ素基板の温度は、好ましくは-100℃以下、-196℃以上とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
エッチング対象である炭化ケイ素基板を-20℃以下の温度に保持しつつプラズマによる反応性イオンエッチング処理を行い、該炭化ケイ素基板にトレンチを形成するプラズマ処理方法。
続きを表示(約 440 文字)【請求項2】
前記プラズマによる反応性イオンエッチング処理におけるエッチングガスがフッ化炭素系ガスを含む請求項1に記載のプラズマ処理方法。
【請求項3】
前記フッ化炭素系ガスがCHF
3
、CF
4
、C
2
F
6
またはC
4
F
8
ガスである請求項2に記載のプラズマ処理方法。
【請求項4】
前記プラズマによる反応性イオンエッチング処理におけるエッチングガスがフッ化硫黄系ガスを含む請求項1に記載のプラズマ処理方法。
【請求項5】
前記フッ化硫黄系ガスがSF
6
ガスである請求項4に記載のプラズマ処理方法。
【請求項6】
前記炭化ケイ素基板の温度を、エッチングガスあるいは反応性イオンエッチング処理で生じた反応生成物がトレンチ側壁で液化する温度以下とする請求項1に記載のプラズマ処理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、炭化ケイ素基板にトレンチ(溝)を形成するための方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
パワートランジスタとして用いられるトレンチ型MOSFETでは、ゲートは、基板に掘ったトレンチの内部に絶縁膜を介して設けた電極により構成される。このトレンチの形状に急峻な部分があると、ゲート電極に電圧を印加した際、その急峻な部分に電界集中が生じ、トレンチ内面の絶縁膜が破壊される。そこで、デバイスの耐圧を高めるためにトレンチの底部をU字状に形成することが望ましい。
【0003】
このような方法の一つとして、特許文献1には、異方性エッチングを行うことにより半導体基板上にトレンチを形成する第1の工程と、この第1の工程の後、順テーパエッチングを行うことにより前記トレンチの底部のコーナー部を順テーパ形状に加工する第2の工程と、この第2の工程の後、等方性エッチングを行うことにより前記トレンチの底部のコーナー部を丸める第3の工程とを有する方法が開示されている。このトレンチの底部のコーナー部を順テーパ形状に加工する第2の工程として、具体的には、エッチング槽内の酸素濃度を上げることによりトレンチの側壁に保護膜(シリコン酸化膜)を堆積しながらエッチングする方法と、エッチング槽内の圧力を上げると共に、投入する高周波出力(パワー)を下げることにより、イオンの入射方向の垂直成分を低下させる方法が記載されている。
【0004】
特許文献1は半導体基板としてシリコン基板を対象としているが、より高電圧の用途には、より高耐圧である炭化ケイ素(SiC)を基板として用いた炭化ケイ素トレンチ型MOSFETが用いられる。炭化ケイ素はシリコンと比較して結晶の格子定数が小さく、原子間が強固に結合しているため、炭化ケイ素基板はシリコン基板と比較してエッチング加工しにくいという特性がある。そのため、シリコン基板と同様の方法では炭化ケイ素基板のエッチング加工を行うことは容易ではない。
【0005】
炭化ケイ素トレンチ型MOSFETにおいて、トレンチの底部を丸くする方法が特許文献2に開示されている。特許文献2に開示される方法では、まず、フッ素を含有するエッチングガスと保護膜形成ガスの混合ガスをプラズマ化し、さらに、基板を置く基台の表面から炭化ケイ素基板の裏面に向かって不活性ガスを流しながら、炭化ケイ素基板をエッチングしてトレンチを形成する。トレンチを形成した後、次の(A)~(C)の少なくも1つを実施して前記トレンチの底をエッチングする。(A)トレンチを形成する工程よりも前記エッチングガスの流量を低減する。(B)トレンチを形成する工程よりも前記保護膜形成ガスの流量を増大する。(C)トレンチを形成する工程よりも前記不活性ガスの圧力を低減する。(A)では、エッチングガスによるエッチング能力が低下する結果、トレンチ底の周縁が削られにくくなり、トレンチ底の中央部の方が周縁部よりもエッチングされやすくなってトレンチ底がラウンド化されやすくなる、とされている。(B)では、トレンチの側壁に厚い保護膜が形成され、エッチングガスのプラズマイオンがトレンチ底部の周縁部に当たりにくくなる結果、トレンチ底がラウンド化されやすくなる、とされている。(C)では、炭化ケイ素基板の温度が低下しにくくなるため、トレンチ底部が等方エッチングされやすくなり、トレンチ底部がラウンド化されやすくなる、とされている。
【0006】
特許文献2に記載の方法のいずれの方法でも、エッチングガスはトレンチ底の中央部に集中して入射するため、トレンチ底の中央部は掘られるものの、トレンチ底の周辺部はトレンチ形成工程で形成されたままの状態となる可能性が高く、トレンチ底周辺部の急峻な形状は十分に改善されない可能性があることから、本件出願人は特許文献3に記載の技術を提案した。
【0007】
特許文献3に記載の方法は、プラズマによる反応性イオンエッチング処理を行うことにより前記炭化ケイ素基板にトレンチを形成する第1工程と、等方性プラズマにより前記トレンチの内面に保護膜を形成する第2工程と、前記トレンチの深さ方向に強くエッチングする異方性エッチング処理を行うことにより前記トレンチの底部を掘る第3工程とを有することを特徴とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2001-044216号公報
特開2015-162630号公報
特許第7220455号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献3に記載の方法では、複数の工程を行う必要があることから、時間と手間が掛かる。
【0010】
本発明が目的とするところは、炭化ケイ素基板に、簡単な方法で底部周辺の急峻形状を改善したトレンチ構造を形成することのできるプラズマ処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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