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公開番号
2024178076
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-24
出願番号
2023106505
出願日
2023-06-12
発明の名称
ポリフェノール成分含有焼成ゼオライトの製造方法、及びその利用法。
出願人
個人
代理人
主分類
B01J
20/30 20060101AFI20241217BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】常温下で効率的に、汚染水中の放射性物質濃度を低減することを可能とする、ポリフェノール成分含有焼成ゼオライトの製造方法、及びHTO等放射性物質濃度の低減装置を提供する。
【解決手段】ゼオライトを粉砕した石灰長石質などの陶器土に、ポリフェノール成分を多く含有する渋柿をすり潰した有機物を加えて混成し、350℃乃至450℃に調整した焼成釜で焼成してポリフェノール成分含有焼成ゼオライトを得る、製造方法とする。前記ゼオライト及びクリノプチオライトの硬質ゼオライトを濾過槽に収容し、HTO等放射性物質含有汚染水を接触させ、HTO等放射性物質含有汚染水中のHTO等放射性物質をゼオライトに吸収させ、HTO等放射性物質を吸収させ得なかったHTO等放射性物質含有汚染水を、HTO等放射性物質濃度の低減したHTO等放射性物質含有汚染水として放水放出する、HTO等放射性物質濃度の低減装置。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
ゼオライトを粉砕した石灰長石質などの陶器土、70%に対し、ポリフェノール成分を多く含有する渋柿をすり潰した有機物、30%を加えて混成して、350℃乃至450℃に調整した焼成釜にいれ炭化空洞化した、ポリフェノール成分含有焼成ゼオライトの製造方法。
続きを表示(約 680 文字)
【請求項2】
公知の柿渋液に粒状のゼオライトを浸漬し、取り上げて乾燥して350℃乃至450℃に加熱して得たポリフェノール成分含有焼成ゼオライトの製造方法。
【請求項3】
請求項1及び請求項2記載のポリフェノール成分含有焼成ゼオライト 及び、クリノプチオライトの硬質ゼオライトを濾過槽に収容し、HTO等放射性物質含有汚染水を接触させ、HTO等放射性物質含有汚染水中のHTO等放射性物質をポリフェノール成分含有焼成ゼオライト 及び、クリノプチオライトの硬質ゼオライトに吸収させ、HTO等放射性物質を吸収させ得なかったHTO等放射性物質含有汚染水を、HTO等放射性物質濃度の低減したHTO等放射性物質含有汚染水として間欠放水することを特徴とする、ポリフェノール成分含有焼成ゼオライトの製造方法及びHTO等放射性物質濃度の低減装置。
【請求項4】
請求項1及び請求項2のポリフェノール成分含有焼成ゼオライト及び、クリノプチオライトの硬質ゼオライトを1対1の割合に混和して濾過槽内に収容し、HTO等放射性物質含有汚染水を接触させ、HTO等放射性物質含有汚染水中の放射性物質をポリフェノール成分含有焼成ゼオライト及び、クリノプチオライトの硬質ゼオライトの混成体に吸収させ、HTO等放射性物質を吸収させ得なかったHTO等放射性物質含有汚染水を、HTO等放射性物質濃度の低減したHTO等放射性物質含有汚染水として放水放出することを特徴とする、ポリフェノール成分含有焼成ゼオライトの製造方法及びHTO等放射性物質濃度の低減装置。
発明の詳細な説明
【発明の詳細な説明】
【】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリフェノール成分含有焼成ゼオライトの製造方法、及びそのポリフェノール成分含有焼成ゼオライトを用いて、HTO等放射性物質を含有する汚染水を処理する方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
福島第一原子力発電所で発生するトリチウム等を含有する汚染水は、放射能濃度をトリチウムの質量濃度に換算すると1リットル当たり数ナノグラムと超希薄濃度で、この様な僅かな量のトリチウムを大量の水から水分子を室温下で同位体のトリチウムを効率的に汚染水中から分離回収することは極めて難しいとされている。
【0003】
一方、炭やスポンズのように多量の穴を持つ構造「多孔質体」とストローのような細い管を液体につけた際に、液体が管の中を上がっていく現象「毛管擬宿」に着目し、この現象を除染技術に応用するための研究が公開されている。(特許文献1参照)及び、重水またはトリチウム水を含有するガスを接触させる、トリチウム水、重水のゼオライトを用いた分離方法が公開されている。(特許文献2参照)。又、ゼオライトによるトリチウム含有水からトリチウム水を分離・濃縮する方法が紹介されている。(非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【0004】
特開2020-071171号公報
特開平10-128072号公報
ゼオライトによるトリチウムの分離。富山大学水素同位体化学センター
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
HTO等放射性物質含有汚染水に含まれるHTOは水の形で存在している為、分離が難しく、水で薄めて海に放出することが検討されるなど、未だ決定的な解決策は見出されていない。
【0006】
本発明者はHTO等放射性物質の吸着材に、ポリフェノールを多く含む柿渋等のタンニン酸の水酸基反応に基づく化学反応で、金属やタンパク質等を強く吸着・擬集する特性と、ゼオライトの放射能物質をイオン交換する原理に着目した。
【0007】
前記特性のあるカキタンニンは、水溶性であるため吸着材として用いるには不溶化にする必要があり、従来の未熟な渋柿を800℃の焼成炉で炭化、粉末にして用いる方法を、全く処理条件及び吸着擬集物の異なる放射性物質含有汚染水の処理に応用するには、大量の渋柿の収集及び炭化処理費用を要することになる。
【0008】
対処する方法として、石灰長石質などのゼオライト粉末の陶器土に、ポリフェノール成分を多く含有する渋柿を擂り潰した有機物を混成したポリフェノール成分含有焼成ゼオライトを製造し、低コストの簡易な装置でHTO等放射性物質を含有する汚染水の処理装置を提供することを課題とした。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前項の課題を解決するためのポリフェノール成分含有焼成ゼオライトの製造法は、石灰長石質などのゼオライト粉末の陶器土70%(重量)に、ポリフェノール成分を多く含有する渋柿をすり潰した有機物30%(重量)を加えた混成物を原料とし、孔径5mm~8mmの押出す器で粒状に成形・押出して乾燥し、100℃乃至800℃内に調整した、好ましくは300℃乃至450℃の温度帯の焼成釜で焼成、渋柿の有機物が炭化空洞化した、課題のHTO等放射性物質を含有する汚染水の処理用ポリフェノール成分含有焼成ゼオライを得て、本発明を完成するに至った。
【0010】
ポリフェノール成分含有焼成ゼオライトを用いる本発明のHTO等放射性物質を含有する汚染水の処理する方法は、放射性物質濃度を低減する装置の4の濾過槽と、4の濾過槽内には前項に記載のHTO等放射性物質を含有する汚染水処理用の、6のポリフェノール成分含有焼成ゼオライト、及び放射性物質の吸着助材としてクリノプチオライトの硬質ゼオライトが1:1の割合で収容する。
(【0011】以降は省略されています)
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