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公開番号2024176646
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-19
出願番号2023095369
出願日2023-06-09
発明の名称微粒子製造装置及び微粒子製造方法
出願人浜松ホトニクス株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類B01J 19/12 20060101AFI20241212BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】所望のサイズの微粒子を効率良く製造できる微粒子製造装置及び微粒子製造方法を提供する。
【解決手段】微粒子製造装置1Aは、ターゲットTを含む溶液Sが導入される導入部2と、溶液Sが取り出される取出部3と、溶液Sを導入部2から取出部3に向かって流通させる流路4と、溶液S中のターゲットTのうち所定寸法を超える粒子Pを流路4において捕捉すると共に、所定寸法以下の粒子Pを取出部3側に通過させる捕捉部5と、捕捉部5に向けてターゲットTの粉砕に用いられるレーザ光Lを出力する光源部6と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ターゲットを含む溶液が導入される導入部と、
前記溶液が取り出される取出部と、
前記溶液を前記導入部から前記取出部に向かって流通させる流路と、
前記溶液中のターゲットのうち所定寸法を超える粒子を前記流路において捕捉すると共に、前記所定寸法以下の粒子を前記取出部側に通過させる捕捉部と、
前記捕捉部に向けて前記ターゲットの粉砕に用いられるレーザ光を出力する光源部と、を備える微粒子製造装置。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
前記捕捉部は、前記取出部に近い捕捉部ほど捕捉可能な粒子の寸法が小さくなるように、前記流路に複数段に設けられている、請求項1記載の微粒子製造装置。
【請求項3】
前記捕捉部は、前記流路の少なくとも一部が前記導入部から前記取出部に向かって徐々に狭くなることによって構成されている、請求項1記載の微粒子製造装置。
【請求項4】
前記捕捉部は、複数の開口を有する多孔質部材を前記流路内に配置することによって構成されている、請求項1記載の微粒子製造装置。
【請求項5】
前記捕捉部は、1μm以下のサイズの粒子のみを通過させる、請求項1記載の微粒子製造装置。
【請求項6】
前記光源部から出力される前記レーザ光のフルエンスは、0.1J/cm

以上である、請求項1記載の微粒子製造装置。
【請求項7】
前記捕捉部に対して前記レーザ光を走査する走査部を更に備える、請求項1記載の微粒子製造装置。
【請求項8】
前記捕捉部において前記溶液を逆流させ、前記捕捉部で捕捉された前記粒子を回収する回収機構を更に備える、請求項1記載の微粒子製造装置。
【請求項9】
前記流路に振動を付与する振動付与部を更に備える、請求項1記載の微粒子製造装置。
【請求項10】
前記ターゲットは、分散安定化剤によって表面処理されている、請求項1~9のいずれか一項記載の微粒子製造装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、微粒子製造装置及び微粒子製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
現在、製薬業界における新薬開発には、数千億円から1兆円を超える規模で開発費が投入されているが、新薬の候補化合物の探索から非臨床試験及び臨床試験を経て承認が得られるまでの確率、すなわち、開発の成功確率は、おそよ0.004%以下にとどまっている。このような新薬開発の難しさの背景には、候補化合物の70%以上が難水溶性を示す化合物であることが挙げられる。
【0003】
また、既に上市されている医薬に関しても、難水溶性を要因とする副作用の軽減が課題となっている。例えば抗がん剤として知られるパクリタキセルは、細胞分裂を阻害する作用により、正常細胞よりも頻繁に分裂を繰り返すがん細胞を優先的に攻撃する薬剤であり、がん治療に広く用いられているが、水への溶解度が10μg/mL未満と非常に低い。このため、パクリタキセルを患者に投与する際には、溶解性の向上を目的としてエタノールやポリオキシエチレンヒマシ油などの溶媒が用いられるが、溶媒の使用に起因する過敏反応の出現に留意する必要がある。
【0004】
薬剤の水溶性を向上させる観点から、ターゲットを微粒子化し、材料の表面積を増加させる手法が着目されている。微粒子の製造方法として広く実用化された手法としては、ボールミル法や高圧ホモジナイズ法などが挙げられるが、これらの手法では、生成した微粒子の回収効率の低さや不純物の混入などが課題となっている。そこで、近年では、これらの課題をクリアできる手法として、レーザ光を用いてターゲットを微粒子化するレーザ照射法が注目されている。例えば特許文献1に記載のナノ粒子の生成方法では、液体中に配置されたターゲットに対して繰返周波数の高い超短パルス光を照射し、レーザアブレーションによってナノレベルの微粒子を生成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2014-129608公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述の特許文献1のような手法では、一定のタイミングで容器に配置したターゲットを交換する必要があり、微粒子の生成の継続的な実施ができないため、微粒子の製造効率の向上が難しいと考えられる。また、レーザ光の照射によって生成される微粒子の粒子径をコントロールできないため、得られる微粒子のサイズがばらつくという問題もあった。
【0007】
本開示は、上記課題の解決のためになされたものであり、所望のサイズの微粒子を効率良く製造できる微粒子製造装置及び微粒子製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一側面に係る微粒子製造装置は、ターゲットを含む溶液が導入される導入部と、溶液が取り出される取出部と、溶液を導入部から取出部に向かって流通させる流路と、溶液中のターゲットのうち所定寸法を超える粒子を流路において捕捉すると共に、所定寸法以下の粒子を取出部側に通過させる捕捉部と、捕捉部に向けてターゲットの粉砕に用いられるレーザ光を出力する光源部と、を備える。
【0009】
この微粒子製造装置では、ターゲットを含む溶液を導入部から取出部に向かって流通させ、流路に設けた捕捉部によってターゲットのうち所定寸法を超えるものを捕捉する。そして、捕捉部に捕捉されたターゲットをレーザ光の照射によって粉砕し、所定寸法以下のサイズとなった粒子を取出部側に通過させ、取出部から取り出す。このような手法によれば、溶液の流通によってターゲットの粉砕を連続的に実施できると共に、取出部で取り出される粒子のサイズを捕捉部の通過可能サイズに応じて揃えることができる。したがって、この微粒子製造装置では、所望のサイズの微粒子を効率良く製造できる。
【0010】
この微粒子製造装置では、ターゲットを捕捉部で捕捉することで、レーザ光による照射時間を容易に確保できる。したがって、粉砕に照射時間を要するターゲットに対しても簡便に粉砕を行うことが可能となる。また、この微粒子製造装置では、溶液中のターゲットをレーザ光で粉砕するため、レーザ光の照射によるターゲットの温度上昇を抑えることができる。捕捉部において捕捉されているターゲットにレーザ光が照射され続けた場合であっても、溶液の供給によってターゲットの周りの溶液が交換されることで、ターゲットの温度上昇を抑えることができる。ターゲットの温度上昇を抑えることで、粉砕後の粒子の再凝集を抑制でき、微粒子の製造の一層の効率化が図られる。
(【0011】以降は省略されています)

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