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公開番号2025059099
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-09
出願番号2024168586
出願日2024-09-27
発明の名称パラ水素をオルト水素に変換する触媒
出願人日揮触媒化成株式会社
代理人個人
主分類B01J 23/44 20060101AFI20250402BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】パラ水素をオルト水素に変換する活性の高い触媒を提供する。
【解決手段】本発明の触媒は、パラ水素をオルト水素に変換するための触媒であって、活性成分として白金族元素を含むことを特徴とする触媒であり、好ましくは、白金族元素の含有率が0.001質量%~10質量%の範囲であり、白金族元素が白金、パラジウムのいずれか一方またはその両方であり、短時間で液体水素からパラ水素の少ない気体水素を得ることができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
パラ水素をオルト水素に変換するための触媒であって、
活性成分として白金族元素を含むことを特徴とする触媒。
続きを表示(約 310 文字)【請求項2】
前記白金族元素の含有率が0.001質量%~10質量%の範囲である請求項1に記載する触媒。
【請求項3】
前記白金族元素を含む粒子のサイズが10nm以下である請求項1に記載する触媒。
【請求項4】
前記白金族元素がパラジウムである請求項1に記載する触媒。
【請求項5】
パラジウム周りの酸素平均配位数(Pd-O)が1以上である請求項4に記載する触媒。
【請求項6】
パラジウム周りのパラジウム平均配位数(Pd-Pd)とパラジウム周りの酸素平均配位数(Pd-O)との比(Pd-Pd/Pd-O)が0.5以下である請求項4に記載する触媒。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、パラ水素をオルト水素に変換する活性の高い触媒に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
水素は、多様な資源から製造できるため、エネルギー供給・調達リスクの低減に資するエネルギー源として期待されている。 また、水素は、再生可能エネルギーによる水の電気分解や、化石燃料と二酸化炭素の貯留・再利用技術を組み合わせることによって、カーボンフリーなエネルギーとして活用可能であり、カーボンニュートラルの実現に向けて重要な役割を担う物質としても注目されている。しかしながら、水素は、常温で気体であるため、その体積が大きく運搬効率が低いという課題があった。その解決方法の一つとして、水素を液化して体積を小さくして運搬する方法が知られている。
【0003】
水素はスピン角運動量の関係からオルト水素とパラ水素の2種類の状態が存在する。通常の気体水素(常温)ではオルト水素とパラ水素のスピン平衡組成比は概ね3:1であるが、パラ水素の方が回転のエネルギーが小さいので、低温の液体水素温度域では殆どすべてのオルト水素がパラ水素へ時間をかけて徐々に変換される。この時生じた反応熱により、液化した水素の一部が気化してしまい、液体水素の生産効率が低くなるという課題が知られている。特許文献1には、これを解消するために酸化鉄や酸化クロムなどの磁性体を触媒として用いると水素の液化を促進できることが開示されている。
【0004】
また、液化した水素を気化して用いる場合、パラ水素とオルト水素の比率をコントロールすることは重要である。例えば、特許文献2には、液体水素を気化した水素は、後段の水素を使用する設備に供給されるまでの間に、金属製配管内表面の磁性体原子との接触によりある程度のパラ水素がオルト水素に転換されるものの、数百メートル程度の配管内の通過では、パラ水素の濃度が通常の気体水素よりも高い比率のままで供給されてしまい、この状態でマスフローコントローラーを用いて水素の流量を制御すると、表示した流量と実流量に差が表れることが開示されている。また、これを解消するために、すべてがパラ水素状態にある液体水素を気化し常温とした後、触媒槽を通してパラ水素からオルト水素への転換を進め、オルト水素とパラ水素の濃度比が3:1の水素としてからマスフローコントローラーで水素の流量を制御することによって、実流量との差をなくすことができることも開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2001-12693号公報
特表2010-24100号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、パラ水素をオルト水素に変換する活性が高い触媒を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、パラ水素をオルト水素に変換する反応において、白金族元素を含む触媒は、パラ水素をオルト水素に変換する活性が高いことを見出した。
【発明の効果】
【0008】
本発明の触媒は、パラ水素をオルト水素に変換する活性が高い白金族元素を活性成分として含むので、パラ水素からオルト水素への変換効率がよく、短時間で液体水素のスピン平衡組成からパラ水素の少ない常温気体水素のスピン平衡組成の水素を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明はパラ水素をオルト水素に変換する触媒に関する(以下、「本発明の触媒」ともいう)。以下、本発明の触媒について詳述する。なお、本発明において、数値範囲を示す「~」の表示は、その数値範囲に上限と下限の値を含み、例えば、「X~Y」はX以上かつY以下を意味する。
【0010】
[本発明の触媒]
本発明の触媒は、パラ水素をオルト水素に変換する活性成分として白金族元素を含むことを特徴とする。白金族元素には、白金、パラジウム、ルテニウム、ロジウム、オスミウム、イリジウムが含まれる。本発明の触媒は、白金、パラジウムの何れか一方またはその両方を含むことが好ましく、パラジウムを含むことが特に好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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