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公開番号
2025055657
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-08
出願番号
2023165023
出願日
2023-09-27
発明の名称
濃縮脱水機
出願人
株式会社大善
代理人
個人
,
個人
主分類
B01D
33/06 20060101AFI20250401BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】既存の濃縮脱水機の基本的な構成をそのまま生かしながら更に進化させて濾水性の悪いパルプでも高い濃縮脱水効果を確保する。
【解決手段】濃縮脱水機1の運転中は、原料Mはゴム状閉鎖部材23のシートフラップ状部分23cの下面に接触している。その下側では原料供給による一定の内圧が掛かった状態で維持されている。ゴム状閉鎖部材23の高さ位置が既存のオーバーフロー口34と同じ高さ位置に設定されているので、通水孔17による脱水と脱水ドラム16、16どうしによる弾圧が時系列的に順次実行されることになり、自然バキュームにより脱水ドラム16に向かった原料Mの中の水分Wが脱水ドラム16の通水孔17を介して脱水される。脱水ドラム16の内部に入れなかった繊維分Fは脱水ドラム16、16どうしが弾接する箇所まで運ばれてそこで圧縮されて、更に一気に高濃度に脱水される。濾水性の悪いパルプ繊維のスラリーであっても、脱水ドラム16に強制的に向かわせられる。
【選択図】 図4
特許請求の範囲
【請求項1】
スラリー状のパルプ繊維を原料として収容する原料収容槽と、
前記原料収容槽内に並列した状態で設けられ、周期的な弾接と互いの逆回転によりその間にきた原料を圧縮しながら上方に送り出す一対の脱水ドラムと、
前記原料収容槽に設けられ、前記脱水ドラムの下側で連通する原料供給口と、
前記原料収容槽に設けられ、前記脱水ドラム内で連通する排水口と、
前記原料収容槽の内面から前記一対の脱水ドラムのそれぞれの外周面に向かって高さ位置を揃えてシートフラップ状に突設され、その先端が前記外周面にその長さ方向全般にわたって当たることで前記原料収容槽の内面と前記脱水ドラムの外周面の間の隙間を閉鎖して上下を仕切るゴム状閉鎖部材と、
前記原料供給口から供給する原料供給量を調整する原料供給量調整手段を備え、
前記ゴム状閉鎖部材への原料の接触状況に応じて前記原料供給量調整手段により原料供給量を調整することを特徴とする濃縮脱水機。
続きを表示(約 660 文字)
【請求項2】
請求項1に記載した濃縮脱水機において、
ゴム状閉鎖部材の突設先側の先端が鉤状に曲がっていることを特徴とする濃縮脱水機。
【請求項3】
請求項2に記載した濃縮脱水機において、
ゴム状閉鎖部材は、原料収容槽の内面に対して固定された取付板の上に基端側が載せられ、押え板で上側から押さえられて取付けられていることを特徴とする濃縮脱水機。
【請求項4】
請求項3に記載した濃縮脱水機において、
取付板にはねじ孔が形成され、押え板には貫通孔が形成され、ゴム状閉鎖部材には貫通孔が形成され、上側からねじが前記押え板の貫通孔と前記ゴム状閉鎖部材の貫通孔に通されて前記取付け板のねじ孔にねじ込まれて、前記ゴム状閉鎖部材が取付けられており、
前記ゴム状閉鎖部材の貫通孔は突出方向に長い長孔になっていることを特徴とする濃縮脱水機。
【請求項5】
請求項4に記載した濃縮脱水機において、
ゴム状閉鎖部材により閉鎖された下側の圧力を検知する圧力センサを設け、前記圧力センサからの検知データに基づいて圧力が一定になるように、原料供給量調整手段は前記原料供給口から供給する原料供給量を調整することを特徴とする濃縮脱水機。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載した濃縮脱水機において、
一対の脱水ドラムのそれぞれの両端面を原料収容槽の内面に対して回転可能に防水接続する防水接続手段を備えることを特徴とする濃縮脱水機。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は様々なパルプの濃縮脱水に用いる濃縮脱水機に関するものである。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1に示す濃縮脱水機は、原料収容槽の下方に原料投入口が設けられ、上方に原料取出口が設けられ、原料収容槽内にパンチメタル等のような通水孔を有する脱水ドラムが2本並列して設けられている。2本の脱水ドラムは互いに接する接線部分で下から上に向かうように互いに逆回転する。更に、原料取出口側の脱水ドラムは備えられた位置において固定状態で回転し、且つ脱水ドラムの外周には細かいメッシュの金網が張り付けられている。反対側の脱水ドラムは、空気バネで下方を支点にして傾動するようにし、且つ、脱水ドラムの外周には粗いメッシュの金網が張り付けられている。そして、2本の脱水ドラムの両端面は開口され、これらの開口を介して脱水ドラムの内部と原料収容槽の側面に設けられた排水口が連通している。
【0003】
この濃縮脱水機では、2~3%程度の紙料繊維を含む水から成る原料が原料投入口から原料収容槽内へ投入される。この原料は金網、パンチメタルの孔を介して脱水ドラムの内部に流入する。脱水ドラムの回転に従い、原料は脱水され、紙料繊維が孔縁や金網に引っ掛かりながら上方に運ばれていき、固定側の脱水ドラムに対して可動側の脱水ドラムが上記した空気バネの作用により弾圧した部分で圧縮されることで更に脱水されると共に、可動側の紙料繊維が固定側に引き寄せられて一体の板状状態となる。これが、ドクターによって引き剥がされて次工程に搬送される。一方、水分は、排水口から排水される。
【0004】
また、特許文献2に示す濃縮脱水機は、特許文献1に記載の濃縮脱水機の基本的な構成をそのまま生かしながら、排水口の配置位置の変更と、防水接続構造の採用で、脱水効果を一層高めたものになっている。
特許文献1、2に記載のタイプの濃縮脱水機は、水位を付けたことによる脱水ドラムによる濾過排水と、金網どうしの接点における押し合いによる脱水濃縮により、高い脱水濃縮効果が得られると共に、自然バキューム方式であることもあってコスト的にも有利なものになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第3433905号公報
特許第7208618号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
最近は、パルプの用途の拡大が模索され、太さがナノレベルで長さがマイクロレベルのセルロースファイバー、アルカリパルプ、さとうきび等の非木材パルプなど、特殊なパルプの産業資材としての活用が期待されているが、ハンドリング性を考慮すれば、濃縮脱水した後にシート状の形態で提供できることが望まれている。
上記の特許文献1、2では脱水ドラムに付着した濃縮脱水済みのパルプ繊維がドクターによって掻かれて引き剥がされてシート状になるので、上記の特殊パルプに対しても処理できればシートの形態で提供できる。
しかしながら、これらの特殊なパルプは従来から製紙業界で処理されてきた古紙パルプやバージンパルプよりも濾水性が悪いので、これらの濃縮脱水機に投入しても、脱水ドラムには向かわずに、オーバーフロー口に回り込んでそのまま回収されてしまうことから、シート状になるまで濃縮脱水させることは難しい。
【0007】
本発明は上記従来の問題点に着目して為されたものであり、特許文献1、2に記載の濃縮脱水機の基本的な構成をそのまま生かしながら更に進化させて、上記のような濾水性の悪いパルプでも高い濃縮脱水効果を得られる、新規且つ有用な濃縮脱水機を提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、スラリー状のパルプ繊維を原料として収容する原料収容槽と、前記原料収容槽内に並列した状態で設けられ、周期的な弾接と互いの逆回転によりその間にきた原料を圧縮しながら上方に送り出す一対の脱水ドラムと、前記原料収容槽に設けられ、前記脱水ドラムの下側で連通する原料供給口と、前記原料収容槽に設けられ、前記脱水ドラム内で連通する排水口と、前記原料収容槽の内面から前記一対の脱水ドラムのそれぞれの外周面に向かって高さ位置を揃えてシートフラップ状に突設され、その先端が前記外周面にその長さ方向全般にわたって当たることで前記原料収容槽の内面と前記脱水ドラムの外周面の間の隙間を閉鎖して上下を仕切るゴム状閉鎖部材と、前記原料供給口から供給する原料供給量を調整する原料供給量調整手段を備え、前記ゴム状閉鎖部材への原料の接触状況に応じて前記原料供給量調整手段により原料供給量を調整することを特徴とする濃縮脱水機である。
【0009】
好ましくは、ゴム状閉鎖部材の突設先側の先端が鉤状に曲がっている。
好ましくは、ゴム状閉鎖部材は、原料収容槽の内面に対して固定された取付板の上に基端側が載せられ、押え板で上側から押さえられて取付けられている。
好ましくは、取付板にはねじ孔が形成され、押え板には貫通孔が形成され、ゴム状閉鎖部材には貫通孔が形成され、上側からねじが前記押え板の貫通孔と前記ゴム状閉鎖部材の貫通孔に通されて前記取付け板のねじ孔にねじ込まれて、前記ゴム状閉鎖部材が取付けられており、前記ゴム状閉鎖部材の貫通孔は突出方向に長い長孔になっている。
好ましくは、ゴム状閉鎖部材により閉鎖された下側の圧力を検知する圧力センサを設け、前記圧力センサからの検知データに基づいて圧力が一定になるように、原料供給量調整手段は前記原料供給口から供給する原料供給量を調整する。
好ましくは、一対の脱水ドラムのそれぞれの両端面を原料収容槽の内面に対して回転可能に防水接続する防水接続手段を備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明の濃縮脱水機は、特許文献1、2に記載の濃縮脱水機の基本的な構成をそのまま生かしながら更に進化させたものであり、濾水性の悪いパルプでも高い脱水濃縮効果を得られる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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