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公開番号
2025064365
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-17
出願番号
2023174061
出願日
2023-10-06
発明の名称
エネルギー回収装置
出願人
株式会社電業社機械製作所
代理人
個人
主分類
B01D
61/06 20060101AFI20250410BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】 より低コストで充填工程の終了時における衝撃音の発生を抑制することができるエネルギー回収装置を提供すること。
【解決手段】 第1又は第2流路切換機構6A,6Bを介して濃縮水管4に接続された第1及び第2シリンダ装置9A,9Bと、これらシリンダ装置に濃縮塩水を流し込み及び排出する制御を行う制御部Cと、第1及び第2シリンダ装置に希釈塩水を充填し、押し出される希釈塩水を膜分離装置に戻す流路方向規制機構11とを備え、第1及び第2流路切換機構が、シリンダ装置からの濃縮塩水の排出・停止の切り換えを行う切換用バルブ装置を備え、切換用バルブ装置が、濃縮側接続管13aに設けられた濃縮側バルブ14と、排水側接続管13bに設けられた排水側バルブ15とを有し、制御部が、シリンダ装置と排水管との連通が遮断される時に排水側バルブを緩やかに又は段階的に閉じて連通を遮断させる。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
中圧希釈塩水を逆浸透膜で淡水と濃縮塩水とに分離し前記淡水を淡水管に排出すると共に中圧の前記濃縮塩水を濃縮水管に排出する膜分離装置に接続されるエネルギー回収装置であって、
前記濃縮水管との連通と遮断とを行うと共に前記濃縮塩水の排水管との連通と遮断とを行う第1流路切換機構を介して一端が前記濃縮水管と前記排水管とに接続され、第1シリンダ内を往復移動する第1ピストンを有した第1シリンダ装置と、
前記濃縮水管との連通と遮断とを行うと共に排水管との連通と遮断とを行う第2流路切換機構を介して一端が前記濃縮水管と前記排水管とに接続され、第2シリンダ内を往復移動する第2ピストンを有した第2シリンダ装置と、
前記第1流路切換機構及び前記第2流路切換機構を制御して前記濃縮水管及び前記排水管に対する前記第1シリンダ装置と前記第2シリンダ装置との接続を切り換え、中圧の前記濃縮塩水を前記第1シリンダ装置と前記第2シリンダ装置とに交互に流し込む制御機能と前記濃縮塩水を前記第1シリンダ装置及び前記第2シリンダ装置から交互に排出する制御機能とを有した制御部と、
前記第1シリンダ装置の他端と前記第2シリンダ装置の他端とに接続され、希釈塩水を前記第1シリンダ装置と前記第2シリンダ装置とに交互に供給すると共に、前記第1シリンダ装置と前記第2シリンダ装置とから中圧で交互に押し出される前記希釈塩水を増圧手段を介して前記膜分離装置に戻す流路方向規制機構とを備え、
前記第1流路切換機構及び前記第2流路切換機構が、前記第1シリンダ装置又は前記第2シリンダ装置への前記濃縮塩水の供給とその停止及び前記第1シリンダ装置又は前記第2シリンダ装置からの前記濃縮塩水の排出とその停止との切り換えを行う切換用バルブ装置を備え、
前記切換用バルブ装置が、前記第1シリンダ装置又は前記第2シリンダ装置の一端と前記濃縮水管とを接続する濃縮側接続管に設けられた濃縮側バルブと、
前記第1シリンダ装置又は前記第2シリンダ装置の一端と前記排水管とを接続する排水側接続管に設けられた排水側バルブとを有し、
前記制御部が、前記第1流路切換機又は前記第2流路切換機構を制御して、前記第1シリンダ装置又は前記第2シリンダ装置の一端と前記排水管との連通が遮断される時に前記排水側バルブを緩やかに又は段階的に閉じて連通を遮断させることを特徴とするエネルギー回収装置。
続きを表示(約 290 文字)
【請求項2】
請求項1に記載のエネルギー回収装置において、
前記排水側バルブ及び前記濃縮側バルブが、ボール弁であることを特徴とするエネルギー回収装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のエネルギー回収装置において、
前記制御部が、前記排水側バルブを前記段階的に閉じる際、全開から全閉まで開度を変える途中で一時的に中間的な開度で止めることを特徴とするエネルギー回収装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載のエネルギー回収装置において、
前記中圧希釈塩水が、汽水,地下水又は工業用水であることを特徴とするエネルギー回収装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、汽水等の淡水化等に用いられる低圧力の逆浸透膜法による水処理システムのエネルギー回収装置に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)
【背景技術】
【0002】
海水から淡水を造水する方法の一つとして、逆浸透法が知られている。この逆浸透法は、海水に海水の浸透圧(約2.5~8MPa)程度の高い圧力を浸透圧の作用する方向と逆方向に加えて半透膜(逆浸透膜)でろ過し、塩類と淡水とを分離するものである。この逆浸透法において、淡水が分離されて塩類が濃縮された海水(濃縮塩水)は、高い圧力エネルギーを保持したまま逆浸透膜モジュールから流出する。この流出する濃縮塩水の有する高い圧力エネルギーを有効に利用するため、種々のエネルギー回収装置が実用化されている。
【0003】
このエネルギー回収装置では、取水ポンプから送水される海水を高圧ポンプで加圧して逆浸透膜モジュールに供給すると共に、逆浸透膜モジュールから排出される高圧の濃縮海水をシリンダ装置に供給して高圧で海水を押し出すピストンを駆動し、シリンダ装置からも増圧ポンプを介して高圧海水を逆浸透膜モジュールに送っている。この逆浸透膜モジュールから排出される高圧の濃縮海水をシリンダ装置に供給して高圧で海水を押し出すピストンを駆動する操作を圧送工程(又はエネルギー回収工程)と称している。
また、圧送工程終了後、取水ポンプから流路方向規制装置を介してシリンダ装置に海水を供給し、圧送工程と逆方向にピストンを駆動することで濃縮海水を排出しながら海水を充填する操作を充填工程(又は給水工程)と称している。
このようにこのエネルギー回収装置では、シリンダ装置のピストンがシリンダの端部に達した際に流路切換装置によって逆浸透膜モジュールからの高圧濃縮海水を一対のシリンダ装置に交互に供給すると共に取水ポンプから一対のシリンダ装置に交互に海水を充填するように制御を行っている。
【0004】
従来、例えば特許文献1には、制御部が、第1シリンダ装置又は第2シリンダ装置の一端と排水管とが連通される時に切換用シリンダ装置の排水側ピストンの移動速度を減速させて緩やかに連通を開始させると共に、第1シリンダ装置又は第2シリンダ装置の一端と排水管との連通が遮断される時に切換用シリンダ装置の排水側ピストンの移動速度を減速させて緩やかに連通を遮断させるエネルギー回収装置が記載されている。この装置では、排水管との連通の際に、シリンダ装置内の残圧を緩やかに開放させる共に、遮断の際に、切換用シリンダ装置の排水側ピストンの移動速度を制御して第1シリンダ装置又は第2シリンダ装置からの排出流量を緩やかに減少させることで、ウォーターハンマー(圧力上昇現象(水撃現象))による衝撃音の発生を防止することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6057348号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来の技術において、以下の課題が残されている。
すなわち、上記従来の技術では、シリンダとピストンとを有する切換用シリンダ装置の排出側ピストンの移動速度を制御することで第1シリンダ装置又は第2シリンダ装置からの衝撃音の発生を防止しているが、構造が複雑で高価な切換用シリンダ装置を採用するため高コストであるという問題があった。特に、海水以外の塩分を含む水、例えば汽水,地下水又は工業用水等の淡水化を行う場合、浸透圧が2.5MPa以下と低いため、低圧(ここでは中圧と記す)でもエネルギー回収が可能であり、かつ低コストの装置が望まれている。
【0007】
本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたもので、より低コストで充填工程の終了時における衝撃音の発生を抑制することができるエネルギー回収装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明に係るエネルギー回収装置は、汽水などの中圧希釈塩水を逆浸透膜で淡水と濃縮塩水とに分離し前記淡水を淡水管に排出すると共に中圧の前記濃縮塩水を濃縮水管に排出する膜分離装置に接続されるエネルギー回収装置であって、前記濃縮水管との連通と遮断とを行うと共に前記濃縮塩水の排水管との連通と遮断とを行う第1流路切換機構を介して一端が前記濃縮水管と前記排水管とに接続され、第1シリンダ内を往復移動する第1ピストンを有した第1シリンダ装置と、前記濃縮水管との連通と遮断とを行うと共に排水管との連通と遮断とを行う第2流路切換機構を介して一端が前記濃縮水管と前記排水管とに接続され、第2シリンダ内を往復移動する第2ピストンを有した第2シリンダ装置と、前記第1流路切換機構及び前記第2流路切換機構を制御して前記濃縮水管及び前記排水管に対する前記第1シリンダ装置と前記第2シリンダ装置との接続を切り換え、中圧の前記濃縮塩水を前記第1シリンダ装置と前記第2シリンダ装置とに交互に流し込む制御機能と前記濃縮塩水を前記第1シリンダ装置及び前記第2シリンダ装置から交互に排出する制御機能とを有した制御部と、前記第1シリンダ装置の他端と前記第2シリンダ装置の他端とに接続され、希釈塩水を前記第1シリンダ装置と前記第2シリンダ装置とに交互に供給すると共に、前記第1シリンダ装置と前記第2シリンダ装置とから中圧で交互に押し出される前記希釈塩水を増圧手段を介して前記膜分離装置に戻す流路方向規制機構とを備え、前記第1流路切換機構及び前記第2流路切換機構が、前記第1シリンダ装置又は前記第2シリンダ装置への前記濃縮塩水の供給とその停止及び前記第1シリンダ装置又は前記第2シリンダ装置からの前記濃縮塩水の排出とその停止との切り換えを行う切換用バルブ装置を備え、前記切換用バルブ装置が、前記第1シリンダ装置又は前記第2シリンダ装置の一端と前記濃縮水管とを接続する濃縮側接続管に設けられた濃縮側バルブと、前記第1シリンダ装置又は前記第2シリンダ装置の一端と前記排水管とを接続する排水側接続管に設けられた排水側バルブとを有し、前記制御部が、前記第1流路切換機又は前記第2流路切換機構を制御して、前記第1シリンダ装置又は前記第2シリンダ装置の一端と前記排水管との連通が遮断される時に前記排水側バルブを緩やかに又は段階的に閉じて連通を遮断させることを特徴とする。
【0009】
このエネルギー回収装置では、制御部が、第1流路切換機又は第2流路切換機構を制御して、第1シリンダ装置又は第2シリンダ装置の一端と排水管との連通が遮断される時に排水側バルブを緩やかに又は段階的に閉じて連通を遮断させるので、遮断の際に、シリンダ装置からの排出流量を緩やかに減少させることで、ウォーターハンマーによる衝撃音の発生を防止することができる。特に、従来は、構造が複雑で高価なシリンダ及びピストンを使用した切換用シリンダ装置を採用しているために高コストになっていたが、本発明では、シリンダ装置よりもシンプルな構造で安価となるバルブを使用した切換用バルブ装置を採用するために、低コスト化することができる。
【0010】
第2の発明に係るエネルギー回収装置は、第1の発明において、前記排水側バルブ及び前記濃縮側バルブが、ボール弁であることを特徴とする。
すなわち、このエネルギー回収装置では、排水側バルブ及び濃縮側バルブが、ボール弁であるので、簡易な構造で安価なボール弁によって、より低コスト化することができる。また、ボール弁は、空気弁などに用いられるものが採用可能であり、従来の切換用シリンダ装置に比べて保守・点検が容易であって、電磁弁の開閉だけで容易に制御が可能になる。
(【0011】以降は省略されています)
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