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公開番号2025079176
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-21
出願番号2023191685
出願日2023-11-09
発明の名称ガス吸着装置
出願人株式会社西部技研
代理人
主分類B01D 53/26 20060101AFI20250514BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】再生温度が低くても十分な除湿量を確保することができ、省エネルギーであるガス吸着装置を提供する。
【解決手段】本発明のガス吸着装置は、処理入口相対湿度より再生入口相対湿度を低くし、再生入口温度を低温とすることで、再生側で吸着ロータを冷却し、処理側での吸着熱を除去することにより、同一温度での除湿「等温除湿」を実現し、除湿量の限界値を拡大して通常のデシカントより除湿量が増加するようにした。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
吸着ロータを備え、前記吸着ロータを少なくとも処理ゾーンと再生ゾーンに分割し、処理対象ガスを前記処理ゾーンに通して目的ガスを吸着し、前記処理ゾーンを通過したガスを供給先へ送り、或いは大気放出し、再生用ガスを前記再生ゾーンに通して目的ガスを脱着し、前記再生ゾーンを通過したガスを供給先へ送り、或いは大気放出するように構成され、再生入口の目的ガス濃度は処理入口の目的ガス濃度より低いことを特徴とするガス吸着装置。
続きを表示(約 340 文字)【請求項2】
前記目的ガスは水蒸気であって、前記吸着ロータは除湿ロータであることを特徴とする請求項1に記載のガス吸着装置。
【請求項3】
請求項2に記載のガス吸着装置において、前記再生入口の相対湿度は前記処理入口の相対湿度よりも低いことを特徴とするガス吸着装置。
【請求項4】
前記再生入口の温度は前記処理入口の温度より低温であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のガス吸着装置。
【請求項5】
処理出口の温度上昇を抑制して、前記処理出口の温度が前記処理入口の温度と等温となる向きに近づくように吸脱着操作を行い、前記目的ガスの吸着量を増大するようにしたことを特徴とする請求項4に記載のガス吸着装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、温度スイング吸着ロータにおいて、再生方法の工夫により目的ガスの吸着量を増大することができ、省エネルギーであるガス吸着装置に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
揮発性有機化合物(以下「VOC」という。)や湿気の吸着除去に用いられる吸着ロータ(以下総称して「吸着ロータ」という。)は、吸着材の種類を変えることで種々のガス(以下吸着対象とするガスを「目的ガス」という。)を吸脱着することができる。他の目的ガスとして、二酸化炭素、窒素、酸素、メタンなどが挙げられる。
【0003】
VOCの吸着濃縮を行う吸着ロータ(VOC濃縮ロータ)は、吸着材として活性炭や疎水性ゼオライトを用いたものなどがある。これを用いたVOC濃縮装置は、低濃度・大風量のVOC排出ガスを高濃度・低風量に濃縮回収できるので、処理設備全体の設備費及びランニングコストを大幅に削減でき、効率のよいVOC処理を実現することができる。
【0004】
水蒸気(湿気)の吸着除去に用いられる吸着ロータ(除湿ロータ)は、吸着材として親水性ゼオライトやシリカゲルを用いたものなどがある。これを用いた除湿装置は、処理対象ガスから水蒸気を除去して低露点にし、乾燥ガスを供給することができる。
【0005】
ここで、本明細書において処理対象ガスから目的ガスを吸着するゾーンを「処理ゾーン」、再生用ガスを用いて目的ガスを脱着するゾーンを「再生ゾーン」という。
【0006】
吸着ロータを使って温度スイングで目的ガスを吸脱着する場合、一般的には処理側は温度が低く、再生側は温度が高い状態で運転する。つまり通常、再生入口温度は処理入口温度より高い。例えば、VOC濃縮装置では、処理入口温度は摂氏20~30℃(以下温度を「摂氏」とする。)であり、再生入口温度は加熱器(電気ヒータなど)により加熱されるので200℃前後である。除湿装置では、要求露点温度が低い場合、処理入口温度は予冷によって7~15℃となり、再生入口温度は100~140℃以上に加熱する。
【0007】
また、積極的(アクティブ)な冷却や加熱は行わない、例えば再生入口温度50℃以下の低温再生やパッシブ運転もある。例えば、本出願人は特許文献1において、前段に室内空間からの還気と、外気との間で熱交換を行う全熱交換器で全熱交換し、後段に再生熱源を不要としたパッシブデシカントロータで還気と給気の間で潜熱交換し、全熱交換された外気と還気との間で熱交換するヒートポンプ回路の熱交換器で熱交換することを特徴とする外気調和機を開発した。
【0008】
特許文献1において、吸着ロータであるパッシブデシカントロータに着目する(段落0017-0020、図1-図3参照)。夏期の冷房運転では、全熱交換された外気OA(2)は、蒸発器としての熱交換器5に送られる。熱交換器5によって15℃まで冷却された空気(3)は、パッシブデシカントロータ6(の処理ゾーン)に送られて、水蒸気が吸着されて除湿された空気(4)となり、室内空間9に供給される。一方、23℃の還気RA(6)は、パッシブデシカントロータ6(の再生ゾーン)を通過して、水蒸気が脱着されて加湿された空気(8)となり、装置外に排気される。
【0009】
冬期の暖房運転では、全熱交換された外気OA(2)は、凝縮器としての熱交換器5に送られる。熱交換器5によって31℃まで加熱された空気(3)は、パッシブデシカントロータ6(の再生ゾーン)に送られて、水蒸気が脱着されて加湿された空気(4)となり、室内空間9に供給される。一方、23℃の還気RA(6)は、加湿器11で加湿された19.6℃の空気(7)となり、パッシブデシカントロータ6(の処理ゾーン)に送られて、水蒸気が吸着されて除湿された空気(8)となり、装置外に排気される。
【0010】
このように、パッシブデシカントロータは夏期と冬期で処理ゾーンと再生ゾーンが入れ替わる。パッシブデシカントロータはヒートポンプ回路の蒸発器と凝縮器によって冷却や加熱を行うが、積極的(アクティブ)な冷却や加熱は行わない。しかしながら、低温で吸脱着が行なわれている状況であっても、再生入口温度は処理入口温度より高い。
(【0011】以降は省略されています)

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