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公開番号2025066421
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-23
出願番号2023176014
出願日2023-10-11
発明の名称イオン交換器のカートリッジ
出願人トヨタ紡織株式会社
代理人個人,個人
主分類B01J 47/024 20170101AFI20250416BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】ケース及びカバーとは材種の異なるメッシュを用いることなく、ケース内にイオン交換樹脂を保持しつつ、そのケース内に対し冷却液といった流体の供給及び排出を行えるイオン交換器のカートリッジを提供する。
【解決手段】カートリッジ13のケース14は、定められた長さの側壁15と、側壁15の端部で側壁15の中心線と交差する方向に延びる端部壁16と、を備える。端部壁16にはスリット17が形成される。スリット17の内側面17aには、その内側面17aからへこむ凹所20が形成される。カートリッジ13のカバー18は端部壁16に固定される。カバー18にはスリット17に挿入される突部19が形成される。スリット17の内側面17aと突部19の外側面19aとの間には、上記凹所20によってイオン交換樹脂の粒径よりも小さい隙間が形成される。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
イオン交換器に組み込むことが可能なケースと、そのケースの開口部に固定されるカバーと、を備え、前記ケース内にはイオン交換樹脂が保持され、前記ケース内を流体が通過することにより、前記流体に含まれるイオンが前記イオン交換樹脂によるイオン交換を通じて前記流体から分離されるイオン交換器のカートリッジにおいて、
前記ケースは、側壁と、端部壁と、を備え、
前記側壁は、その中心線に沿って延びることにより定められた長さを有し、
前記端部壁は、前記側壁の長手方向の端部で前記側壁の中心線と交差する方向に延びており、
前記ケースの開口部は、前記端部壁に形成されたスリットであり、
前記カバーは、前記ケースの前記端部壁に対し、その厚さ方向に重なるように固定され、
前記カバーには前記スリットに挿入される突部が形成され、
前記端部壁と前記カバーとの少なくとも一方には、前記スリットと前記突部との間に前記イオン交換樹脂の粒径よりも小さい隙間を形成する形成部が設けられているイオン交換器のカートリッジ。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
前記スリット及び前記突部はそれぞれ、同じ方向に延びることによって定められた長さに形成され、
前記形成部は、前記スリットの対向する内側面と前記突部の幅方向の外側面との少なくとも一方に形成された突起、もしくは前記内側面と前記外側面との少なくとも一方に形成された凹所である請求項1に記載のイオン交換器のカートリッジ。
【請求項3】
前記カバーの前記突部における前記外側面は、前記突部の突出方向の先端に向かうほど前記突部の幅を短くするテーパ状とされ、
前記形成部は、前記凹所であり、
前記凹所は、前記端部壁における前記スリットの内側面であって同スリットの前記ケースの外側に向かう開口に繋がる位置に形成されている請求項2に記載のイオン交換器のカートリッジ。
【請求項4】
前記凹所は、前記端部壁における前記ケースの外側に向かう面に、その面をへこませるように溝を形成することにより、前記スリットの内側面で開口するものとされている請求項3に記載のイオン交換器のカートリッジ。
【請求項5】
前記スリット及び前記突部はそれぞれ、定められた方向に並列となるように複数形成され、
前記溝は、前記端部壁における前記ケースの外側に向かう面において、複数の前記スリットをまたぐように延びる直線上に形成されている請求項4に記載のイオン交換器のカートリッジ。
【請求項6】
前記スリット及び前記突部は、前記側壁の中心線周りで円弧状に延びることにより、定められた長さに形成されている請求項1~5のいずれか一項に記載のイオン交換器のカートリッジ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、イオン交換器のカートリッジに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
車両等に搭載される燃料電池を冷却する冷却回路は、燃料電池を通過するよう冷却液を循環させる。燃料電池は、冷却回路を循環する冷却液で冷却されることにより、発電時の温度上昇が抑制される。冷却回路では、冷却液中のイオンの濃度が高くなることによって、冷却回路における金属部分の腐食を招いたり、冷却液の電気電導率が上がって燃料電池の機能低下を招いたりする。こうしたことを抑制するため、冷却回路にはイオン交換器が設けられる。イオン交換器は、冷却液に含まれるイオンを冷却液から分離する。
【0003】
特許文献1に示されるように、イオン交換器にはイオン交換樹脂を装填したカートリッジが組み込まれている。こうしたカートリッジは、イオン交換器に組み込むことが可能なケースと、そのケースの開口部に固定されるカバーと、を備えている。ケース内にはイオン交換樹脂が保持される。カバーには、メッシュが取り付けられている。このメッシュにより、ケース内にイオン交換樹脂を保持しつつ、そのケースに内に対し冷却液の供給及び排出を行うことが可能になる。
【0004】
冷却回路を循環する冷却液は、イオン交換器のカートリッジを通過する。このとき、冷却液に含まれるイオンがイオン交換樹脂によるイオン交換を通じて冷却液から分離される。イオン交換樹脂が装填されたカートリッジは、イオン交換器から取り外すことが可能となっている。従って、イオン交換器のカートリッジを定期的に新しいものと交換することにより、イオン交換器におけるイオン交換樹脂によるイオン交換の機能が使用期間の長期化に伴って低下することを抑制できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第4613125号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、カバーに取り付けられたメッシュには、冷却液を通過させつつイオン交換樹脂の通過を規制するという機能を持たせるため、メッシュにおける多数の孔を細かくしなければならなくなる。こうした細かな孔を有するメッシュを形成するため、メッシュは金属製のものとする必要がある。一方、ケース及びカバーは、容易に形成できるようにすることを意図して、樹脂製とすることが望まれている。
【0007】
しかし、カートリッジにおいて、ケース及びカバーとメッシュとを樹脂製と金属製といった異なる材料で形成する場合、交換後のカートリッジを新品のカートリッジを製造する際の材料として再利用するに当たり、次のようなことが生じる。すなわち、交換後のカートリッジを新品のカートリッジを製造する際の材料として再利用する際、交換後のカートリッジからケース及びカバーとメッシュとを分解した後、それらを上記材料とするために別々に処理しなければならない。こうした処理に手間がかかるようになる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決するイオン交換器のカートリッジは、イオン交換器に組み込むことが可能なケースと、そのケースの開口部に固定されるカバーと、を備える。ケース内にはイオン交換樹脂が保持される。そして、ケース内を流体が通過することにより、その流体に含まれるイオンがイオン交換樹脂によるイオン交換を通じて流体から分離される。上記ケースは、側壁と、端部壁と、を備える。上記側壁は、その中心線に沿って延びることにより定められた長さを有している。上記端部壁は、側壁の長手方向の端部で側壁の中心線と交差する方向に延びている。上記ケースの開口部は、端部壁に形成されたスリットとされている。上記カバーは、ケースの端部壁に対し、その厚さ方向に重なるように固定される。上記カバーにはスリットに挿入される突部が形成される。上記端部壁と上記カバーとの少なくとも一方には、スリットと突部との間にイオン交換樹脂の粒径よりも小さい隙間を形成する形成部が設けられている。
【0009】
上記構成によれば、カートリッジにおけるケースの端部壁にカバーが固定されると、端部壁のスリットにはカバーの突部が挿入される。スリットと突部との間には、形成部によってイオン交換樹脂の粒径よりも小さい隙間が形成される。このため、ケース内に保持されたイオン交換樹脂が上記隙間を通ってケースの外に漏れることを抑制しつつ、流体が上記隙間を介してケース内に入ったりケース外に出たりすることができるようになる。また、そうしたことを実現するために金属製のメッシュをカートリッジに設けなくてもよくなる。言い換えれば、ケース及びカバーを例えば樹脂製とした場合に、それらとは材種の異なるメッシュを用いることなく、ケース内にイオン交換樹脂を保持しつつ、そのケース内に対し流体の供給及び排出を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
イオン交換器の構造を示す略図である。
図1のイオン交換器に組み込まれるカートリッジの内部を示す斜視図である。
図2のカートリッジを下方から見た状態を示す斜視図である。
図2のカートリッジのケースとカバーとを分解した状態を示す斜視図である。
図4のカバーを上方から見た状態を示す斜視図である。
図2のカートリッジにおけるケース及びカバーの断面図である。
図6のケース及びカバーにおけるスリット及び突部をケースの内部側から見た状態を示す拡大平面図である。
図7のスリット及び突部の他の例を示す拡大平面図である。
図7のスリット及び突部の他の例を示す拡大平面図である。
図7のスリット及び突部の他の例を示す拡大平面図である。
図7のスリット及び突部の他の例を示す拡大平面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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