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公開番号2024176582
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-19
出願番号2023095260
出願日2023-06-09
発明の名称制御装置、脱硝装置、および、ボイラ設備
出願人三菱重工業株式会社
代理人SSIP弁理士法人
主分類B01D 53/90 20060101AFI20241212BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】ボイラ負荷が変動する場合であっても、脱硝容器に流入する排ガス中で窒素酸化物量と還元剤量の比率を均一にできる制御装置、脱硝装置、および、ボイラ設備を提供する。
【解決手段】制御装置のバルブ制御部は、開度調節応答データの中から、負荷変動NOx分布データが示す複数の領域の各々で生じる窒素酸化物量の変化度合いを平準化させるためのNOx分布応答データを特定し、特定されたNOx分布応答データに対応付けられる開度調節パターンにしたがって少なくとも1つのバルブの開度を制御するように構成される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ボイラから排出される排ガスに対する還元剤の供給量を調節するための複数のバルブの各々の開度を制御するように構成される制御装置であって、
前記排ガスが流れる煙道の横断面を構成する複数の領域の各々に対して、ボイラ負荷の変動に伴って生じる窒素酸化物量の変化度合いが割り当てられたv負荷変動NOx分布データを取得するための第1取得部と、
前記複数のバルブの少なくとも1つの開度を調節するパターンである複数の開度調節パターンと、前記少なくとも1つのバルブの開度調節に応答して前記複数の領域の各々で生じる前記窒素酸化物量の変化の傾向を示す複数のNOx分布応答データとを予め対応付けた開度調節応答データを取得するための第2取得部と、
前記開度調節応答データの中から、前記負荷変動NOx分布データが示す前記複数の領域の各々で生じる前記窒素酸化物量の変化度合いを平準化させるための前記NOx分布応答データを特定し、特定された前記NOx分布応答データに対応付けられる前記開度調節パターンにしたがって前記少なくとも1つのバルブの開度を制御するためのバルブ制御部と
を備える制御装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記バルブ制御部の制御時、前記煙道から排出される前記窒素酸化物量である排出窒素酸化物量が許容値を下回るかを判定するための第1判定部をさらに備え、
前記バルブ制御部は、前記排出窒素酸化物量が前記許容値を下回ると判定されるまで、前記開度調節パターンにしたがって前記少なくとも1つのバルブの開度を徐々に調節する
請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記ボイラ負荷の変動量を取得するように構成される負荷変動量取得部をさらに備え、
前記バルブ制御部は、前記ボイラ負荷の前記変動量が小さいほど前記少なくとも1つのバルブの開度の調節量を小さくし、前記ボイラ負荷の前記変動量が大きいほど前記少なくとも1つのバルブの開度の調節量を大きくするように構成される
請求項2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記煙道から排出される前記窒素酸化物量である排出窒素酸化物量が、前記バルブ制御部の制御によって減少するかを判定するための第2判定部をさらに備え、
前記バルブ制御部は、
前記窒素酸化物量の変化度合いを平準化させるための前記NOx分布応答データが複数特定された場合、特定された第1の前記NOx分布応答データに対応付けられる第1の前記開度調節パターンにしたがって前記少なくとも1つのバルブの開度を制御するための第1バルブ制御部と、
前記第1バルブ制御部の制御開始後の前記排出窒素酸化物量が減少しないと前記第2判定部によって判定された場合、特定された第2の前記NOx分布応答データに対応付けられる第2の前記開度調節パターンにしたがって前記少なくとも1つのバルブの開度を制御するための第2バルブ制御部と
を含む
請求項1乃至3の何れか1項に記載の制御装置。
【請求項5】
請求項1乃至3のいずれかに記載の制御装置と、
前記煙道を流れる前記排ガスに前記還元剤を噴射するように構成される複数の還元剤ノズルと、
前記複数の還元剤ノズルにそれぞれ前記還元剤を供給するための複数の還元剤供給路と、
前記複数の還元剤供給路にそれぞれ配置される前記複数のバルブと、
前記煙道において前記複数の還元剤ノズルよりも下流に配置される脱硝触媒を含む脱硝反応器と
を備える脱硝装置。
【請求項6】
ボイラと、
前記ボイラで発生する排ガスが流れるための煙道と、
前記煙道を流れる前記排ガスを脱硝するための、請求項5に記載の脱硝装置と
を備えるボイラ設備。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ボイラ設備の煙道を流れる排ガスを脱硝するための制御装置、当該制御装置を備える脱硝装置、および、当該脱硝装置を備えるボイラ設備に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
脱硝装置は、ボイラ設備の煙道に設けられた複数の還元剤ノズルと、煙道において複数の還元剤ノズルよりも下流に位置する脱硝反応器とを備える。複数の還元剤は、脱硝反応器に向かって煙道内を流れる排ガスに還元剤を噴射する。排ガス中の窒素酸化物が脱硝容器内で還元剤と還元反応を起こすことで、排ガスは脱硝される。
【0003】
脱硝装置の脱硝性能を向上させるためには、脱硝反応器の入口断面を構成する複数の区画の間で、窒素酸化物量と還元剤量との比率を均一にする必要がある。しかしながら、複数の還元剤ノズルから脱硝反応器までの排ガスの流れは複雑であるので、複数の還元剤ノズルの各々から還元剤が均等に噴射されても、脱硝反応器の入口において窒素酸化物と還元剤とが均一に混ざっているとは限らない。
【0004】
上記の課題を解決することを目的とした還元剤の供給量の調節方法には、幾つかの公知例がある。例えば、特許文献1で開示される脱硝装置は、複数の還元剤ノズルの各々における還元剤の噴射量を決定するに際して、還元剤流動モデルを利用する。還元剤流動モデルは、複数の還元剤ノズルの各々における還元剤の噴射量と、脱硝反応器の入口側における還元剤の濃度分布との相関を示すモデルである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6470675号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、折れ曲がった構造を有するのが一般的な煙道の内部を流れる排ガスの流動は非常に複雑である。そのため、還元剤の噴射量と脱硝反応器の入口側における還元剤の濃度分布との相関を精度よく示す還元剤流動モデルを構築するのは困難である。特にボイラ負荷が変動した場合においては、排ガスの流動状態は大きく変わるため、上記の還元剤流動モデルを利用しても、脱硝装置の脱硝性能が向上しない虞がある。
【0007】
本開示の目的は、ボイラ負荷が変動する場合であっても、脱硝容器に流入する排ガス中で窒素酸化物量と還元剤量の比率を均一にできる制御装置、脱硝装置、および、ボイラ設備を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の少なくとも一実施形態に係る制御装置は、
ボイラから排出される排ガスに対する還元剤の供給量を調節するための複数のバルブの各々の開度を制御するように構成される制御装置であって、
前記排ガスが流れる煙道の横断面を構成する複数の領域の各々に対して、ボイラ負荷の変動に伴って生じる窒素酸化物量の変化度合いが割り当てられた負荷変動NOx分布データを取得するための第1取得部と、
前記複数のバルブの少なくとも1つの開度を調節するパターンである複数の開度調節パターンと、前記少なくとも1つのバルブの開度調節に応答して前記複数の領域の各々で生じる前記窒素酸化物量の変化の傾向を示す複数のNOx分布応答データとを予め対応付けた開度調節応答データを取得するための第2取得部と、
前記開度調節応答データの中から、前記負荷変動NOx分布データが示す前記複数の領域の各々で生じる前記窒素酸化物量の変化度合いを平準化させるための前記NOx分布応答データを特定し、特定された前記NOx分布応答データに対応付けられる前記開度調節パターンにしたがって前記少なくとも1つのバルブの開度を制御するためのバルブ制御部と
を備える。
【0009】
本開示の一実施形態に係る脱硝装置は、
上記制御装置と、
前記煙道を流れる前記排ガスに前記還元剤を噴射するように構成される複数の還元剤ノズルと、
前記複数の還元剤ノズルにそれぞれ前記還元剤を供給するための複数の還元剤供給路と、
前記複数の還元剤供給路にそれぞれ配置される前記複数のバルブと、
前記煙道において前記複数の還元剤ノズルよりも下流に配置される脱硝触媒を含む脱硝反応器と
を備える。
【0010】
本開示の一実施形態に係るボイラ設備は、
ボイラと、
前記ボイラで発生する排ガスが流れるための煙道と、
前記煙道を流れる前記排ガスを脱硝するための上記脱硝装置と
を備える。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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