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公開番号2024171111
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-11
出願番号2023088002
出願日2023-05-29
発明の名称光測距装置
出願人三菱重工業株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類G01S 7/481 20060101AFI20241204BHJP(測定;試験)
要約【課題】屈折率が高い環境下であっても、高いSN比とすることができる光測距装置を提供する。
【解決手段】目標に測距光を照射して測距を行う光測距装置において、平行光となる測距光を照射する発光部と、測距光を走査する走査部と、走査部により走査された測距光を透過する透過カバーと、透過カバーを透過した測距光が目標に照射されることで、目標で反射された測距光を受光する受光部と、を備え、走査部は、走査回転軸を中心に回転すると共に、発光部から照射された測距光を反射する発光側反射面と、受光部へ測距光を反射する受光側反射面とを有する多面体の回転ミラーを有し、透過カバーは、外部環境側に凸となる所定の曲率半径となる曲面形状となっており、走査回転軸と透過カバーの曲率中心とを結ぶ軸上において、透過カバーから走査回転軸の距離は、透過カバーから曲率中心までの長さとなる曲率半径よりも長くなっている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
内部環境下に設置されると共に、前記内部環境下よりも屈折率が高い外部環境下にある目標に測距光を照射して測距を行う光測距装置において、
平行光となる前記測距光を照射する発光部と、
前記発光部から照射された前記測距光を走査する走査部と、
前記内部環境と前記外部環境とを区画すると共に、前記走査部により走査された前記測距光を透過する透過カバーと、
前記透過カバーを透過した前記測距光が前記目標に照射されることで、前記目標で反射された前記測距光を受光する受光部と、を備え、
前記走査部は、
走査回転軸を中心に回転すると共に、前記発光部から照射された前記測距光を反射する発光側反射面と、前記受光部へ前記測距光を反射する受光側反射面とを有する多面体の回転ミラーを有し、
前記透過カバーは、前記外部環境側に凸となる所定の曲率半径となる曲面形状となっており、
前記走査回転軸と前記透過カバーの曲率中心とを結ぶ軸上において、
前記透過カバーから前記走査回転軸の距離は、前記透過カバーから前記曲率中心までの長さとなる曲率半径よりも長くなっている光測距装置。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記受光部は、
前記測距光を集光する集光レンズと、
前記測距光を受光する受光素子と、
前記集光レンズと前記受光素子との間に設けられ、前記受光素子に投影される前記測距光の受光範囲を調整する視野絞りと、を有する請求項1に記載の光測距装置。
【請求項3】
前記走査部と前記透過カバーとの間に位置する射出瞳及び入射瞳の開口を調整する開口絞りを、さらに備える請求項1に記載の光測距装置。
【請求項4】
前記走査部と前記受光部との間に設けられ、前記測距光の波長となる光を透過させるバンドパスフィルタを、さらに備える請求項1に記載の光測距装置。
【請求項5】
前記発光部から前記走査部へ至る発光光路、及び前記走査部から前記受光部へ至る受光光路の少なくとも一方に設けられ、外光を遮蔽する遮光カバーを、さらに備える請求項1に記載の光測距装置。
【請求項6】
前記透過カバーは、複数の層からなっており、前記内部環境側の層から前記外部環境側の層にかけて屈折率が大きくなる請求項1に記載の光測距装置。
【請求項7】
前記透過カバーは、カバー本体と、前記カバー本体の前記内部環境側に設けられる反射防止膜と、を有する請求項6に記載の光測距装置。
【請求項8】
前記走査部は、前記測距光の初期の照射位置を中心として、前記測距光を外側から内側に向かってらせん状に走査する請求項1に記載の光測距装置。
【請求項9】
前記発光部及び前記受光部を制御する制御部を、さらに備え、
前記発光部から照射される前記測距光は、パルス波であり、
前記制御部は、
前記測距光を照射するためのトリガ信号を生成するトリガ生成部と、
前記トリガ信号に基づいて前記測距光を生成するためのパルス信号を生成するパルス信号生成部と、
前記トリガ信号に基づいて前記測距光の強度を変調するための強度変調信号を生成する強度変調信号生成部と、
前記強度変調信号及び前記パルス信号に基づいて前記発光部から照射される前記測距光を強度変調する変調部と、
前記受光部で受光した前記測距光の波形を取得する波形取得部と、
前記強度変調信号生成部で生成された前記強度変調信号に基づいて、前記発光部から照射される前記測距光と、前記受光部で受光した前記測距光との同期検波を行うロックイン検波部と、
同期検波後の受光した前記測距光に基づいて、目標までの距離を取得する測距部と、を有する請求項1に記載の光測距装置。
【請求項10】
内部環境下に設置されると共に、前記内部環境下よりも屈折率が高い外部環境下にある目標に測距光を照射して測距を行う光測距装置において、
平行光となる前記測距光を照射する発光部と、
前記発光部から照射された前記測距光を走査する走査部と、
前記内部環境と前記外部環境とを区画すると共に、前記走査部により走査された前記測距光を透過する透過カバーと、
前記透過カバーを透過した前記測距光が前記目標に照射されることで、前記目標で反射された前記測距光を受光する受光部と、
前記発光部及び前記受光部を制御する制御部と、を備え、
前記発光部から照射される前記測距光は、パルス波であり、
前記制御部は、
前記測距光を照射するためのトリガ信号を生成するトリガ生成部と、
前記トリガ信号に基づいて前記測距光を生成するためのパルス信号を生成するパルス信号生成部と、
前記トリガ信号に基づいて前記測距光の強度を変調するための強度変調信号を生成する強度変調信号生成部と、
前記強度変調信号及び前記パルス信号に基づいて前記発光部から照射される前記測距光を強度変調する変調部と、
前記受光部で受光した前記測距光の波形を取得する波形取得部と、
前記強度変調信号生成部で生成された前記強度変調信号に基づいて、前記発光部から照射される前記測距光と、前記受光部で受光した前記測距光との同期検波を行うロックイン検波部と、
同期検波後の受光した前記測距光に基づいて、目標までの距離を取得する測距部と、を有する光測距装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、光測距装置に関するものである。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、光測距装置として、測距手段を有するレーザレーダ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。レーザレーダ装置は、海中へ向けてレーザを出力すると共に、海中のマリンスノーにより散乱された散乱光を集光して受光している(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2014/178376号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に示すレーザレーダ装置では、出力されるレーザの発光光路と、散乱光を受光する受光光路とが同一光路となっている。レーザレーダ装置は、スキャナの回転角を制御することにより、レーザを走査している。散乱が発生し易い水中環境下において、スキャナによりレーザを広角に走査する場合、受光角が増大することにより散乱光に起因するノイズ強度が上昇してしまう。また、受光角が増大すると、スキャナにおいて受光する散乱光の投影面積が減少するため、受光信号の信号強度が低下してしまう。さらに、発光光路と受光光路とが同一光路となっていることから、スキャナの受光エリアにレーザの照射エリアを設定するため、受光エリアが減少する分、受光信号の信号強度が低下してしまう。以上によって、受光によって得られる受光信号のSN比が低下してしまう。
【0005】
そこで、本開示は、屈折率が高い環境下であっても、高いSN比とすることができる光測距装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の光測距装置は、内部環境下に設置されると共に、前記内部環境下よりも屈折率が高い外部環境下にある目標に測距光を照射して測距を行う光測距装置において、平行光となる前記測距光を照射する発光部と、前記発光部から照射された前記測距光を走査する走査部と、前記内部環境と前記外部環境とを区画すると共に、前記走査部により走査された前記測距光を透過する透過カバーと、前記透過カバーを透過した前記測距光が前記目標に照射されることで、前記目標で反射された前記測距光を受光する受光部と、を備え、前記走査部は、走査回転軸を中心に回転すると共に、前記発光部から照射された前記測距光を反射する発光側反射面と、前記受光部へ前記測距光を反射する受光側反射面とを有する多面体の回転ミラーを有し、前記透過カバーは、前記外部環境側に凸となる所定の曲率半径となる曲面形状となっており、前記走査回転軸と前記透過カバーの曲率中心とを結ぶ軸上において、前記透過カバーから前記走査回転軸の距離は、前記透過カバーから前記曲率中心までの長さとなる曲率半径よりも長くなっている。
【0007】
本開示の光測距装置は、内部環境下に設置されると共に、前記内部環境下よりも屈折率が高い外部環境下にある目標に測距光を照射して測距を行う光測距装置において、平行光となる前記測距光を照射する発光部と、前記発光部から照射された前記測距光を走査する走査部と、前記内部環境と前記外部環境とを区画すると共に、前記走査部により走査された前記測距光を透過する透過カバーと、前記透過カバーを透過した前記測距光が前記目標に照射されることで、前記目標で反射された前記測距光を受光する受光部と、前記発光部及び前記受光部を制御する制御部と、を備え、前記発光部から照射される前記測距光は、パルス波であり、前記制御部は、前記測距光を照射するためのトリガ信号を生成するトリガ生成部と、前記トリガ信号に基づいて前記測距光を生成するためのパルス信号を生成するパルス信号生成部と、前記トリガ信号に基づいて前記測距光の強度を変調するための強度変調信号を生成する強度変調信号生成部と、前記強度変調信号及び前記パルス信号に基づいて前記発光部から照射される前記測距光を強度変調する変調部と、前記受光部で受光した前記測距光の波形を取得する波形取得部と、前記強度変調信号生成部で生成された前記強度変調信号に基づいて、前記発光部から照射される前記測距光と、前記受光部で受光した前記測距光との同期検波を行うロックイン検波部と、同期検波後の受光した前記測距光に基づいて、目標までの距離を取得する測距部と、を有する。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、屈折率が高い環境下であっても、高いSN比とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、第一実施形態に係る光測距装置の概略構成図である。
図2は、走査部と透過カバーとの位置関係を示す図である。
図3は、第二実施形態に係る光測距装置の概略構成図である。
図4は、第三実施形態に係る光測距装置の概略構成図である。
図5は、第四実施形態に係る光測距装置の概略構成図である。
図6は、第五実施形態に係る光測距装置の概略構成図である。
図7は、第六実施形態に係る光測距装置により走査された測距光の走査軌跡を示す図である。
図8は、第六実施形態に係る光測距装置により走査された測距光の受信間隔を示すグラフである。
図9は、第七実施形態に係る光測距装置の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本開示に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの開示が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能であり、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせることも可能である。
(【0011】以降は省略されています)

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