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公開番号2024177085
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-19
出願番号2024081479
出願日2024-05-20
発明の名称中空糸多孔質膜、中空糸多孔質膜ユニットおよび膜モジュール
出願人東レ株式会社
代理人
主分類B01D 69/08 20060101AFI20241212BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】
水蒸気透過性および屈曲性に優れた中空糸多孔質膜を得る。
【解決手段】
中空糸多孔質膜の長手方向に垂直な断面(以下、垂直断面、という)において、長径が前記中空糸多孔質膜の厚みの10%以上60%以下かつ10μm以上である粗大孔が、前記中空糸多孔質膜の厚み方向に対して垂直な方向に略連続的に並列して層をなす領域を有する中空糸多孔質膜であって、前記中空糸多孔質膜の厚み方向において、前記領域が複数層存在する中空糸多孔質膜。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
中空糸多孔質膜の長手方向に垂直な断面(以下、垂直断面、という)において、長径が前記中空糸多孔質膜の厚みの10%以上60%以下かつ10μm以上である粗大孔が、前記中空糸多孔質膜の厚み方向に対して垂直な方向に略連続的に並列して層をなす領域を有する中空糸多孔質膜であって、前記中空糸多孔質膜の厚み方向において、前記領域が複数層存在する中空糸多孔質膜。
続きを表示(約 640 文字)【請求項2】
前記中空糸多孔質膜全体における空隙率が60%以上85%以下である請求項1に記載の中空糸多孔質膜。
【請求項3】
前記領域の距離が前記中空糸多孔質膜の厚みの5%以上20%以下である請求項1または2に記載の中空糸多孔質膜。
【請求項4】
前記垂直断面における最も中空糸内径側の領域における粗大孔(a)と、最も中空糸外径側の領域における粗大孔(b)において、粗大孔(a)の短径に対する長径の平均値が、粗大孔(b)の短径に対する長径の平均値より大きい請求項1または2に記載の中空糸多孔質膜。
【請求項5】
前記粗大孔(b)の短径に対する長径の平均値が1.0以上2.0以下である請求項4に記載の中空糸多孔質膜。
【請求項6】
前記中空糸多孔質膜が、ポリスルホン系ポリマー及びポリビニルピロリドンを含む、請求項1または2に記載の中空糸多孔質膜。
【請求項7】
請求項6に記載の中空糸多孔質膜が、カバリング糸によってカバリングされてなる、中空糸多孔質膜ユニット。
【請求項8】
請求項1または2に記載の中空糸多孔質膜、又は、請求項7に記載の中空糸多孔質膜ユニットを含む、膜モジュール。
【請求項9】
請求項8に記載の膜モジュールを含む空調機。
【請求項10】
請求項8に記載の膜モジュールと、燃料電池とを少なくとも含む燃料電池システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、中空糸多孔質膜、中空糸多孔質膜ユニット、膜モジュールに関するものである。さらに詳しくは、空調機や燃料電池システムに使用される調湿ユニットに好適に用いられる中空糸多孔質膜、中空糸多孔質膜ユニット、膜モジュールに関するものである。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
多孔質膜は、腎不全患者の血液浄化器などの医療用途や、浄水器用などの水処理用途に広く用いられている。また、ガス分離可能なサイズの孔を有している中空糸多孔質膜であれば、種々の無機膜の中でも優れた気体分離性を示し、耐薬品性および耐熱性が求められる環境下においても使用可能である。中空糸多孔質膜を用いた気体分離対象としては様々なものがあり空気中からの水蒸気や二酸化炭素の分離、工場などの排ガスに含まれる有害成分の分離などが挙げられる。
【0003】
水蒸気を透過させる中空糸多孔質膜は、燃料電池システムに内蔵される電解質膜を保湿するために燃料ガスを加湿する用途や、オフィスや家庭などの空間内の水分を除湿する用途などに利用が広がってきている。中空糸多孔質膜として限外ろ過膜、精密ろ過膜等が一般的に広く使用されており、湿潤加湿条件下での強度安定性に優れているポリスルホン系樹脂を用いる方法が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-44523
特開2011-67812
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の従来技術では、水蒸気透過性を高めガスリークを抑えることはできたが、中空糸膜の屈曲耐性が低いという課題があった。例えば、特許文献1、2に記載のように強度安定性を向上させるために中空糸膜断面に粗大なボイドがなく、直径がサブミクロンレベルの微小孔が散在している構造の場合、柔軟性に乏しく中空糸膜を膜モジュール化する際のハンドリング性が悪いため、中空糸膜が折れ曲がり潰れてしまうことで、水蒸気透過性が悪化するとともにガスリークが発生しやすくなる可能性があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解消するため、本発明は以下の構成からなる。
【0007】
中空糸多孔質膜の長手方向に垂直な断面(以下、垂直断面、という)において、長径が中空糸多孔質膜の厚みの10%以上60%以下かつ10μm以上である粗大孔が、前記中空糸多孔質膜の厚み方向に対して垂直な方向に略連続的に並列して層をなす領域を有する中空糸多孔質膜であって、前記中空糸多孔質膜の厚み方向において、前記領域が複数層存在する中空糸多孔質膜。
【発明の効果】
【0008】
本発明により得られる中空糸多孔質膜、膜モジュールは、水蒸気透過性および屈曲性に優れた中空糸多孔質膜、膜モジュールとして有効に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の中空糸多孔質膜の垂直断面を示す図である。
垂直断面における粗大孔の長径、短径等を示す図である。
垂直断面における粗大孔が略連続的に並列して層をなす領域同士の距離を測定する方法の説明補助の図である。
空調機の概略図である。
燃料電池車の電力供給に関するブロック図である。
水蒸気透過性能を測定する方法を示す模式図である。
折り曲げ耐性の評価方法を説明する模式斜視図である。
エア間欠試験で耐久性を評価する方法を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、以下の実施の形態により本発明が限定されるものではない。
(【0011】以降は省略されています)

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