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公開番号
2024177750
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-24
出願番号
2023096071
出願日
2023-06-12
発明の名称
二環式アセチレンアルコール化合物、付加硬化型シリコーン組成物、及び熱伝導性付加硬化型シリコーン組成物
出願人
信越化学工業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C07C
35/29 20060101AFI20241217BHJP(有機化学)
要約
【課題】α,β-不飽和ケトンへの異性化反応
が起こりづらい二環式アセチレンアルコール化合物、及び前記化合物を含む付加硬化型シリコーン組成物、熱伝導性付加硬化型シリコーン組成物を提供する。
【解決手段】二環式アセチレンアルコール化合物であって、前記化合物中の水酸基が置換された炭素原子がアセチレン基と結合する三級炭素原子であり、前記化合物中のα炭素が橋頭炭素であるか、α炭素上に水素原子が存在しないか、またはその両方を満足するものであることを特徴とする二環式アセチレンアルコール化合物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
二環式アセチレンアルコール化合物であって、前記化合物中の水酸基が置換された炭素原子がアセチレン基と結合する三級炭素原子であり、前記化合物中のα炭素が橋頭炭素であるか、α炭素上に水素原子が存在しないか、またはその両方を満足するものであることを特徴とする二環式アセチレンアルコール化合物。
続きを表示(約 1,800 文字)
【請求項2】
環を構成する最少の炭素原子の数が7以下のものであることを特徴とする請求項1に記載の二環式アセチレンアルコール化合物。
【請求項3】
付加硬化型シリコーン組成物であって、付加硬化反応制御剤として請求項1又は請求項2に記載の二環式アセチレンアルコール化合物を有効量含むものであることを特徴とする付加硬化型シリコーン組成物。
【請求項4】
熱伝導性付加硬化型シリコーン組成物であって、
(A)1分子中に少なくとも1個の脂肪族不飽和炭化水素基を有し、25℃での動粘度が60~100,000mm
2
/sであるオルガノポリシロキサン:組成物全体に対し1.5~89質量%となる量、
(B)金属、金属酸化物、金属水酸化物、金属窒化物、金属炭化物、及び炭素の同素体からなる群より選ばれる少なくとも1種の熱伝導性充填剤:組成物全体に対し10~98質量%となる量、
(C)1分子中に2個以上のケイ素原子に結合した水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:組成物が硬化物を形成するのに足る有効量、
(D)白金族金属触媒:有効量、
(E)請求項1又は請求項2に記載の二環式アセチレンアルコール化合物:有効量
を含むものであることを特徴とする熱伝導性付加硬化型シリコーン組成物。
【請求項5】
前記(B)成分が銀粉末であることを特徴とする請求項4に記載の熱伝導性付加硬化型シリコーン組成物。
【請求項6】
前記熱伝導性付加硬化型シリコーン組成物がさらに、
(F)下記一般式(1A)で示されるフェノール化合物:組成物全体に対し0.01~10質量%となる量
を含むものであることを特徴とする請求項4に記載の熱伝導性付加硬化型シリコーン組成物。
TIFF
2024177750000032.tif
35
158
(一般式(1A)中、R
1
は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、又は水酸基を示す。Azは炭素数1~20の直鎖状、分岐状、もしくは環状の(ka+2)価の炭化水素基、又はフッ素化炭化水素基を示し、炭化水素基を構成する-CH
2
-が-O-、-C(=O)-、又は-Si(R
2
R
3
)-に置換されていてもよい。R
2
、R
3
は炭素数1~6の直鎖状、分岐状、もしくは環状のアルキル基、又はフェニル基であり、アルキル基を構成する-CH
2
-が-O-、-C(=O)-、又は-Si(CH
3
)
2
-に置換されていてもよい。Xfはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~10のフッ素原子で置換されてよい直鎖状、分岐状、もしくは環状の1価炭化水素基、炭素数1~10のフッ素原子で置換されてよいアルコキシ基、又は電子求引基を示す。Zは単結合、又は酸素原子を示す。環ZZはそれぞれ独立に炭素数3~20の芳香族性の単環、又は多環を示す。前記環ZZの炭素原子は、窒素原子、酸素原子、又は硫黄原子に置換されていてもよい。kaは0~2の整数を示す。kb及びkdは1又は2を示す。kc及びkeは0~2の整数を示す。)
【請求項7】
前記(F)成分が下記一般式(1B)で示されるフェノール化合物であることを特徴とする請求項6に記載の熱伝導性付加硬化型シリコーン組成物。
TIFF
2024177750000033.tif
26
158
(一般式(1B)中、Az’は炭素数1~19の直鎖状、分岐状、もしくは環状の(ka’+2)価の炭化水素基、又はフッ素化炭化水素基を示し、炭化水素基を構成する-CH
2
-が-O-、-C(=O)-、又は-Si(R
2
R
3
)-に置換されていてもよい。ka’は0又は1を示す。kb’、kc’、kd’、ke’は1又は2を示す。R
1
、R
2
、R
3
は前記と同じである。)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、二環式アセチレンアルコール化合物、付加硬化型シリコーン組成物、及び熱伝導性付加硬化型シリコーン組成物に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
付加硬化型シリコーン組成物は硬化して、電気特性や耐寒性、耐熱性や化学的安定性に優れたシリコーンゲルやシリコーンゴム、ハードコート膜等を形成するので、電気・電子部品、半導体素子の封止剤、充填剤或いはコーティング剤、光半導体絶縁被覆保護剤等として広範に利用される。また各種無機充填剤を配合することで、組成物の強度を高めたり、耐熱性を付与したりすることが可能である。さらには、半導体素子やLED基板等の電子部品の放熱材料や導電材料としても活用される。
【0003】
付加硬化型シリコーン組成物の硬化反応(ヒドロシリル化反応)を所望のタイミングで開始させるためにはポットライフやシェルフライフを制御することが肝要であり、そのための手段がいくつか提案されている。例えば、ヒドロシリル化反応触媒を高分子化合物中に包埋したマイクロカプセル構造が提案されている(例えば特許文献1、2)。しかし、マイクロカプセル構造内部に包埋されたヒドロシリル化反応触媒は組成物中への拡散速度が遅く、付加硬化反応が開始され難いという問題点を抱えている。
【0004】
他の手段として、アセチレン化合物、窒素化合物、有機リン化合物、オキシム化合物、及び有機クロロ化合物等から選択される付加硬化反応制御剤を配合する方法がある(特許文献3)。これら付加硬化反応制御剤は、適切な量を配合することでポットライフやシェルフライフを制御し、付加硬化型シリコーン組成物の硬化反応を所望のタイミングで開始させることが可能であり、低臭気であり環境負荷が小さいことからアセチレンアルコール類が用いられることが多い。
【0005】
上記のようにアセチレンアルコール類は付加硬化反応制御剤として有用であるが、酸の存在下でα,β-不飽和ケトンに異性化する反応(Meyer-Schuster転位、Rupe転位)が知られている(非特許文献1)。異性化したα,β-不飽和ケトンの付加硬化反応制御能は大幅に低下するため、付加硬化型シリコーン組成物のポットライフやシェルフライフが著しく短縮するという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平11-236508号公報
特開2014-024986号公報
特開平04-046962号公報
【非特許文献】
【0007】
J.Org.Chem.1977,42,3403
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って本発明は上記事情に鑑みなされたもので、α,β-不飽和ケトンへの異性化反応
が起こりづらい二環式アセチレンアルコール化合物、及び前記化合物を含む付加硬化型シリコーン組成物、熱伝導性付加硬化型シリコーン組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明では、二環式アセチレンアルコール化合物であって、前記化合物中の水酸基が置換された炭素原子がアセチレン基と結合する三級炭素原子であり、前記化合物中のα炭素が橋頭炭素であるか、α炭素上に水素原子が存在しないか、またはその両方を満足するものである二環式アセチレンアルコール化合物を提供する。なおここで言うα炭素とは、水酸基が置換された炭素原子に隣接するアセチレン基以外の2つの炭素原子を指す。
【0010】
このような二環式アセチレンアルコール化合物であれば、α,β-不飽和ケトンへの異性化反応が起こりづらく、付加硬化型シリコーン組成物や熱伝導性付加硬化型シリコーン組成物に付加硬化反応制御剤として配合した際に、ポットライフやシェルフライフが短縮しづらくなる。
(【0011】以降は省略されています)
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