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公開番号2024176796
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-19
出願番号2023095602
出願日2023-06-09
発明の名称トランスチップおよび信号伝達装置
出願人ローム株式会社
代理人個人,個人
主分類H01F 27/29 20060101AFI20241212BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】第1コイルと第2コイルとの必要な絶縁耐圧を確保しつつも素子絶縁層の厚さを薄くすること。
【解決手段】トランスチップ50は、素子絶縁層52内において裏面寄りに配置された第1コイルと、素子絶縁層52内において表面52A寄りに配置され、Z方向において第1コイルと対向する第2コイル22と、表面52A上に形成された第1内周パッド57Aおよび第2内周パッド58Aと、第1コイルの第1内周端部と第1内周パッド57Aとを電気的に接続する第1内周接続部80Aと、第2コイル22の第2内周端部と第2内周パッド58Aとを電気的に接続する第2内周接続部90Aと、を備える。平面視において、第1内周パッド57A、第2内周パッド58A、第1内周接続部80A、および第2内周接続部90Aは、第1コイルおよび第2コイル22によって囲まれた内側領域23に配置されている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
複数の絶縁膜の積層構造によって構成され、厚さ方向において互いに反対側を向く表面および裏面を含む絶縁層と、
前記絶縁層内において前記裏面寄りに配置され、環状に形成され、第1内周端部を含む第1コイルと、
前記絶縁層内において前記表面寄りに配置され、環状に形成され、第2内周端部を含み、前記厚さ方向において前記第1コイルと対向する第2コイルと、
前記表面上に形成された第1内周パッドおよび第2内周パッドと、
前記第1コイルの前記第1内周端部と前記第1内周パッドとを電気的に接続する第1内周接続部と、
前記第2コイルの前記第2内周端部と前記第2内周パッドとを電気的に接続する第2内周接続部と、
を備え、
前記厚さ方向から視て、前記第1内周パッド、前記第2内周パッド、前記第1内周接続部、および前記第2内周接続部は、前記第1コイルおよび前記第2コイルによって囲まれた内側領域に配置されている
トランスチップ。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記絶縁層の前記裏面に接しており、前記絶縁層を支持する基板を備え、
前記第1コイルは、前記複数の絶縁膜のうち前記裏面を構成する最下層の絶縁膜上において前記最下層の絶縁膜に接するように形成されている
請求項1に記載のトランスチップ。
【請求項3】
前記第2コイルは、前記複数の絶縁膜のうち前記表面を構成する最上層の絶縁膜に接した状態で当該絶縁膜よって覆われている
請求項2に記載のトランスチップ。
【請求項4】
前記第1コイルおよび前記第2コイルは、長手方向および短手方向を有する環状に形成されており、
前記第1内周パッドおよび前記第2内周パッドは、前記厚さ方向から視て前記長手方向に互いに離隔して配列されている
請求項1に記載のトランスチップ。
【請求項5】
前記第1内周パッドは、前記長手方向において前記内側領域の第1端部に配置されており、
前記第2内周パッドは、前記長手方向において前記内側領域の前記第1端部とは反対側の第2端部に配置されている
請求項4に記載のトランスチップ。
【請求項6】
前記第1内周接続部は、
前記厚さ方向において前記第1コイルと同じ位置に設けられ、前記第1内周端部から前記長手方向に延びる第1内周配線層と、
前記第1内周配線層と前記第1内周パッドとを電気的に接続する第1内周接続層と、
を含む
請求項4に記載のトランスチップ。
【請求項7】
前記第1内周接続層は、
前記厚さ方向において前記第2コイルと同じ位置に設けられ、前記厚さ方向において前記第1内周配線層および前記第1内周パッドの双方と対向する第1中間配線層と、
前記厚さ方向において前記第1内周配線層と前記第1中間配線層とを接続する第1内周ビアと、
前記厚さ方向において前記第1中間配線層と前記第1内周パッドとを接続する第2内周ビアと、
を含む
請求項6に記載のトランスチップ。
【請求項8】
前記第1内周接続部と前記第2コイルとの間の最短距離は、前記厚さ方向における前記第1コイルと前記第2コイルとの間の距離以上である
請求項6に記載のトランスチップ。
【請求項9】
前記第2内周接続部は、
前記厚さ方向において前記第2コイルと同じ位置に設けられ、前記第2内周端部から前記長手方向に延び、前記厚さ方向において前記第2内周パッドと対向する部分を含む第2内周配線層と、
前記第2内周パッドと前記第2内周配線層とを電気的に接続する第2内周接続層と、
を含む
請求項4に記載のトランスチップ。
【請求項10】
前記表面上において前記第1コイルおよび前記第2コイルよりも外方に形成された第1外周パッドおよび第2外周パッドと、
前記第1コイルの第1外周端部と前記第1外周パッドとを電気的に接続する第1外周接続部と、
前記第2コイルの第2外周端部と前記第2外周パッドとを電気的に接続する第2外周接続部と、
を備える
請求項1に記載のトランスチップ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、トランスチップおよび信号伝達装置に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
信号伝達装置の一例として、トランジスタ等のスイッチング素子のゲート電極にゲート電圧を印加する絶縁型のゲートドライバが知られている。このようなゲートドライバに用いられるトランスチップの一例として、素子絶縁層内において、素子絶縁層の厚さ方向に対向配置された第1コイルおよび第2コイルを含む構造が知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016-28407号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記のように構成されるトランスチップでは、第1コイルと第2コイルとの必要な絶縁耐圧を確保しつつも素子絶縁層の厚さを薄くすることが好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するトランスチップは、複数の絶縁膜の積層構造によって構成され、厚さ方向において互いに反対側を向く表面および裏面を含む絶縁層と、前記絶縁層内において前記裏面寄りに配置され、環状に形成され、第1内周端部を含む第1コイルと、前記絶縁層内において前記表面寄りに配置され、環状に形成され、第2内周端部を含み、前記厚さ方向において前記第1コイルと対向する第2コイルと、前記表面上に形成された第1内周パッドおよび第2内周パッドと、前記第1コイルの前記第1内周端部と前記第1内周パッドとを電気的に接続する第1内周接続部と、前記第2コイルの前記第2内周端部と前記第2内周パッドとを電気的に接続する第2内周接続部と、を備え、前記厚さ方向から視て、前記第1内周パッド、前記第2内周パッド、前記第1内周接続部、および前記第2内周接続部は、前記第1コイルおよび前記第2コイルによって囲まれた内側領域に配置されている。
【0006】
上記課題を解決する信号伝達装置は、上記トランスチップと、第1回路と、前記第1回路と前記絶縁チップを介して接続された第2回路と、を備え、前記第1回路と前記第2回路とは、前記トランスチップを介して信号を伝達するように構成されている。
【発明の効果】
【0007】
上記トランスチップおよび信号伝達装置によれば、第1コイルと第2コイルとの必要な絶縁耐圧を確保しつつも素子絶縁層の厚さを薄くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、一実施形態の信号伝達装置の回路構成を模式的に示す回路図である。
図2は、図1の信号伝達装置を模式的に示す概略平面図である。
図3は、図2の信号伝達装置を模式的に示す概略断面図である。
図4は、信号伝達装置におけるトランスチップを模式的に示す概略平面図である。
図5は、図3のF5-F5線でトランスチップを切断した概略断面図である。
図6は、図3のF6-F6線でトランスチップを切断した概略断面図である。
図7は、図4のF7-F7線でトランスチップを切断した概略断面図である。
図8は、図7の第1内周接続部およびその周辺を拡大した概略断面図である。
図9は、図7の第2内周接続部およびその周辺を拡大した概略断面図である。
図10は、図4のF10-F10線でトランスチップを切断した概略断面図である。
図11は、図10の第1外周接続部およびその周辺を拡大した概略断面図である。
図12は、図4のF12-F12線でトランスチップを切断した概略断面図である。
図13は、図12の第2外周接続部およびその周辺を拡大した概略断面図である。
図14は、比較例のトランスチップを模式的に示す概略平面図である。
図15は、図14のF15-F15線でトランスチップを切断した概略断面図である。
図16は、変更例のトランスチップを模式的に示す概略平面図である。
図17は、変更例のトランスチップを模式的に示す概略平面図である。
図18は、変更例のトランスチップを模式的に示す概略平面図である。
図19は、変更例のトランスチップについて、1つのトランスを模式的に示す概略平面図である。
図20は、変更例の信号伝達装置を模式的に示す概略断面図である。
図21は、変更例の信号伝達装置を模式的に示す概略断面図である。
図22は、変更例の信号伝達装置を模式的に示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して本開示における絶縁チップおよび信号伝達装置のいくつかの実施形態について説明する。なお、説明を簡単かつ明確にするために、図面に示される構成要素は必ずしも一定の縮尺で描かれていない。また、理解を容易にするために、断面図では、ハッチング線が省略されている場合がある。添付の図面は、本開示の実施形態を例示するに過ぎず、本開示を制限するものとみなされるべきではない。
【0010】
以下の詳細な記載は、本開示の例示的な実施形態を具体化する装置、システム、および方法を含む。この詳細な記載は本来説明のためのものに過ぎず、本開示の実施形態またはこのような実施形態の適用および使用を限定することを意図していない。
(【0011】以降は省略されています)

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