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公開番号2025014664
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2023117408
出願日2023-07-19
発明の名称電源制御装置、電源装置
出願人ローム株式会社
代理人弁理士法人佐野特許事務所
主分類G05F 1/56 20060101AFI20250123BHJP(制御;調整)
要約【課題】幅広い周波数帯域で帰還制御回路の位相余裕を確保する。
【解決手段】電源制御装置1は、入力電圧VINから出力電圧VOUTを生成する電源装置Xの出力トランジスタM0を制御する。電源制御装置1は、出力電圧VOUTに応じた帰還電圧VFBが所定の参照電圧VREFと一致するように出力トランジスタM0の駆動信号V2を生成する帰還制御回路10と、出力トランジスタM0に流れる出力電流IOUTを検出して電流検出信号DETを生成する電流検出回路20と、電流検出信号DETに応じて帰還制御回路10の位相定数を自律的に調整する位相定数調整回路30を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
入力電圧から出力電圧を生成する電源装置の出力トランジスタを制御するように構成される電源制御装置であって、
前記出力電圧に応じた帰還電圧が所定の参照電圧と一致するように前記出力トランジスタの駆動信号を生成するように構成される帰還制御回路と、
前記出力トランジスタに流れる出力電流を検出して電流検出信号を生成するように構成される電流検出回路と、
前記電流検出信号に応じて前記帰還制御回路の位相定数を自律的に調整するように構成される位相定数調整回路と、
を備える、電源制御装置。
続きを表示（約 1,400 文字）【請求項２】
前記帰還制御回路は、
前記出力電圧から前記帰還電圧を生成するように構成される帰還回路と、
前記帰還電圧と前記参照電圧との差分に応じた制御信号を生成するように構成される比較回路と、
前記制御信号を増幅して前記駆動信号を生成するように構成される増幅回路と、
を含む、請求項１に記載の電源制御装置。
【請求項３】
前記帰還回路は、前記出力電圧を分圧して前記帰還電圧を生成する分圧抵抗を含み、
前記位相定数調整回路は、前記分圧抵抗に並列接続されるキャパシタの容量値を自律的に調整する、請求項２に記載の電源制御装置。
【請求項４】
前記比較回路は、前記参照電圧及び前記帰還電圧それぞれの入力を受ける一対のトランジスタを含み、
前記位相定数調整回路は、前記一対のトランジスタに流れる駆動電流の電流値、前記一対のトランジスタに直列接続される抵抗の抵抗値、及び、前記一対のトランジスタの相互間に接続されるキャパシタの容量値のうち、少なくとも一つを自律的に調整する、請求項２に記載の電源制御装置。
【請求項５】
前記増幅回路は、制御端が前記制御信号の印加端に接続されて主電極が前記駆動信号の印加端に接続されるトランジスタを含み、
前記位相定数調整回路は、前記トランジスタの制御端と主電極との間に接続される抵抗の抵抗値、前記トランジスタの制御端と主電極との間に接続されるキャパシタの容量値、及び、前記トランジスタに流れる駆動電流の電流値のうち、少なくとも一つを自律的に調整する、請求項２に記載の電源制御装置。
【請求項６】
前記電流検出回路は、前記出力電流に応じたセンス電流を生成するように構成されるセンストランジスタと、前記センス電流が閾値よりも大きいときに前記センス電流を複製したミラー電流を生成するように構成されるカレントミラーと、を含み、前記ミラー電流を前記電流検出信号として出力する、請求項１に記載の電源制御装置。
【請求項７】
前記電流検出回路は、前記出力電流に応じた第１センス電流及び第２センス電流をそれぞれ生成するように構成される第１センストランジスタ及び第２センストランジスタと、前記第２センス電流を制限するように構成される抵抗と、前記第１センス電流を複製したミラー電流を生成するように構成されるカレントミラーと、を含み、前記第２センス電流と前記ミラー電流との比較信号を前記電流検出信号として出力する、請求項１に記載の電源制御装置。
【請求項８】
前記電流検出回路は、前記出力電流に応じたセンス電流を生成するように構成されるセンストランジスタと、前記センス電流をセンス電圧に変換する電流／電圧変換素子と、前記センス電圧と閾値電圧とを比較して比較信号を生成するように構成されるコンパレータと、を含み、前記比較信号を前記電流検出信号として出力する、請求項１に記載の電源制御装置。
【請求項９】
請求項１～８のいずれか一項に記載の電源制御装置と、
前記出力トランジスタと、
を備える、電源装置。
【請求項１０】
前記出力トランジスタは、前記入力電圧の印加端と前記出力電圧の印加端に接続され、前記駆動信号に応じてオン抵抗値がリニアに制御される、請求項９に記載の電源装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、電源制御装置、及び、これを用いた電源装置に関する。
続きを表示（約 1,600 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、入力電圧から出力電圧を生成する電源装置（リニア電源及びスイッチング電源など）が広く一般に利用されている。
【０００３】
なお、上記に関連する従来技術の一例としては、特許文献１を挙げることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０２３－０８２３１２号公報
【０００５】
［概要］
従来の電源装置に用いられる電源制御装置では、帰還制御回路の位相余裕について改善の余地があった。
【０００６】
例えば、本開示に係る電源制御装置は、入力電圧から出力電圧を生成する電源装置の出力トランジスタを制御するように構成されるものであって、前記出力電圧に応じた帰還電圧が所定の参照電圧と一致するように前記出力トランジスタの駆動信号を生成するように構成される帰還制御回路と、前記出力トランジスタに流れる出力電流を検出して電流検出信号を生成するように構成される電流検出回路と、前記電流検出信号に応じて前記帰還制御回路の位相定数を自律的に調整するように構成される位相定数調整回路と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【０００７】
図１は、電源装置の第１実施形態（比較例）を示す図である。
図２は、電源装置の第２実施形態を示す図である。
図３は、出力電流と位相余裕との関係を示す図である。
図４は、帰還制御回路の位相特性及び利得特性を示す図である。
図５は、位相定数調整回路の第１例を示す図である。
図６は、位相定数調整回路の第２例を示す図である。
図７は、位相定数調整回路の第３例を示す図である。
図８は、位相定数調整回路の第４例を示す図である。
図９は、位相定数調整回路の第５例を示す図である。
図１０は、位相定数調整回路の第６例を示す図である。
図１１は、位相定数調整回路の第７例を示す図である。
図１２は、電流検出回路の第１例を示す図である。
図１３は、電流検出回路の第２例を示す図である。
図１４は、電流検出回路の第３例を示す図である。
【０００８】
［詳細な説明］
＜電源装置（第１実施形態）＞
図１は、電源装置の第１実施形態（＝後出の第２実施形態と対比される比較例に相当）を示す図である。本実施形態の電源装置Ｘは、入力電圧ＶＩＮから所望の出力電圧ＶＯＵＴを生成する。電源装置Ｘは、例えば、ＬＤＯ［low drop out］レギュレータであってもよい。本図に即して述べると、電源装置Ｘは、出力トランジスタＭ０と、電源制御装置１と、を備える。
【０００９】
出力トランジスタＭ０は、入力電圧ＶＩＮの印加端と出力電圧ＶＯＵＴの印加端との間に接続される。出力トランジスタＭ０は、ＰＭＯＳＦＥＴ［P-channel type metal oxide semiconductor field effect transistor］であってもよい。この場合、出力トランジスタＭ０のソースは、入力電圧ＶＩＮの印加端に接続される。出力トランジスタＭ０のドレインは、出力電圧ＶＯＵＴの印加端に接続される。出力トランジスタＭ０のゲートは、駆動信号Ｖ２の印加端に接続される。このように接続される出力トランジスタＭ０は、駆動信号Ｖ２に応じてオン抵抗値がリニアに制御される。
【００１０】
電源制御装置１は、出力トランジスタＭ０を制御する半導体集積回路装置（いわゆる電源制御ＩＣ［integrated circuit］）である。なお、本図では、出力トランジスタＭ０が電源制御装置１に集積化されている。ただし、出力トランジスタＭ０は、電源制御装置１に外付けされてもよい。
（【００１１】以降は省略されています）

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