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公開番号2024174744
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-17
出願番号2023092740
出願日2023-06-05
発明の名称測定装置と測定方法
出願人東亜ディーケーケー株式会社
代理人個人
主分類G01N 33/18 20060101AFI20241210BHJP(測定;試験)
要約【課題】製造コストを増加させることなく、気泡が除去された複数の試薬を高精度に送液可能な測定装置と測定方法とを得る。
【解決手段】本発明に係る測定装置では、制御部7は、第1溶液が第1シリンジポンプ部16から送液されるとき、第1弁V1に、第1共通管L12と第1送液管L13とを接続させて、第2弁V2に、第2共通管L22と第2タンク管L21とを接続させて、第1シリンジポンプ部から第1必要量の第1溶液が吐出されるように、ステッピングモータ11を動作させて、第2溶液が第2シリンジポンプ部17から送液されるとき、第1弁に、第1共通管と第1タンク管L11とを接続させて、第2弁に、第2共通管と第2送液管L23とを接続させて、第2シリンジポンプ部から第2必要量の第2溶液が吐出されるように、ステッピングモータを動作させる。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
試料水の水質を測定する測定装置であって、
上下方向に沿って配置されて、第1溶液を吸引して、吐出する第1シリンジポンプ部と、
前記上下方向に沿って配置されて、第2溶液を吸引して、吐出する第2シリンジポンプ部と、
前記第1溶液を貯蔵する第1タンクと、
前記第2溶液を貯蔵する第2タンクと、
前記試料水と、前記第1シリンジポンプ部から吐出された前記第1溶液と、前記第2シリンジポンプ部から吐出された前記第2溶液と、が送液される反応槽と、
前記第1溶液の送液先を切り替える第1弁と、
前記第1弁と前記第1タンクとに接続される第1タンク管と、
前記第1弁と前記第1シリンジポンプ部の上端部とに接続される第1共通管と、
前記第1弁と前記反応槽とに接続される第1送液管と、
前記第2溶液の送液先を切り替える第2弁と、
前記第2弁と前記第2タンクとに接続される第2タンク管と、
前記第2弁と前記第2シリンジポンプ部の上端部とに接続される第2共通管と、
前記第2弁と前記反応槽とに接続される第2送液管と、
前記第1シリンジポンプ部と前記第2シリンジポンプ部とに、同時に同一の動作をさせるステッピングモータと、
前記第1弁と前記第2弁と前記ステッピングモータそれぞれの動作を制御する制御部と、
を有してなり、
前記制御部は、
前記反応槽に対して、前記第1溶液が前記第1シリンジポンプ部から送液されるとき、
前記第1弁に、前記第1共通管と前記第1送液管とを接続させて、
前記第2弁に、前記第2共通管と前記第2タンク管とを接続させて、
前記第1シリンジポンプ部から第1必要量の前記第1溶液が吐出されるように、前記ステッピングモータを動作させて、
前記反応槽に対して、前記第2溶液が前記第2シリンジポンプ部から送液されるとき、
前記第1弁に、前記第1共通管と前記第1タンク管とを接続させて、
前記第2弁に、前記第2共通管と前記第2送液管とを接続させて、
前記第2シリンジポンプ部から第2必要量の前記第2溶液が吐出されるように、前記ステッピングモータを動作させる、
ことを特徴とする測定装置。
続きを表示(約 3,100 文字)【請求項2】
前記制御部は、
前記第1必要量の前記第1溶液が前記第1シリンジポンプ部から吐出される前に、
前記第1弁に、前記第1共通管と前記第1タンク管とを接続させて、
前記第2弁に、前記第2共通管と前記第2タンク管とを接続させて、
前記第1シリンジポンプ部から前記第1溶液が前記第1共通管の容積よりも多く吐出されるように、前記ステッピングモータを動作させて、
前記第2必要量の前記第2溶液が前記第2シリンジポンプ部から吐出される前に、
前記第1弁に、前記第1共通管と前記第1タンク管とを接続させて、
前記第2弁に、前記第2共通管と前記第2タンク管とを接続させて、
前記第2シリンジポンプ部から前記第2溶液が前記第2共通管の容積よりも多く吐出されるように、前記ステッピングモータを動作させる、
請求項1に記載の測定装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記第1必要量の前記第1溶液が前記第1シリンジポンプ部から吐出される前に、
前記第1シリンジポンプ部から前記第1溶液が前記第1共通管の容積と前記第1タンク管の容積とが合算された容積よりも多く吐出されるように、前記ステッピングモータを動作させて、
前記第2必要量の前記第2溶液が前記第2シリンジポンプ部から吐出される前に、
前記第2シリンジポンプ部から前記第2溶液が前記第2共通管の容積と前記第2タンク管の容積とが合算された容積よりも多く吐出されるように、前記ステッピングモータを動作させる、
請求項2に記載の測定装置。
【請求項4】
前記第1シリンジポンプ部は、
筒状の第1シリンジと、
前記第1シリンジの下端側から前記第1シリンジ内に挿入される第1プランジャと、
を備えて、
前記第2シリンジポンプ部は、
筒状の第2シリンジと、
前記第2シリンジの下端側から前記第2シリンジ内に挿入される第2プランジャと、
を備えて、
前記ステッピングモータは、前記第1シリンジに対して前記第1プランジャを進退させると同時に、前記第2シリンジに対して前記第2プランジャを進退させて、
前記制御部は、
前記第1プランジャが前記第1シリンジに対して1ストローク進退する間に、
前記第1シリンジポンプ部から前記第1溶液が前記第1共通管の容積よりも多く吐出されて、前記第1必要量の前記第1溶液が吐出されるように、前記第1弁と前記第2弁と前記ステッピングモータそれぞれの動作を制御すると共に、
前記第2プランジャが前記第2シリンジに対して1ストローク進退する間に、
前記第2シリンジポンプ部から前記第2溶液が前記第2共通管の容積よりも多く吐出されて、前記第2必要量の前記第2溶液が吐出されるように、前記第1弁と前記第2弁と前記ステッピングモータそれぞれの動作を制御する、
請求項2または3に記載の測定装置。
【請求項5】
前記測定装置は、前記試料水の化学的酸素要求量(COD)濃度を測定するCOD測定装置であり、
前記第1溶液は、過マンガン酸カリウム溶液であり、
前記第2溶液は、シュウ酸ナトリウム溶液であり、
前記制御部は、
前記反応槽に送液された前記試料水に所定濃度範囲内の濃度のシュウ酸ナトリウムが含まれるように、前記第2シリンジポンプ部に前記第2溶液を吐出させることにより、前記シュウ酸ナトリウムにより前記試料水に含まれる被酸化性物質の濃度が調整された疑似試料水を生成して、
前記疑似試料水が生成された後に、前記反応槽に対して、前記第1必要量の前記第1溶液が送液されるように、前記第1弁と前記第2弁と前記ステッピングモータそれぞれの動作を制御して、
前記第1必要量の前記第1溶液が送液された後に、前記反応槽に対して、前記第2必要量の前記第2溶液が送液されるように、前記第1弁と前記第2弁と前記ステッピングモータそれぞれの動作を制御する、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の測定装置。
【請求項6】
前記測定装置は、
前記制御部の制御に基づいて、前記反応槽に純水を送液する純水送液機構、
を有してなり、
前記第2溶液は、
既知濃度の被酸化性物質、
を含み、
前記制御部は、
前記純水送液機構に、所定量の前記純水を前記反応槽に送液させて、
前記純水が送液される前、または、送液された後に、前記反応槽に対して、前記第2必要量とは異なる量の前記第2溶液が送液されるように、前記第1弁と前記第2弁と前記第2シリンジポンプ部それぞれの動作を制御して、前記既知濃度より低濃度、かつ、既知濃度の前記被酸化性物質を含む疑似分析液を調製して、
前記疑似分析液が調製された後に、前記反応槽に対して、前記第1必要量の前記第1溶液が送液されるように、前記第1弁と前記第2弁と前記第1シリンジポンプ部それぞれの動作を制御して、
前記第1必要量の前記第1溶液が送液された後に、前記反応槽に対して、前記第2必要量の前記第2溶液が送液されるように、前記第1弁と前記第2弁と前記ステッピングモータそれぞれの動作を制御する、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の測定装置。
【請求項7】
前記第1シリンジポンプ部と前記第2シリンジポンプ部それぞれの上方に配置されて、前記第1シリンジポンプ部と前記第2シリンジポンプ部それぞれの前記上端部に連結される連結部材と、
前記第1共通管と前記連結部材とを連結させる第1継手と、
前記第2共通管と前記連結部材とを連結させる第2継手と、
を有してなり、
前記連結部材は、
下方から前記第1シリンジポンプ部の前記上端部が嵌め込まれる第1シリンジ取付穴と、
下方から前記第2シリンジポンプ部の前記上端部が嵌め込まれる第2シリンジ取付穴と、
前記第1シリンジ取付穴の上方に配置されて、上方から前記第1継手の下端部が嵌め込まれる第1管取付穴と、
前記第2シリンジ取付穴の上方に配置されて、上方から前記第2継手の下端部が嵌め込まれる第2管取付穴と、
を備えて、
前記第1継手は、
前記第1継手の下端面と、前記第1管取付穴の底面と、の間を液密に封止する第1シール部材、
を備えて、
前記第2継手は、
前記第2継手の下端面と、前記第2管取付穴の底面と、の間を液密に封止する第2シール部材、
を備える、
請求項1に記載の測定装置。
【請求項8】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の測定装置を用いて、前記水質を測定する測定方法であって、
前記制御部が、
前記試料水が前記反応槽に送液された後に、前記第1弁と前記第2弁と前記ステッピングモータそれぞれの動作を制御して、前記反応槽に対して、前記第1必要量の前記第1溶液を送液する第1溶液送液ステップと、
前記第1必要量の前記第1溶液が送液された後に、前記第1弁と前記第2弁と前記ステッピングモータそれぞれの動作を制御して、前記反応槽に対して、前記第2必要量の前記第2溶液を送液する第2溶液送液ステップと、
を含む、
ことを特徴とする測定方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、測定装置と測定方法とに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
環境水(工場の排水、湖沼、河川、または海水など)の水質(例えば、全窒素濃度、全りん濃度、重金属濃度、COD(Chemical Oxygen Demand)濃度など)の測定には、測定装置が用いられている。このような測定装置では、採水ポンプを用いて採取された測定対象の水(以下「試料水」という。)に、測定に適した試薬が加えられる。これらの試薬の送液や計量には種々のポンプが用いられていて、そのポンプの動作には種々のモータが用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-27039号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、測定装置において、主にコスト削減を目的とする省液化が求められている。試薬の計量精度を向上させることなく、省液化のために試薬の使用量が削減されると、必然的に測定誤差が大きくなり、測定装置の仕様が満たされないこととなる。高精度な試薬の計量には、パルスにより回転量が制御されるステッピングモータを用いたポンプが適している。しかし、ステッピングモータは、比較的高額である。そのため、試薬ごとにステッピングモータを用いたポンプが用いられると、測定装置の製造コストが増加する。また、ポンプに吸引された試薬内には、気泡が混入し得る。試薬の使用量が削減されると、気泡が微量であったとしても、試薬に対する気泡の割合が増加する。その結果、気泡が測定結果に及ぼす影響は大きくなる。
【0005】
本発明は、製造コストを増加させることなく、気泡が除去された複数の試薬を高精度に計量しつつ送液が可能な測定装置と測定方法とを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る測定装置は、試料水の水質を測定する測定装置であって、上下方向に沿って配置されて、第1溶液を吸引して、吐出する第1シリンジポンプ部と、上下方向に沿って配置されて、第2溶液を吸引して、吐出する第2シリンジポンプ部と、第1溶液を貯蔵する第1タンクと、第2溶液を貯蔵する第2タンクと、試料水と、第1シリンジポンプ部から吐出された第1溶液と、第2シリンジポンプ部から吐出された第2溶液と、が送液される反応槽と、第1溶液の送液先を切り替える第1弁と、第1弁と第1タンクとに接続される第1タンク管と、第1弁と第1シリンジポンプ部の上端部とに接続される第1共通管と、第1弁と反応槽とに接続される第1送液管と、第2溶液の送液先を切り替える第2弁と、第2弁と第2タンクとに接続される第2タンク管と、第2弁と第2シリンジポンプ部の上端部とに接続される第2共通管と、第2弁と反応槽とに接続される第2送液管と、第1シリンジポンプ部と第2シリンジポンプ部とに、同時に同一の動作をさせるステッピングモータと、第1弁と第2弁とステッピングモータそれぞれの動作を制御する制御部と、を有してなり、制御部は、反応槽に対して、第1溶液が第1シリンジポンプ部から送液されるとき、第1弁に、第1共通管と第1送液管とを接続させて、第2弁に、第2共通管と第2タンク管とを接続させて、第1シリンジポンプ部から第1必要量の第1溶液が吐出されるように、ステッピングモータを動作させて、反応槽に対して、第2溶液が第2シリンジポンプ部から送液されるとき、第1弁に、第1共通管と第1タンク管とを接続させて、第2弁に、第2共通管と第2送液管とを接続させて、第2シリンジポンプ部から第2必要量の第2溶液が吐出されるように、ステッピングモータを動作させる、ことを特徴とする測定装置である。
【0007】
本発明に係る測定方法は、前述された測定装置を用いて、水質を測定する測定方法であって、制御部が、試料水が反応槽に送液された後に、第1弁と第2弁とステッピングモータそれぞれの動作を制御して、反応槽に対して、第1必要量の第1溶液を送液する第1溶液送液ステップと、第1必要量の第1溶液が送液された後に、第1弁と第2弁とステッピングモータそれぞれの動作を制御して、反応槽に対して、第2必要量の第2溶液を送液する第2溶液送液ステップと、を含む、ことを特徴とする測定方法である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、製造コストを増加させることなく、気泡が除去された複数の試薬を高精度に計量しつつ送液が可能な測定装置と測定方法とを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明に係る測定装置の実施の形態を示す模式構成図である。
図1の測定装置が備える第1試薬ポンプの模式正面図である。
図2の第1試薬ポンプのA矢視における模式側面図である。
図2の第1試薬ポンプのBB線における部分拡大断面図である。
図1の測定装置の動作に含まれる通常測定処理の一例を示すフローチャートである。
図5の通常測定処理における図1の測定装置が備える第1試薬送液機構と第2試薬送液機構それぞれの動作の一例を示す模式図であり、(a)~(c)は通常測定処理に含まれる酸化処理を示していて、(d)~(e)は通常測定処理に含まれる酸化停止処理を示している。
図1の測定装置の動作に含まれる低濃度測定処理の一例を示すフローチャートである。
図1の測定装置の動作に含まれる簡易スパン校正処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
●測定装置●
本発明に係る測定装置(以下「本装置」という。)と、本発明に係る測定方法(以下「本方法」という。)と、の実施の形態が以下に説明される。以下の説明において、各図面は、適宜参照される。各図面において、同一の部材および要素については同一の符号が付されて、重複する説明は省略される。また、各図面において、各部材の構成を明確かつ簡潔に示すため、各部材の形状、大きさは、実寸法よりも意図的に変更して図示され得る。
(【0011】以降は省略されています)

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