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公開番号2024171198
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-11
出願番号2023088152
出願日2023-05-29
発明の名称磁気センサ
出願人TDK株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G01R 33/02 20060101AFI20241204BHJP(測定;試験)
要約【課題】強いZ磁場が印加された場合であっても検知磁場範囲が低下しにくい磁気センサを提供することを目的とする。
【解決手段】磁気検出素子を有する磁界検出部と、第1方向において前記磁界検出部を挟むように位置する第1磁気シールド及び第2磁気シールドと、前記第1方向と直交する第2方向において、前記磁界検出部の側方に位置する第3磁気シールドと、を有する、磁気センサ。
【選択図】図1A
特許請求の範囲【請求項1】
磁気検出素子を有する磁界検出部と、
第1方向において前記磁界検出部を挟むように位置する第1磁気シールド及び第2磁気シールドと、
前記第1方向と直交する第2方向において、前記磁界検出部の側方に位置する第3磁気シールドと、を有する、
磁気センサ。
続きを表示(約 860 文字)【請求項2】
磁気検出素子を有する磁界検出部と、
第1方向において前記磁界検出部を挟むように位置する第1磁気シールド及び第2磁気シールドと、
前記第1方向の磁束を収束し、前記磁界検出部に印加される磁束を減少する第3磁気シールドと、を有する、
磁気センサ。
【請求項3】
前記第3磁気シールドの一部又は全部が、前記第1磁気シールドと前記第2磁気シールドとの間に位置する、
請求項1又は2に記載の磁気センサ。
【請求項4】
前記第3磁気シールドが、前記第1方向と直交する前記第2方向において扁平な形状を有する、
請求項1又は2に記載の磁気センサ。
【請求項5】
前記磁界検出部を複数有し、
前記第3磁気シールドが、前記複数の磁界検出部毎に形成される、
請求項1又は2に記載の磁気センサ。
【請求項6】
前記第1方向の磁界成分を前記第1方向に直交する第2方向の磁界成分に変換して、前記磁界検出部に印加する磁界変換部をさらに有する、
請求項1又は2に記載の磁気センサ。
【請求項7】
前記磁界変換部の位置が、前記第1方向と直行する方向から見たときに、前記第3磁気シールドの位置と重なる、
請求項6に記載の磁気センサ。
【請求項8】
前記磁気検出素子が、前記第1方向に直交する前記第2方向に対して、傾斜して位置する、
請求項1又は2に記載の磁気センサ。
【請求項9】
前記磁界検出部を複数有し、
前記複数の磁界検出部が、ブリッジ回路で接続されている、
請求項1又は2に記載の磁気センサ。
【請求項10】
前記磁界検出部の位置が、前記第1方向と直行する方向から見たときに、前記第3磁気シールドの位置と重なる、
請求項1又は2に記載の磁気センサ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、磁気センサに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、種々の用途において、物理量(例えば、移動体の回転移動や直線的移動による位置や移動量(変化量)等)を検出するための物理量検出装置(位置検出装置)が用いられている。この物理量検出装置としては、外部磁場の変化を検出可能な磁気センサと、磁気センサに対する相対的な位置を変化させ得る磁界発生部(例えば磁石)とを備えるものが知られており、外部磁場の変化に応じたセンサ信号が磁気センサから出力される。
【0003】
磁気センサとしては、被検出磁界を検出する磁気センサ素子が基板上に設けられているものが知られており、かかる磁気センサ素子としては、外部磁場の変化に応じて抵抗が変化する磁気抵抗効果素子(GMR素子、TMR素子等)等が用いられている。
【0004】
上記磁気抵抗効果素子は、外部磁場に応じて磁化方向を変化させ得るフリー層と、磁化方向が固定されている磁化固定層と、フリー層及び磁化固定層の間に介在する非磁性層とを少なくとも有する積層構造により構成される。このような構造を有する磁気抵抗効果素子においては、フリー層の磁化方向と磁化固定層の磁化方向との角度により当該磁気抵抗効果素子の抵抗値が定まる。そして、外部磁場に応じてフリー層の磁化方向が変化し、それによるフリー層及び磁化固定層の磁化方向の角度が変化することで、磁気抵抗効果素子の抵抗値が変化する。この抵抗値の変化により、外部磁場の変化に応じたセンサ信号が出力される。基板上に設けられている磁気抵抗効果素子は、基板の面に平行な方向の磁界に対して感度を有するように構成される場合が多い。
【0005】
一方で、磁気センサにおいては、基板上に設けられている磁気抵抗効果素子によって、基板の面に垂直な方向の磁界を検出するような要求もある。例えば、特許文献1には、基板の面方向に沿った外部磁界を遮蔽する磁気シールドと、磁界検出部と、基板面に対する垂直方向の磁界成分を基板の面方向の磁界成分に変換し磁界検出部に印加する磁界変換部と、を有する磁気センサが開示されている。
【0006】
なお、特許文献2には、垂直に配向した磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)などの磁気デバイスに対して、垂直及び面方向の外部磁場からの干渉を最小限とするための磁気シールドが開示されている。しかしながら、特許文献2に記載されるような技術はMRAMに対する外部磁界の干渉を遮蔽するための技術であり、外部磁界を検出する磁気センサに用いる磁気シールド技術とは根本的に異なる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2022-123321号公報
米国特許出願公開第2023/0014296号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
近年では、光学式手ブレ補正(OIS)などのカメラモジュールにおいて、レンズの大型化などを背景に、強い駆動力が必要とされている。そのため、モジュールの駆動磁石から発生する磁場がより強力になってきている。そうした環境では検知磁場強度もより強力となり、使用される磁気センサにおいては、より広い磁場検知範囲が求められる。
【0009】
しかしながら、基板の面に垂直な方向の磁場が強い場合には、基板の面に垂直な方向の磁界を検出する磁気センサ(以下、「Z軸磁気センサ」ともいう。)の磁場検知範囲が低下するという問題が生じる。これは、Z軸磁気センサに対して、強い基板の面に垂直な方向の磁場(以下、「Z磁場」ともいう。)が印加された場合、例えばTMR素子のフリー層磁化がZ方向に回転し始めることで出力が低下してしまうこと等に由来する。このようなフリー層磁化の回転は、Z磁場の検知範囲を広げる上での障害となる。
【0010】
特に、基板の面方向に沿った外部磁界を遮蔽する磁気シールドがTMR素子の上下に配置される場合、Z方向の磁束がその磁気シールドにより収束され、TMR素子により強いZ磁場が印加される。その結果、検知磁場範囲がさらに低下しやすくなるという問題がある。
(【0011】以降は省略されています)

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