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公開番号
2024179168
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-26
出願番号
2023097789
出願日
2023-06-14
発明の名称
検査ゲージ
出願人
株式会社ピーエムティー
,
個人
代理人
主分類
G01B
3/30 20060101AFI20241219BHJP(測定;試験)
要約
【課題】検査ゲージを用いて、ボールねじのリード誤差に基づく機械装置の位置決め精度を容易に、かつ正しく評価する。
【解決手段】延伸方向Ldに沿って、互いに離間して一列に配置された複数の第1貫通孔3、および延伸方向Ldに沿って、互いに離間して一列に配置された複数の第2貫通孔4を有する検査ゲージを用いる。複数の第1貫通孔3にそれぞれ設けられた測定面5は合成数からなる第1基準ピッチMCで配置され、複数の第2貫通孔4にそれぞれ設けられた測定面6は素数からなる第2基準ピッチMPで配置されており、ゼロ基準面5aから複数の第1貫通孔3の測定面5までのそれぞれの距離を順次測定し、ゼロ基準面6aから複数の第2貫通孔4の測定面6までのそれぞれの距離を順次測定することにより、ボールねじの系統誤差の成分および周期誤差の成分を検出する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
機械装置の位置決め精度を測定する検査ゲージであって、
第1方向と、前記第1方向と互いに直交する第2方向とで構成される水平面を有する母材と、
前記第1方向に沿って、互いに離間して前記母材に一列に設けられた複数の第1測定部位と、
前記複数の第1測定部位と前記第2方向に離間し、かつ、前記第1方向に沿って、互いに離間して前記母材に一列に設けられた複数の第2測定部位と、
を有し、
前記複数の第1測定部位のそれぞれに前記第2方向に沿った第1測定面が設けられ、
前記複数の第2測定部位のそれぞれに前記第2方向に沿った第2測定面が設けられ、
複数の前記第1測定面は、前記第1方向に沿って、合成数からなる第1基準ピッチで配置され、
複数の前記第2測定面は、前記第1方向に沿って、素数からなる第2基準ピッチで配置される、検査ゲージ。
続きを表示(約 1,600 文字)
【請求項2】
請求項1記載の検査ゲージにおいて、
前記複数の第1測定部位のうちの一つが、前記複数の第1測定部位の測定の始点となる第1測定基準であり、
前記複数の第2測定部位のうちの一つが、前記複数の第2測定部位の測定の始点となる第2測定基準であり、
前記第1測定基準となる第1測定部位の第1測定面と、前記第2測定基準となる第2測定部位の第2測定面とが、前記第2方向に沿った同一線上に位置する、検査ゲージ。
【請求項3】
請求項1または2記載の検査ゲージにおいて、
前記複数の第1測定部位および前記複数の第2測定部位は、前記母材を貫通する孔である、検査ゲージ。
【請求項4】
請求項1または2記載の検査ゲージにおいて、
前記複数の第1測定部位は、前記母材の前記第1方向に沿った第1側面に形成された溝であり、
前記複数の第2測定部位は、前記第1側面と反対側に位置し、前記母材の前記第1方向に沿った第2側面に形成された溝である、検査ゲージ。
【請求項5】
請求項1または2記載の検査ゲージにおいて、
前記第1方向に沿って形成された前記母材の一方の側面がアライメント基準面である、検査ゲージ。
【請求項6】
請求項1または2記載の検査ゲージにおいて、
前記第1基準ピッチは、20mmまたは25mmであり、
前記第2基準ピッチは、17mm、19mm、23mmまたは31mmである、検査ゲージ。
【請求項7】
機械装置の位置決め精度を測定する検査ゲージであって、
第1方向と、前記第1方向と互いに直交する第2方向とで構成される水平面を有する母材と、
前記第1方向に沿って、互いに離間して前記母材に一列に設けられた複数の第1測定部位と、
前記複数の第1測定部位と前記第2方向に離間し、かつ、前記第1方向に沿って、互いに離間して前記母材に一列に設けられた複数の第2測定部位と、
を有し、
前記複数の第1測定部位のそれぞれに前記第2方向に沿った第1測定面が設けられ、
前記複数の第2測定部位のそれぞれに前記第2方向に沿った第2測定面が設けられ、
前記複数の第1測定部位のうちの一つが、前記複数の第1測定部位の測定の始点となる第1測定基準であり、
前記複数の第2測定部位のうちの一つが、前記複数の第2測定部位の測定の始点となる第2測定基準であり、
複数の前記第1測定面は、前記第1方向に沿って、合成数からなる第1基準ピッチで配置され、
複数の前記第2測定面のうち、前記第2測定基準となる第2測定部位の第2測定面を除く各第2測定面は、前記第1方向に沿って、前記第2測定基準となる第2測定部位の第2測定面からの距離が前記第1基準ピッチの倍数近傍の素数となるように配置される、検査ゲージ。
【請求項8】
請求項7記載の検査ゲージにおいて、
前記第1測定基準となる第1測定部位の第1測定面と、前記第2測定基準となる第2測定部位の第2測定面とが、前記第2方向に沿った同一線上に位置する、検査ゲージ。
【請求項9】
請求項7または8記載の検査ゲージにおいて、
前記複数の第1測定部位および前記複数の第2測定部位は、前記母材を貫通する孔である、検査ゲージ。
【請求項10】
請求項7または8記載の検査ゲージにおいて、
前記複数の第1測定部位は、前記母材の前記第1方向に沿った第1側面に形成された溝であり、
前記複数の第2測定部位は、前記第1側面と反対側に位置し、前記母材の前記第1方向に沿った第2側面に形成された溝である、検査ゲージ。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、検査ゲージに関し、特に機械装置の位置決め精度の測定に使用する検査ゲージに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
機械装置、例えば工作機械においては、テーブルの位置決めを行う送り要素としてボールねじが多く用いられており、ボールねじの送り量には極めて高い精度が要求される。そのため、ボールねじのリード誤差(移動量誤差)などの測定が行われており、その結果は目標精度に対する合否判定、経時変化の検出または不良要因の推定などに用いられている。
【0003】
例えば特開2004-125665号公報(特許文献1)には、所定間隔毎に基準測定面が設けられたステップゲージを用いて校正処理を行う測定装置が記載されている。
【0004】
また、特開2013-248687号公報(特許文献2)には、送り要素の位置決め精度を所望の位置決め精度以下の精度に良好に維持することができる位置決め精度の設定方法および位置決め精度設定装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2004-125665号公報
特開2013-248687号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ボールねじのリード誤差に基づく工作機械の位置決め精度の測定には、例えば検査ゲージ(測定ゲージ、基準ゲージ、標準ゲージ)、標準尺またはレーザ干渉測定機などの検査機器が用いられる。検査ゲージを用いた工作機械の位置決め精度の測定では、検査ゲージの設置および調整が容易であることから、短時間で作業を終えることが可能であるという利点がある。
【0007】
ところで、ボールねじは周期的なリード誤差を持ち、そのリード誤差は主に全体的な系統誤差と部分的な周期誤差とを有する。しかし、検査ゲージでは、あらかじめ決められた一定間隔の測定しかできないことから、系統誤差の成分は推定することは可能であるが、周期誤差の成分は捕捉することができない場合がある。このため、検査ゲージでは、ボールねじの周期的なうねり量が検出できず、工作機械の見かけ上の位置決め精度しか評価できない場合がある。
【0008】
例えばレーザ干渉測定機を用いれば、周期誤差の成分を捕捉することは可能である。しかし、レーザ干渉測定機による測定には多くの準備と時間を要し、さらに、初期投資が必要不可欠であることから、周期誤差の成分の捕捉のみにレーザ干渉測定機を使用することは望ましくない。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一実施の形態による検査ゲージは、互いに直交する第1方向と第2方向とで構成される水平面を有する母材と、第1方向に沿って、互いに離間して母材に一列に設けられた複数の第1貫通孔と、複数の第1貫通孔と第2方向に離間し、かつ、第1方向に沿って、互いに離間して母材に一列に設けられた複数の第2貫通孔と、を有する。複数の第1貫通孔のそれぞれに第2方向に沿った第1測定面が設けられ、複数の第2貫通孔のそれぞれに第2方向に沿った第2測定面が設けられ、複数の第1測定面は、第1方向に沿って、合成数からなる第1基準ピッチで配置され、複数の第2測定面は、第1方向に沿って、素数からなる第2基準ピッチで配置されている。
【0010】
一実施の形態による検査ゲージは、互いに直交する第1方向と第2方向とで構成される水平面を有する母材と、第1方向に沿って、互いに離間して母材に一列に設けられた複数の第1貫通孔と、複数の第1貫通孔と第2方向に離間し、かつ、第1方向に沿って、互いに離間して母材に一列に設けられた複数の第2貫通孔と、を有する。複数の第1貫通孔のそれぞれに第2方向に沿った第1測定面が設けられ、複数の第1貫通孔のうちの一つが測定の始点となる第1測定基準であり、複数の第2貫通孔のそれぞれに第2方向に沿った第2測定面が設けられ、複数の第2貫通孔のうちの一つが測定の始点となる第2測定基準である。さらに、複数の第1測定面は、第1方向に沿って、合成数からなる第1基準ピッチで配置され、複数の第2測定面は、第2測定基準となる第2貫通孔の第2測定面から第1方向に順次設けられた他の各第2貫通孔のそれぞれの第2測定面までの距離が、第1基準ピッチの倍数近傍の素数となるように、第1方向に沿って配置されている。
(【0011】以降は省略されています)
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