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公開番号2024173777
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2024086359
出願日2024-05-28
発明の名称粘着剤組成物、粘着剤及び粘着シート
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C09J 133/04 20060101AFI20241205BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】多段硬化させるために用いることができる粘着剤組成物であって、一次硬化後の低架橋状態において優れた粘着物性が得られ、硬化時の活性エネルギー線量が少なくても効率よく硬化することができ、さらに最終硬化後においても粘着物性、信頼性及び形状安定性に優れた粘着剤組成物を提供する。
【解決手段】アクリル系樹脂(A)と光重合開始剤(B)を含有する粘着剤組成物であって、前記アクリル系樹脂(A)の動的粘弾性から算出されるガラス転移温度が12℃~40℃であり、炭素数5以上のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a1)由来の構造単位、アミド基含有エチレン性不飽和モノマー(a3)由来の構造単位、
を有する粘着剤組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
アクリル系樹脂(A)と光重合開始剤(B)を含有する粘着剤組成物であって、
前記アクリル系樹脂(A)の動的粘弾性から算出されるガラス転移温度が、12~40℃であり、
前記アクリル系樹脂(A)が、炭素数5以上のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a1)由来の構造単位及びアミド基含有エチレン性不飽和モノマー(a3)由来の構造単位を有する、粘着剤組成物。
続きを表示(約 620 文字)【請求項2】
前記炭素数5以上のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a1)由来の構造単位の含有量が、アクリル系樹脂(A)全体に対し20~70質量%である、請求項1記載の粘着剤組成物。
【請求項3】
前記アミド基含有エチレン性不飽和モノマー(a3)由来の構造単位の含有量が、アクリル系樹脂(A)全体に対し5~40質量%である、請求項1記載の粘着剤組成物。
【請求項4】
前記アクリル系樹脂(A)が、炭素数1~4のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a2)由来の構造単位を有する、請求項1記載の粘着剤組成物。
【請求項5】
前記アクリル系樹脂(A)の重量平均分子量が、5万~60万である、請求項1記載の粘着剤組成物。
【請求項6】
前記光重合開始剤(B)が、水素引抜型光重合開始剤(b)を含有する、請求項1記載の粘着剤組成物。
【請求項7】
架橋剤(C)をさらに含有する、請求項1記載の粘着剤組成物。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一項に記載の粘着剤組成物が架橋されてなる、粘着剤。
【請求項9】
架橋が活性エネルギー線の照射により行われる、請求項8記載の粘着剤。
【請求項10】
請求項8記載の粘着剤からなる粘着剤層を有する、粘着シート。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、粘着剤組成物、粘着剤及び粘着シートに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
近年、テレビやパソコン用モニター、ノートパソコンや携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等のモバイル機器において、ディスプレイと位置入力装置を組み合わせたタッチパネルが広く用いられている。なかでも、静電容量式タッチパネルが一般的に普及している。
タッチパネルは、通常、有機EL又は液晶からなるディスプレイ、透明電導膜基板(ITO基板)、保護フィルム(保護ガラス)等の部材から構成される。これらのタッチパネルの部材の貼り合せには透明粘着シートが用いられている。
【0003】
近年、有機ELディスプレイのように、形状の設計自由度が向上したために、曲面等の複雑な形状のディスプレイが開発されている。このような曲面などの複雑な形状のディスプレイから構成される積層体を貼り合わせる透明粘着シート用の粘着剤においては、最終硬化する前の低架橋状態(一次硬化)において貼り合わせられ、その後、最終硬化させられる。そのため、低架橋状態(一次硬化)の粘着層を最終硬化させるまでの間において、十分な粘着物性が要求される。
例えば、透明粘着シートを複雑な形状の部材に貼り合わせる場合においては、目的とする箇所以外への貼りつき等による貼り合わせ不良が発生しやすい。そのため、タック性が低い透明粘着シートの要求がある。同時に複雑な形状の部材同士を固定するためには、応力がかかった状態で部材から透明粘着シートの剥がれを抑制することが求められる。そのため、低架橋状態(一次硬化)においても定荷重保持力が高い透明粘着シートの要求もある。
【0004】
また近年の傾向として、モバイル端末の軽量化や省電力を目的に各部材の薄型化や省略が進められており、その結果として積層体全体としての機械的強度が低下する傾向がある。そこで透明粘着シート用の粘着剤には、最終硬化後に構成全体の強度を高めると同時に、粘着力等の粘着物性や偏光板やガラス等の様々な部材を貼合した際の信頼性においても優れた性能が求められる。
例えば、最終硬化後の優れた耐久性を得るためには、被着体に貼合するまでは低架橋度であることが求められ、また、最終硬化時に効率的に架橋度を上げることが求められる。
【0005】
そこで、低架橋状態(一次硬化)で被着体に貼合することで十分に被着体に密着することが可能である透明粘着シートが求められている。そして、この透明粘着シートは、低架橋状態(一次硬化)で被着体に貼合した状態で最終硬化することで粘着シートが高架橋度になり、耐久性が向上すると期待される。
【0006】
透明粘着シートは、一般的に熱架橋又は活性エネルギー線の照射により架橋して一次硬化させ、その後、活性エネルギー線の照射により架橋して最終硬化させる。かかる多段硬化性の粘着剤を用いた粘着シートとして、例えば特許文献1~3に記載の粘着シートが挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特表2013-522393号公報
特開2022-063964号公報
国際公開第2021/181767号
【0008】
また、積層体の機械的強度向上のためには、粘着剤層の高弾性化が有効であると考えられるが、高弾性化のために架橋成分を多量導入し、架橋密度を上げてしまうと粘着力が維持できないため、粘着剤に用いられるアクリル系樹脂自体の弾性率が高いことが求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら特許文献1~3のいずれにおいても、一次硬化時の低架橋状態における粘着物性について考慮されていない。そのため、特許文献1~3に開示の粘着シートは、一次硬化時の低架橋状態における粘着物性が不十分であり、改良の余地がある。また、最終硬化後に構成全体の強度を高めるため、粘着剤層の高弾性化が求められており、同時に粘着物性、信頼性にも優れることが求められている。
【0010】
そこで、本発明は、多段硬化させるために用いることができる粘着剤組成物であって、一次硬化後の低架橋状態において優れた粘着物性が得られ、また、硬化時の活性エネルギー線量が少なくても効率よく多段硬化することが可能であり、最終硬化した後においては、粘着層の高弾性化が可能であり、さらに優れた粘着物性、信頼性、及び形状安定性が得られる粘着剤組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、前記粘着剤組成物が架橋されてなる粘着剤、及び前記粘着剤からなる粘着剤層を有する粘着シートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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