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公開番号2024151541
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-25
出願番号2023064974
出願日2023-04-12
発明の名称固形描画材
出願人株式会社サクラクレパス
代理人個人,個人
主分類C09D 13/00 20060101AFI20241018BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】油分を含有する固形描画材において、油にじみが抑制され、かつ、描画感が良好な固形描画材を提供すること。
【解決手段】顔料と、ワックスと、オイルと、ジブロック共重合体と、を含有する固形描画材であって、前記顔料は前記固形描画材に対して20質量%以上60質量%以下含有され、前記オイルは前記固形描画材に対して1質量%以上40質量%以下含有され、前記ジブロック共重合体は前記固形描画材に対して0.5質量%以上10質量%以下含有される、固形描画材。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
顔料と、
ワックスと、
オイルと、
ジブロック共重合体と、を含有する固形描画材であって、
前記顔料は、前記固形描画材に対して20質量%以上60質量%以下含有され、
前記オイルは、前記固形描画材に対して1質量%以上40質量%以下含有され、
前記ジブロック共重合体は、前記固形描画材に対して0.5質量%以上10質量%以下含有される、
固形描画材。
続きを表示(約 280 文字)【請求項2】
前記ジブロック共重合体が、
スチレン-エチレン-プロピレン共重合体、スチレン-イソプレン共重合体、および、スチレン-ブタジエン共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む、
請求項1に記載の固形描画材。
【請求項3】
前記ワックスが、少なくとも1種のケトンワックスである第1のワックス成分と、ケトンワックスではない第2のワックス成分と、を含む、
請求項1または請求項2に記載の固形描画材。
【請求項4】
オイルパステルまたはクレヨンである、請求項1または請求項2に記載の固形描画材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、固形描画材に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
油分を含有する固形描画材が知られている。例えば特許文献1には、着色顔料と、体質顔料と、油性物質とを含んでなる固形描画材であって、耐油紙が巻紙として巻かれたものが開示されている。特許文献2には、固形マーカーに用いられる固体マーキング組成物であって、着色顔料と、ブロック共重合体と、ワックスと、油分とを含むものが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-184646号公報
特表平7-507349号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
油分を含有する固形描画材において、油にじみが少なく、かつ、描画感が良好な固形描画材を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示に従う固形描画材は、顔料と、ワックスと、オイルと、ジブロック共重合体と、を含有する。
前記顔料は前記固形描画材に対して20質量%以上60質量%以下含有され、
前記オイルは前記固形描画材に対して1質量%以上40質量%以下含有され、
前記ジブロック共重合体は、前記固形描画材に対して0.5質量%以上10質量%以下含有される。
【発明の効果】
【0006】
上記の構成を有する固形描画材は、油にじみが少なく、かつ描画感が良好である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、固形描画材の油にじみ性の評価方法を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示に従う固形描画材は
顔料と、
ワックスと、
オイルと、
ジブロック共重合体と、を含有する固形描画材であって、
前記顔料は、前記固形描画材に対して20質量%以上60質量%以下含有され、
前記オイルは、前記固形描画材に対して1質量%以上40質量%以下含有され、
前記ジブロック共重合体は、前記固形描画材に対して0.5質量%以上10質量%以下含有される、
固形描画材である。
【0009】
例えばオイルパステル等、油分を含有する固形描画材が公知である。このような固形描画材を高温下で保管すると、固形描画材の表面に油分が滲出すること(以下、「油にじみ」ということがある)がある。この課題に対して、例えば特許文献1では、巻紙として特定の材質のものを採用することによって、巻紙表面への油分の滲出を抑制することが提案されている。すなわち特許文献1の発明は、固形描画材からの油分の滲み出し自体を抑制するものではなく、滲み出した油分への対処を提案している。これに対して、本開示にかかる固形描画材においては、固形描画材からの油分の滲み出しの発生を抑制するための構成が検討された。
【0010】
高温下で保存した固形描画材において生じる油分の滲出は、固形描画材に含まれるオイルが熱によって膨張し、表面に出てくる現象であると考えられている。そこで、オイルが膨張した場合でも表面への滲出を抑制できる構成が検討された。まず、オイルを保持するために固形描画材における粉体成分を増量することが検討された。しかしながら、固形描画材中の粉体成分が増加すると、固形描画材が脆くなり描画性が損なわれる傾向があることが見出された。さらに検討が重ねられ、少量の有機ポリマー成分を添加すること、特に、ブロック共重合体の中でもジブロック共重合体を添加した場合に、油分の滲み出しが抑制されるとともに、描画感も良好な固形描画材が得られることが見出された。特定の理論に拘束されるものではないが、ブロック共重合体のうちでもジブロック共重合体は、ジブロック共重合体が有する2種類のドメインの動きの自由度が高く、オイルを包み込んで滲出を抑制する効果と描画時の紙面への定着性とが両立されるものと考えられている。
(【0011】以降は省略されています)

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