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公開番号
2024166161
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-28
出願番号
2024079853
出願日
2024-05-16
発明の名称
表面処理剤
出願人
ダイキン工業株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C09K
3/18 20060101AFI20241121BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】摩擦耐久性に優れた表面処理層を形成できるフルオロポリエーテル基含有化合物の提供。
【解決手段】エポキシ基又はオキセタン基、及びフルオロポリエーテル基を含有する環状オキシド化合物(X)を含み、前記環状オキシド化合物の含有量は、表面処理剤全体に対して、50質量%未満である、表面処理剤。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
エポキシ基又はオキセタン基、及びフルオロポリエーテル基を含有する環状オキシド化合物(X)を含み、
前記環状オキシド化合物の含有量は、表面処理剤全体に対して、50質量%未満である、
表面処理剤。
続きを表示(約 3,200 文字)
【請求項2】
前記環状オキシド化合物(X)は、エポキシ基又はオキセタン基を2個以上含む、請求項1に記載の表面処理剤。
【請求項3】
さらに、フルオロポリエーテル基を含有するシラン化合物(Y)
を含む、請求項1に記載の表面処理剤。
【請求項4】
前記環状オキシド化合物(X)は、式(A1):
R
B
(-X
1
(R
A
)
β
)
α
(A1)
[式中:
X
1
は、2~11価の有機基であり、
R
A
は、それぞれ独立して、C
1-6
アルキル基により置換されていてもよい、エポキシ基又はオキセタン基を1つ以上有する基、あるいは、水素原子、水酸基、又はC
1-6
アルキル基を有する基であり、ただし、少なくとも1つのR
A
は、C
1-6
アルキル基により置換されていてもよい、エポキシ基又はオキセタン基を1つ以上有する基であり、
R
B
は、フルオロポリエーテル基を含有する1価又は2価の基であり、
αは、1又は2であり、
βは、1~10の整数である。]
で表される化合物である、請求項1に記載の表面処理剤。
【請求項5】
X
1
は、式:
-X
2
-(R
3
(-X
3
-)
a2
)
a1
[式中:
X
2
は、2価の有機基であり、
R
3
は、N、CR
71
、SiR
71
、C、又はSiであり、
R
71
は、水素原子、又は1価の有機基であり、
X
3
は、2価の有機基であり、
a1は、0又は1であり、
a2は、2又は3である。]
で表される基である、請求項4に記載の表面処理剤。
【請求項6】
X
2
は、式:
-(R
61
)
p5
-(R
62
)
q5
-
[式中:
R
61
は、単結合、-(CH
2
)
s5
-又はo-、m-もしくはp-フェニレン基であり、
s5は、1~20の整数であり、
R
62
は、-(R
63
)
l5
-であり、
R
63
は、それぞれ独立して、-O-、-S-、o-、m-もしくはp-フェニレン基、-C(O)O-、-Si(R
64
)
2
-、-(Si(R
64
)
2
O)
m5
-Si(R
64
)
2
-、-CONR
65
-、-O-CONR
65
-、-NR
65
-及び-(CH
2
)
n5
-からなる群から選択される基であり、
R
64
は、それぞれ独立して、フェニル基、C
1-6
アルキル基又はC
1-6
アルコキシ基であり、
R
65
は、それぞれ独立して、水素原子、フェニル基又はC
1-6
アルキル基であり、
m5は、それぞれ独立して、1~100の整数であり、
n5は、それぞれ独立して、1~20の整数であり、
l5は、1~10の整数であり、
p5は、0又は1であり、
q5は、0又は1であり、
ここに、p5及びq5の少なくとも一方は1であり、p5又はq5を付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は任意である]
で表される2価の有機基である、請求項5に記載の表面処理剤。
【請求項7】
X
3
は、C
1-20
アルキレン基、-(CH
2
)
z1
-O-(CH
2
)
z2
-(式中、z1は、0~10の整数であり、z2は、0~10の整数である)、又は、-(CH
2
)
z3
-フェニレン-(CH
2
)
z4
-(式中、z3は、0~10の整数であり、z4は、0~10の整数である)である、請求項5に記載の表面処理剤。
【請求項8】
R
B
は、-X
B1
-R
F1
、又は-X
B1
-R
F2
-X
B1
-であり、
R
F1
は、1価のフルオロポリエーテル基であり、
R
F2
は、2価のフルオロポリエーテル基であり、
X
B1
は、それぞれ独立して、単結合、又は2価の有機基である、
請求項4に記載の表面処理剤。
【請求項9】
R
F1
は、Rf
1
-R
F
-O
q
-であり、
R
F2
は、-Rf
2
p
-R
F
-O
q
-であり、
Rf
1
は、1個又はそれ以上のフッ素原子により置換されていてもよいC
1-16
アルキル基であり、
Rf
2
は、1個又はそれ以上のフッ素原子により置換されていてもよいC
1-6
アルキレン基であり、
R
F
は、それぞれ独立して、2価のフルオロポリエーテル基であり、
pは、0又は1であり、
qは、それぞれ独立して、0又は1である、
請求項8に記載の表面処理剤。
【請求項10】
R
F
は、それぞれ独立して、式:
-(OC
6
F
12
)
a
-(OC
5
F
10
)
b
-(OC
4
F
8
)
c
-(OC
3
R
Fa
6
)
d
-(OC
2
F
4
)
e
-(OCF
2
)
f
-
[式中:
R
Fa
は、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子又は塩素原子であり、
a、b、c、d、e及びfは、それぞれ独立して、0~200の整数であって、a、b、c、d、e及びfの和は1以上であり、a、b、c、d、e又はfを付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は式中において任意である。]
で表される基である、請求項9に記載の表面処理剤。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、表面処理剤に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
ある種のフルオロポリエーテル基含有化合物は、基材の表面処理に用いると、優れた撥水性、撥油性、防汚性などを提供し得ることが知られている。フルオロポリエーテル基含有化合物を含む表面処理剤から得られる層(以下、「表面処理層」とも言う)は、いわゆる機能性薄膜として、例えばガラス、プラスチック、繊維、建築資材など種々多様な基材に施されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-160902号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
摩擦耐久性に優れた表面処理層を形成できるフルオロポリエーテル基含有化合物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、以下の態様を含む。
[1] エポキシ基又はオキセタン基、及びフルオロポリエーテル基を含有する環状オキシド化合物(X)を含み、
前記環状オキシド化合物の含有量は、表面処理剤全体に対して、50質量%未満である、
表面処理剤。
[2] 前記環状オキシド化合物(X)は、エポキシ基又はオキセタン基を2個以上含む、上記[1]に記載の表面処理剤。
[3] さらに、フルオロポリエーテル基を含有するシラン化合物(Y)
を含む、上記[1]又は[2]に記載の表面処理剤。
[4] 前記環状オキシド化合物(X)は、式(A1):
R
B
(-X
1
(R
A
)
β
)
α
(A1)
[式中:
X
1
は、2~11価の有機基であり、
R
A
は、それぞれ独立して、C
1-6
アルキル基により置換されていてもよい、エポキシ基又はオキセタン基を1つ以上有する基、あるいは、水素原子、水酸基、又はC
1-6
アルキル基を有する基であり、ただし、少なくとも1つのR
A
は、C
1-6
アルキル基により置換されていてもよい、エポキシ基又はオキセタン基を1つ以上有する基であり、
R
B
は、フルオロポリエーテル基を含有する1価又は2価の基であり、
αは、1又は2であり、
βは、1~10の整数である。]
で表される化合物である、上記[1]~[3]のいずれか1項に記載の表面処理剤。
[5] X
1
は、式:
-X
2
-(R
3
(-X
3
-)
a2
)
a1
[式中:
X
2
は、2価の有機基であり、
R
3
は、N、CR
71
、SiR
71
、C、又はSiであり、
R
71
は、水素原子、又は1価の有機基であり、
X
3
は、2価の有機基であり、
a1は、0又は1であり、
a2は、2又は3である。]
で表される基である、上記[4]に記載の表面処理剤。
[6] X
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、摩擦耐久性に優れた表面処理層を形成することができる表面処理剤を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書において用いられる場合、「有機基」とは、炭素を含有する1価の基を意味する。1価の有機基としては、特に記載が無い限り、炭化水素基又はその誘導体であり得る。炭化水素基の誘導体とは、炭化水素基の末端又は分子鎖中に、1つ又はそれ以上のN、O、S、Si、アミド、スルホニル、スルホキシド、シロキサン、カルボニル、カルボニルオキシ等を有している基を意味する。また、「2価の有機基」とは、炭素を含有する2価の基を意味する。かかる2価の有機基としては、特に限定されないが、有機基からさらに1個の水素原子を脱離させた2価の基が挙げられる。
【0008】
本明細書において用いられる場合、「炭化水素基」とは、炭素及び水素を含む基であって、炭化水素から1個の水素原子を脱離させた基を意味する。かかる炭化水素基としては、特に限定されるものではないが、C
1-20
炭化水素基、例えば、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基等が挙げられる。上記「脂肪族炭化水素基」は、直鎖状、分枝鎖状又は環状のいずれであってもよく、飽和又は不飽和のいずれであってもよい。また、炭化水素基は、1つ又はそれ以上の環構造を含んでいてもよい。上記炭化水素基は、1つ又はそれ以上の置換基により置換されていてもよい。
【0009】
本明細書において用いられる場合、「炭化水素基」の置換基としては、特に限定されないが、例えば、ハロゲン原子、1個又はそれ以上のハロゲン原子により置換されていてもよい、C
1-6
アルキル基、C
2-6
アルケニル基、C
2-6
アルキニル基、C
3-10
シクロアルキル基、C
3-10
不飽和シクロアルキル基、5~10員のヘテロシクリル基、5~10員の不飽和ヘテロシクリル基、C
6-10
アリール基及び5~10員のヘテロアリール基から選択される1個又はそれ以上の基が挙げられる。
【0010】
本開示の表面処理剤は、エポキシ基又はオキセタン基及びフルオロポリエーテル基を含有する環状オキシド化合物(X)
を含み、環状オキシド化合物の含有量は、表面処理剤全体に対して、50質量%未満である。本開示の表面処理剤は、優れた摩擦耐久性を有する表面処理層を形成し得る。
(【0011】以降は省略されています)
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