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公開番号
2024171007
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-11
出願番号
2023087830
出願日
2023-05-29
発明の名称
粘着シート
出願人
日東電工株式会社
代理人
弁理士法人籾井特許事務所
主分類
C09J
7/38 20180101AFI20241204BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】熱膨張性微小球を含んで加熱後の剥離性に優れ、かつ、透明性に優れる熱膨張微性微小球含有層(粘着剤層)を備える粘着シートを提供すること。
【解決手段】本発明の実施形態による粘着シートは、粘着剤と、熱膨張性微小球とを含む粘着剤層を備え、
該粘着剤が、ベースポリマーを含み、該熱膨張性微小球が、樹脂から形成される殻と、該殻内に含まれる揮発性物質とから構成され、該ベースポリマーの屈折率と該樹脂の屈折率との差の絶対値が、0~0.018である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
粘着剤と、熱膨張性微小球とを含む粘着剤層を備え、
該粘着剤が、ベースポリマーを含み、
該熱膨張性微小球が、樹脂から形成される殻と、該殻内に含まれる揮発性物質とから構成され、
該ベースポリマーの屈折率と該樹脂の屈折率との差の絶対値が、0~0.018である、
粘着シート。
続きを表示(約 310 文字)
【請求項2】
前記殻を形成する樹脂が、カルボキシル基含有モノマー由来の構成単位を含む、請求項1に記載の粘着シート。
【請求項3】
前記殻を形成する樹脂中、カルボキシル基含有モノマー由来の構成単位の含有割合が、該樹脂100molに対して、21mol%~36mol%である、請求項2に記載の粘着シート。
【請求項4】
前記殻を形成する樹脂が、メタクリル酸由来の構成単位を含む、請求項1に記載の粘着シート。
【請求項5】
前記粘着剤中のベースポリマーは、水酸基含有モノマー由来の構成単位および/またはカルボキシル基含有モノマー由来の構成単位を含む、請求項1に記載の粘着シート。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、粘着シートに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
電子部品を製造する工程において、被加工品を仮固定する目的で用いられる粘着シートとして、仮固定時には粘着性を発現し、固定を要さない場面では剥離性を発現するような易剥離性の粘着シートが知られている。このような粘着シートのひとつとして、粘着剤層中に熱膨張性微小球を含有して構成される粘着シートが検討されている(例えば、特許文献1)。この粘着シートは、常温下に代表される比較的低い温度では所望の粘着力を発現する一方、加熱することにより、熱膨張性微小球が膨張し、粘着剤層表面に凹凸が発生して、粘着力が低下する。このような粘着シートにおいては、重力の作用のみで被着体を剥離することも可能となる。
【0003】
上記のような熱膨張性微小球を含む粘着剤層は、高い透明性を求められることがある。例えば、半導体のパターン面のアライメントを、粘着シート越しに取る際には、透明性に劣る粘着シートは使用し難いという問題がある。特に、近年、加工時の環境温度が高くなる傾向にあり、耐熱性に優れる熱膨張微性微小球を利用する機会が増えているが、耐熱性に優れる熱膨張性微小球を含む粘着剤層は透明性が低下する傾向にある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2001-131507号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、熱膨張性微小球を含んで加熱後の剥離性に優れ、かつ、透明性に優れる熱膨張微性微小球含有層(粘着剤層)を備える粘着シートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[1]本発明の実施形態による粘着シートは、粘着剤と、熱膨張性微小球とを含む粘着剤層を備え、
該粘着剤が、ベースポリマーを含み、該熱膨張性微小球が、樹脂から形成される殻と、該殻内に含まれる揮発性物質とから構成され、該ベースポリマーの屈折率と該樹脂の屈折率との差の絶対値が、0~0.018である。
[2]上記[1]に記載の粘着シートにおいて、上記殻を形成する樹脂が、カルボキシル基含有モノマー由来の構成単位を含んでいてもよい。
[3]上記[2]に記載の粘着シートにおいて、上記殻を形成する樹脂中、カルボキシル基含有モノマー由来の構成単位の含有割合が、該樹脂100molに対して、21mol%~36mol%であってもよい。
[4]上記[1]に記載の粘着シートにおいて、上記殻を形成する樹脂が、メタクリル酸由来の構成単位を含んでいてもよい。
[5]上記[1]から[4]のいずれかに記載の粘着シートにおいて、上記粘着剤中のベースポリマーが、水酸基含有モノマー由来の構成単位および/またはカルボキシル基含有モノマー由来の構成単位を含んでいてもよい。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、熱膨張性微小球を含んで加熱後の剥離性に優れ、かつ、透明性に優れる熱膨張微性微小球含有層(粘着剤層)を備える粘着シートを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の1つの実施形態による粘着シートの概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
A.粘着シートの概要
図1(a)は、本発明の1つの実施形態による粘着シートの概略断面図である。粘着シート100は、粘着剤層10を備える。本発明の粘着シートは、粘着剤層10のみから構成されていてもよく、該粘着剤層の他に任意の適切な層をさらに備えていてもよい。
【0010】
図1(b)は、本発明の別の実施形態による粘着シートの概略断面図である。粘着シート200は、基材20をさらに備え、基材20の少なくとも片側に粘着剤層10が配置される。図1(c)は、本発明のさらに別の実施形態による粘着シートの概略断面図である。粘着シート300は、粘着剤層10と、粘着剤層10の少なくとも片側に配置された別の粘着剤層30とを備える。図示例のように粘着剤層10と別の粘着剤層30との間に基材20を配置してもよく、図示していないが、基材を省略して、粘着剤層と別の粘着剤層とから粘着シートを構成してもよい。また、図示していないが、上記粘着シートは、粘着剤層以外の層として、上記粘着シートに弾性を付与しうる弾性層(後述E項)、粘着剤層上に剥離可能に配置されたはく離ライナー等をさらに備え得る。また、基材の両側に粘着剤層が配置されていてもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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