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公開番号2025000221
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-07
出願番号2023099945
出願日2023-06-19
発明の名称光学粘着シート
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人いくみ特許事務所
主分類C09J 7/38 20180101AFI20241224BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】高い水リワーク性を持続的に確保できる光学粘着シートを提供する。
【解決手段】本発明の粘着シート10は、ベースポリマーを含有する。ベースポリマーは、反応性界面活性剤を含む重合性成分の光重合物である。粘着シート10は、所定の初期剥離試験での粘着力Fn1が1.4N/10mm以上であり、且つ、所定の第1水剥離試験での粘着力Fw1が1.2N/10mm以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ベースポリマーを含有する光学粘着シートであって、
前記ベースポリマーが、反応性界面活性剤を含む重合性成分の光重合物であり、
下記の初期剥離試験での粘着力Fn

が1.4N/10mm以上であり、
下記の第1水剥離試験での粘着力Fw

が1.2N/10mm以下である、光学粘着シート。
初期剥離試験:
まず、フロート法で作製されたアルカリガラス板に対し、前記光学粘着シートの幅10mm×長さ100mmの粘着シート片を貼り合わせて、積層体を得る(用意ステップ)。次に、前記積層体を、50℃、0.5MPaおよび15分の条件で加熱加圧処理する(加熱加圧ステップ)。次に、前記積層体を、室温で30分間、静置する(静置ステップ)。次に、25℃、相対湿度50%、剥離角度180°および引張速度300mm/分の条件で前記粘着シート片の長さ方向一端側を引っ張ることにより、前記アルカリガラス板から前記粘着シート片を剥離して粘着力を測定する(測定ステップ)。
第1水剥離試験:
前記静置ステップの後であって前記測定ステップの前に水供給ステップを実施すること以外は、前記初期剥離試験と同じである。前記水供給ステップでは、20μLの蒸留水を、前記アルカリガラス板と前記粘着シート片との界面における前記粘着シート片の長さ方向一端に前記蒸留水が接するように、前記積層体の前記アルカリガラス板上に供給する。
続きを表示(約 500 文字)【請求項2】
前記光学粘着シートが非反応性界面活性剤を更に含有する、請求項1に記載の光学粘着シート。
【請求項3】
前記光学粘着シートが親水性オリゴマーを更に含有する、請求項1に記載の光学粘着シート。
【請求項4】
下記の第2水剥離試験において粘着力Fw

を有し、前記粘着力Fw

に対する前記粘着力Fw

の変動率が200%以下である、請求項1から3のいずれか一つに記載の光学粘着シート。
第2水剥離試験:
前記静置ステップにおいて前記積層体を室温で72時間静置すること以外は、前記第1水剥離試験と同じである。
【請求項5】
下記の常温剥離試験において粘着力Fn

を有し、前記粘着力Fn

に対する前記粘着力Fw

の比率が0.4以下である、請求項4に記載の光学粘着シート。
常温剥離試験:
前記静置ステップにおいて前記積層体を室温で72時間静置すること以外は、前記初期剥離試験と同じである。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光学粘着シートに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
ディスプレイパネルは、例えば、画素パネル、偏光フィルムおよびカバーフィルムなどの要素を含む積層構造を有する。ディスプレイパネルの製造過程では、積層構造に含まれる要素どうしの接合のために、例えば、光学的に透明な粘着シート(光学粘着シート)が用いられる。
【0003】
一方、水剥離性を有する光学粘着シート(光学粘着シート)が知られている。光学粘着シートは、被着体に貼り合わされた後に当該被着体と粘着シートとの界面に水性液体の液滴(水滴等)を浸入させることにより、粘着力を低下させることができる光学粘着シートである。このような光学粘着シートは、被着体に貼り合わせた後、必要に応じて、水を用いて被着体から容易に剥離できる。例えば、ディスプレイパネルの製造過程では、被着体への光学粘着シートの貼り合わせに不良(位置ずれ等)が生じた場合、水を用いて当該粘着シートを被着体から剥離して、代わりの光学粘着シートでの貼合せ作業を実施できる(水リワーク性)。このような、ディスプレイパネル用途の水剥離性の光学粘着シートについては、例えば下記の特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-23679号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1には、アクリルベースポリマーと界面活性剤とを含有する光学粘着シートが記載されている。界面活性剤は、遊離の状態で粘着シート中に分散している。この粘着シートにおいては、粘着面に界面活性剤が存在することにより、水剥離性が発現する。しかし、界面活性剤は、アクリルベースポリマーとの相溶性が低い。そのため、粘着面では、次第に界面活性剤どうしが寄り集まり、界面活性剤の分散状態にムラが生じる(界面活性剤の非均一化)。界面活性剤の非均一化により、光学粘着シートの水剥離性が低下して水リワーク性が損なわれる。本発明者らは、特許文献1の粘着シートに関してこのような知見を得た。
【0006】
本発明は、良好な水リワーク性を持続的に確保できる光学粘着シートを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明[1]は、ベースポリマーを含有する光学粘着シートであって、前記ベースポリマーが、反応性界面活性剤を含むモノマー成分の光重合物であり、下記の初期剥離試験での粘着力Fn

が1.4N/10mm以上であり、下記の第1水剥離試験での粘着力Fw

が1.2N/10mm以下である、光学粘着シートを含む。
【0008】
初期剥離試験:
まず、フロート法で作製されたアルカリガラス板に対し、前記光学粘着シートの幅10mm×長さ100mmの粘着シート片を貼り合わせて、積層体を得る(用意ステップ)。次に、前記積層体を、50℃、0.5MPaおよび15分の条件で加熱加圧処理する(加熱加圧ステップ)。次に、前記積層体を、室温で30分間、静置する(静置ステップ)。次に、25℃、相対湿度50%、剥離角度180°および引張速度300mm/分の条件で前記粘着シート片の長さ方向一端側を引っ張ることにより、前記アルカリガラス板から前記粘着シート片を剥離して粘着力を測定する(測定ステップ)。
【0009】
第1水剥離試験:
前記静置ステップの後であって前記測定ステップの前に水供給ステップを実施すること以外は、前記初期剥離試験と同じである。前記水供給ステップでは、20μLの蒸留水を、前記アルカリガラス板と前記粘着シート片との界面における前記粘着シート片の長さ方向一端に前記蒸留水が接するように、前記積層体の前記アルカリガラス板上に供給する。
【0010】
本発明[2]は、前記光学粘着シートが非反応性界面活性剤を更に含有する、上記[1]に記載の光学粘着シートを含む。
(【0011】以降は省略されています)

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