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公開番号2025014434
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2023116982
出願日2023-07-18
発明の名称粘着剤組成物および粘着シート
出願人日東電工株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C09J 107/02 20060101AFI20250123BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】十分な高速剥離強度と良好な糊残り・汚染防止性とを両立する粘着剤を形成可能な天然ゴム含有粘着剤組成物を提供する。
【解決手段】天然ゴムラテックス(A1)および酸変性された合成ゴムラテックス(A2)を、不揮発分基準の重量比(A1/A2)が50/50~99/1の比率で含むゴム系ラテックス(A)と、不揮発分基準で上記ゴム系ラテックス(A)100重量部に対して50重量部以上150重量部以下の石油系タッキファイヤエマルション(B)と、水性架橋剤(C)と、を含む粘着剤組成物が提供される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
天然ゴムラテックス(A1)および酸変性された合成ゴムラテックス(A2)を、不揮発分基準の重量比(A1/A2)が50/50~99/1の比率で含むゴム系ラテックス(A)と、
不揮発分基準で、前記ゴム系ラテックス(A)100重量部に対して50重量部以上150重量部以下の石油系タッキファイヤエマルション(B)と、
水性架橋剤(C)と、
を含む粘着剤組成物。
続きを表示(約 640 文字)【請求項2】
前記(A2)として、酸変性されたスチレン-ブタジエン共重合体ラテックスを含む、請求項1に記載の粘着剤組成物。
【請求項3】
前記水性架橋剤(C)の含有量は、不揮発分基準で、前記ゴム系ラテックス(A)100重量部に対して0.5重量部以上5重量部以下である、請求項1または2に記載の粘着剤組成物。
【請求項4】
前記(C)として、オキサゾリン基およびエポキシ基から選択される少なくとも1種の官能基を有する水性架橋剤を含む、請求項1または2に記載の粘着剤組成物。
【請求項5】
前記(B)に含まれる石油系タッキファイヤの軟化点は120℃以下である、請求項1または2に記載の粘着剤組成物。
【請求項6】
請求項1または2に記載の粘着剤組成物からなる粘着剤層と、該粘着剤層を支持する基材とを備える、粘着シート。
【請求項7】
前記基材と前記粘着剤層との間に下塗り層が配置されている、請求項6に記載の粘着シート。
【請求項8】
前記基材として、ポリオレフィン系樹脂フィルムを備える、請求項7に記載の粘着シート。
【請求項9】
前記下塗り層は、オキサゾリン基を有するポリマーを含む、請求項7に記載の粘着シート。
【請求項10】
前記下塗り層の厚さは0.01μm以上3μm以下である、請求項7に記載の粘着シート。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、粘着剤組成物および粘着シートに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
一般に粘着剤(感圧接着剤ともいう。以下同じ。)は、室温付近の温度域において柔らかい固体(粘弾性体)の状態を呈し、圧力により簡単に被着体に接着する性質を有する。かかる性質を活かして、粘着剤は、様々な分野において、例えば基材上に粘着剤層を有する粘着シートの形態で、接合や固定、表面保護、マスキング、標示等の目的で広く利用されている。例えば、レーザ加工時の表面保護に利用され得る粘着シートに関する技術文献として、特許文献1が挙げられる。特許文献2は、ゴム系ラテックスと粘着付与樹脂エマルションとを含有する水性粘着剤組成物に関する技術文献である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第7058096号公報
特許第4676945号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
粘着シートには、その使用目的、使用場面等に応じて各種の特性を有することが求められ得る。例えば、被着体に貼り付けられた後、高速の剥離負荷に曝される用途では、粘着シートは、かかる高速の剥離負荷に対して被着体から浮きや剥がれが生じない剥離強度(高速剥離強度)を有することが求められる。そのような高速剥離強度が求められる用途の一例として、レーザ加工用途が挙げられる。レーザ加工は、レーザ光を用いて各種材料の切断や孔あけ等の加工を行う技術であり、例えば、主波長9.3μm~10.6μm程度の炭酸ガスレーザや、主波長0.9μm~1.1μm程度の短波長レーザが用いられる。レーザ加工の一態様として、補助材料としての粘着シートを被着体である加工対象物(workpiece、以下「ワーク」ともいう。)に貼り付けておき、これにレーザ光を照射して上記粘着シートごと上記ワークをレーザ処理する態様が例示される。このような態様で用いられ得る粘着シートは、レーザ加工時に供給されるアシストガスによる浮きや剥がれの抑制に適した高速剥離強度を有することが好ましい。
【0005】
なかでも、主波長0.9μm~1.1μm程度の短波長のレーザ光を用いることにより、加工に必要なエネルギーを効率よくワークに加えることができる。このことは加工のスピードアップや微細加工性の観点から有利となり得る。一方、短波長レーザによる加工では、加工のスピードアップのためアシストガス圧が高くなる傾向にある。このため、短波長レーザによる加工に用いられることが想定される粘着シートは、かかる高圧のアシストガスが加工対象物との間に入り込んで該加工対象物から浮き上がる事象の発生を抑制する観点から、ある程度以上の高速剥離強度を有することが殊に望ましい。
【0006】
また、粘着シートには、低速の剥離負荷に対する剥がれにくさ、すなわち所定の低速剥離強度を有することも求められ得る。例えば、上記レーザ光により切断等の加工がなされた加工対象物には、その後に曲げや孔あけ等の後加工処理が施されることがある。その場合、レーザ加工の補助材料として貼り付けられた粘着シートは、レーザ加工後もそのまま加工対象物に貼付された状態で、後加工に引き続き使用される。このとき、粘着シートの剥離強度(特に低速剥離強度)が低すぎると、後加工における曲げや引っ張り等に耐えきれず、粘着シートの剥がれが発生する懸念がある。このため、レーザ加工に用いられる粘着シートは、後加工における剥がれの発生を抑制する観点から、ある程度以上の低速剥離強度を有することが望ましい。
【0007】
一方、被着体の表面保護に用いられる粘着シートは、被着体表面に貼り付け、その保護目的を達成した後、通常、被着体から剥離(再剥離)される。そのため、かかる用途に用いられる粘着シートは、被着体からの再剥離時に、粘着剤の残渣が該被着体表面に残る不具合(糊残り)がなく、被着体を汚染することなく剥離されることが望ましい(糊残り・汚染防止性)。レーザ加工時の表面保護に用いられる粘着シートについても、レーザ加工を含む加工処理後の剥離の際に糊残りや汚染が生じないことが望ましい。
【0008】
ところで、近年、環境への配慮、脱石油資源の観点から、有機溶剤使用量の削減が求められている。かかる観点から、例えば、ゴム系粘着剤についても、粘着成分が有機溶剤に溶解した形態の溶剤型粘着剤組成物よりも、ゴム系ラテックスを含む水性粘着剤組成物の使用が望ましい。しかし、本発明者らの検討の結果、天然ゴムラテックスを用いて粘着剤を形成した場合、高速剥離強度と糊残り・汚染防止性との両立が難しいことが明らかになった。
【0009】
本発明は、上記の事情に鑑みて創出されたものであり、十分な高速剥離強度と良好な糊残り・汚染防止性とを両立する粘着剤を形成可能な天然ゴム含有粘着剤組成物を提供することを目的とする。関連する他の目的は、上記粘着剤組成物からなる粘着剤層を有する粘着シートを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この明細書によると、天然ゴムラテックス(A1)および酸変性された合成ゴムラテックス(A2)を、不揮発分基準の重量比(A1/A2)が50/50~99/1の比率で含むゴム系ラテックス(A)と、不揮発分基準で上記ゴム系ラテックス(A)100重量部に対して50重量部以上150重量部以下の石油系タッキファイヤエマルション(B)と、水性架橋剤(C)と、を含む粘着剤組成物が提供される。上記の構成によると、十分な高速剥離強度と良好な糊残り・汚染防止性とを両立した粘着剤を形成することができる。上記の粘着剤組成物は、有機溶剤に頼ることなく、ゴム系ラテックス(A)、石油系タッキファイヤエマルション(B)および水性架橋剤(C)から得ることができる。したがって、有機溶剤を実質的に使用しないか、あるいは有機溶剤使用量の低減が可能である。このことは、脱有機溶剤化、環境への配慮の点で有意義である。
(【0011】以降は省略されています)

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