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公開番号2025001052
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-08
出願番号2021179165
出願日2021-11-02
発明の名称触覚センサ及び触覚センサの製造方法
出願人日東電工株式会社,国立大学法人 東京大学
代理人個人,個人
主分類G01L 1/20 20060101AFI20241225BHJP(測定;試験)
要約【課題】導電性多孔体を備えつつ、感度及び空間分解能の観点から有利な触覚センサを提供する。
【解決手段】触覚センサ1aは、複数の電極10と、導電性多孔体20と、導電体30と、計測部50とを備える。導電性多孔体20は、複数の電極10に接している。導電性多孔体20は、特定方向において異なる導電率を有する。導電体30は、特定方向において、導電性多孔体20から離れて配置されている。計測部50は、複数の電極10の電位に基づいて導電性多孔体20及び導電体30の少なくとも1つに対する物体の接触状態を測定する。導電性多孔体20は、第一端部21と、第二端部22とを有する。第一端部21は、特定方向の導電体30側の一端に形成されている。導電性多孔体20の第一端部21における導電率は、導電性多孔体20の第二端部22における導電率より高い。
【選択図】図2A
特許請求の範囲【請求項1】
複数の電極と、
前記複数の電極に接しており、特定方向において異なる導電率を有する導電性多孔体と、
前記特定方向において前記導電性多孔体から離れて配置された導電体と、
前記複数の電極の電位に基づいて前記導電性多孔体及び前記導電体の少なくとも1つに対する物体の接触状態を測定する計測部と、を備え、
前記導電性多孔体は、前記特定方向の前記導電体側の一端に形成された第一端部と、前記特定方向の他端に形成された第二端部とを有し、
前記導電性多孔体の前記第一端部における導電率は、前記導電性多孔体の前記第二端部における導電率より高い、
触覚センサ。
続きを表示(約 960 文字)【請求項2】
前記特定方向において前記導電性多孔体と前記導電体との間に配置され、前記特定方向に延びる空隙をなす絶縁体を備えた、請求項1に記載の触覚センサ。
【請求項3】
前記導電性多孔体は、前記特定方向において0.001~100S/mの範囲で異なる導電率を有する、請求項1又は2に記載の触覚センサ。
【請求項4】
前記導電性多孔体は、前記特定方向において前記第二端部から前記第一端部に向かって連続的又は段階的に増加する導電率を有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の触覚センサ。
【請求項5】
前記導電性多孔体は、積層構造を有し、
前記積層構造は、前記特定方向に配置された複数の多孔体層と、前記特定方向において前記多孔体層同士の間に配置された導電性の接合層とを含む、
請求項1~4のいずれか1項に記載の触覚センサ。
【請求項6】
前記接合層は、0.001~10000S/mの導電率を有する、請求項5に記載の触覚センサ。
【請求項7】
前記複数の電極は、前記第二端部に接触している、又は、前記特定方向において前記第一端部と前記第二端部との間に配置されている、請求項1~6のいずれか1項に記載の触覚センサ。
【請求項8】
前記計測部は、前記複数の電極における1つ以上の前記電極を選択的に接地させ、かつ、接地させる前記電極を順次切り替えて前記接触状態を測定する、請求項1~7のいずれか1項に記載の触覚センサ。
【請求項9】
前記複数の電極は、それぞれ2つ以上の電極を有する複数の電極群を含み、
前記計測部は、複数の電極群のそれぞれにおいて選択された1つの前記電極からなる複数の前記電極を同時に接地させ、かつ、複数の電極群のそれぞれにおいて接地させる前記電極を順次切り替えて前記接触状態を測定する、
請求項1~8のいずれか1項に記載の触覚センサ。
【請求項10】
屈曲状態での前記触覚センサの出力は、平坦状態での前記触覚センサの出力に対して10%以下の変動を示す、請求項1~9のいずれか1項に記載の触覚センサ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、触覚センサ及び触覚センサの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、触覚センサが知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、検知部と、計測部とを備える触覚センサが記載されている。検知部は、第1導電体及び第2導電体を有する。第1導電体には、複数の電極が設けられている。第2導電体は、第1導電体に対向する。計測部は、電極の電位に基づいて、接触物の接触を計測する。
【0004】
特許文献2には、応力・ひずみセンサ材料として、導電性多孔質樹脂成形体が記載されている。この導電性多孔質樹脂成形体は、樹脂中に空孔と導電性粒子とが分散しており、該空孔の径が傾斜して分布している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-168247号公報
特開2018-39862号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
触覚センサにおいて導電性の多孔体を用いて物体の接触状態を測定することが考えられる。導電性の多孔体の使用は、触覚センサに柔軟性を付与しやすく、軽量性の観点からも有利であると考えられる。一方、本発明者らの検討によれば、触覚センサにおいて厚みを有する導電性の多孔体を使用すると、物体の接触に対する触覚センサの感度及び空間分解能が低くなりやすいという課題があることが新たに分かった。このような課題は、特許文献1及び2には記載も示唆もされていない。
【0007】
そこで、本発明は、導電性多孔体を備えつつ、感度及び空間分解能の観点から有利な触覚センサを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、
複数の電極と、
前記複数の電極に接しており、特定方向において異なる導電率を有する導電性多孔体と、
前記特定方向において前記導電性多孔体から離れて配置された導電体と、
前記複数の電極の電位に基づいて前記導電性多孔体及び前記導電体の少なくとも1つに対する物体の接触状態を測定する計測部と、を備え、
前記導電性多孔体は、前記特定方向の前記導電体側の一端に形成された第一端部と、前記特定方向の他端に形成された第二端部とを有し、
前記導電性多孔体の前記第一端部における導電率は、前記導電性多孔体の前記第二端部における導電率より高い、
触覚センサを提供する。
【0009】
また、本発明は、
触覚センサの製造方法であって、
前記触覚センサは、
複数の電極と、
前記複数の電極に接しており、特定方向において異なる導電率を有する導電性多孔体と、
前記特定方向において前記導電性多孔体から離れて配置された導電体と、
前記複数の電極の電位に基づいて前記導電性多孔体及び前記導電体の少なくとも1つに対する物体の接触状態を測定する計測部と、を備え、
前記特定方向において、前記導電性多孔体の前記特定方向の前記導電体側の一端に形成され、前記特定方向の他端に形成された前記導電性多孔体の第二端部における導電率よりも高い導電率を有する第一端部が前記導電体と前記第二端部との間に位置するように、前記導電性多孔体を配置することを含む、
製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0010】
上記の触覚センサは、導電性多孔体を備えつつ、感度及び空間分解能の観点から有利である。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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