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公開番号
2024179596
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-26
出願番号
2023098573
出願日
2023-06-15
発明の名称
鉄道車両の台車用塗料
出願人
アトミクス株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C09D
133/00 20060101AFI20241219BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】塗膜除去作業が容易な鉄道車両の台車用塗料を提供すること。
【解決手段】本発明の鉄道車両の台車用塗料は、少なくとも樹脂及び溶剤を含み、形成された塗膜が、2.5×10
-1
mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液により溶解するアルカリ溶解性を示し、かつ、水への浸漬による耐水性試験で耐水性を有し、形成された塗膜によるダンベル状1号型の試験片を用い、JIS K6251に準拠した切断時伸びの結果が5%以上である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
少なくとも樹脂及び溶剤を含み、
形成された塗膜が、2.5×10
-1
mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液により溶解するアルカリ溶解性を示し、かつ、水への浸漬による耐水性試験で耐水性を有し、
形成された塗膜によるダンベル状1号型の試験片を用い、JIS K6251に準拠した切断時伸びの結果が5%以上である、鉄道車両の台車用塗料。
続きを表示(約 710 文字)
【請求項2】
前記樹脂が、アルカリ溶解性を示す第1の樹脂と、アルカリ非溶解性を示し、かつ、柔軟性を有する第2の樹脂との混合物である、請求項1に記載の鉄道車両の台車用塗料。
【請求項3】
前記第1の樹脂単独の乾燥固形物が、1.0×10
-3
mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液により溶解するアルカリ溶解性を示す、請求項2に記載の鉄道車両の台車用塗料。
【請求項4】
前記第2の樹脂単独の乾燥固形物が、1.0×10
-1
mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液では溶解しないアルカリ非溶解性を示す、請求項2に記載の鉄道車両の台車用塗料。
【請求項5】
JIS K6251によるダンベル状1号型の試験片を、前記第2の樹脂単独の乾燥固形物によって得た際の切断時伸びが、300%以上である、請求項4に記載の鉄道車両の台車用塗料。
【請求項6】
前記樹脂における、前記第1の樹脂と前記第2の樹脂との質量比が、3:1~1:3の範囲内である、請求項2に記載の鉄道車両の台車用塗料。
【請求項7】
前記溶剤が水であり、前記樹脂と前記溶剤とでエマルションを構成している、請求項1に記載の鉄道車両の台車用塗料。
【請求項8】
前記第1の樹脂が、アクリル系樹脂である、請求項2に記載の鉄道車両の台車用塗料。
【請求項9】
前記第2の樹脂が、アクリル系樹脂である、請求項8に記載の鉄道車両の台車用塗料。
【請求項10】
さらに顔料を含む、請求項1に記載の鉄道車両の台車用塗料。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道車両の台車用塗料に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)
【背景技術】
【0002】
鉄道車両の台車(以下、単に「台車」と称する場合がある。)とは、鉄道車両において、車体に直結されていない自由度を有する走り装置のことをいう。台車は、車輪を介して車体の重量をレールに伝えることで車体を保持し、車体をレールに沿って安定的に高速に走行させるとともに、車輪の回転による推進力(動力台車の場合)及び制動時のブレーキ力を車体に伝える等の機能を有し、鉄道車両にとって極めて重要な構成装置である。
【0003】
安全、安心かつ安定的な鉄道の運行を確保するため、近年、鉄道車両の探傷検査が重要になっている。特に台車は車体の全重量を支え、かつ走行によって振動・応力を受けるため、定期的な探傷検査が必須になっている。
【0004】
鉄道車両の探傷検査方法としては、目視検査や打音検査の他に、超音波探傷法、磁粉探傷法、浸透探傷法、放射線探傷法、過流探傷法などがある。かかる探傷検査の際には、塗装された台車について十分な検査を行うため、探傷検査をしたい部位については、できるだけ塗膜を剥がすことが望まれる。
【0005】
一方、雨露や日射に晒される台車の塗装は、使用時には容易に剥離しない耐久性が求められる。したがって、鉄道車両の台車には、使用時の耐久性を備える耐水性、防錆性並びに柔軟性に優れた塗膜が塗装されている。そのため、台車における探傷検査をしたい部位の塗膜を除去するに際して、各鉄道会社は、例えば道具を用いたり、固体粉末でブラスト処理する等の方法で、物理的に削ぎ落している(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
このように、各鉄道会社は、塗膜除去作業には多大な労力を要しており、より容易に除去できる塗膜を形成し得る塗料が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2014-83503号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、塗膜除去作業が容易な鉄道車両の台車用塗料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様である鉄道車両の台車用塗料は、少なくとも樹脂及び溶剤を含み、
形成された塗膜が、2.5×10
-2
mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液により溶解するアルカリ溶解性を示し、かつ、水への浸漬による耐水性試験で耐水性を有し、
形成された塗膜によるダンベル状1号型の試験片を用い、JIS K6251に準拠した切断時伸びの結果が5%以上である。
【0010】
前記樹脂としては、アルカリ溶解性を示す第1の樹脂と、アルカリ非溶解性を示し、かつ、柔軟性を有する第2の樹脂との混合物であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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