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公開番号2024179926
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-26
出願番号2023099263
出願日2023-06-16
発明の名称水性絵具組成物
出願人株式会社サクラクレパス
代理人個人,個人
主分類C09D 101/26 20060101AFI20241219BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】チューブに収容した状態で高温保存した場合にも分離や硬化が少なく、保存安定性に優れた水性絵具組成物を提供すること。
【解決手段】水溶性樹脂と、湿潤剤と、顔料と、水と、を含む水性絵具組成物である。前記水溶性樹脂は、カルボキシメチルセルロースと、デキストリンと、を含有する。含有されるカルボキシメチルセルロースの2%水溶液の粘度をx(mPa・s)、水性絵具組成物におけるデキストリンの質量(g)に対するカルボキシメチルセルロースの質量(g)をyとするとき、
-2.0×10-5x+1.5×10-2< y <-6.0×10-5x+5.8×10-2
が満たされる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
水溶性樹脂と、
湿潤剤と、
顔料と、
水と、を含み、
前記水溶性樹脂は、
カルボキシメチルセルロースと、
デキストリンと、を含有し、
含有されるカルボキシメチルセルロースの2%水溶液の粘度をx(mPa・s)、
デキストリンの質量(g)に対するカルボキシメチルセルロースの質量(g)をy
とするとき、
-2.0×10
-5
x+1.5×10
-2
< y <-6.0×10
-5
x+5.8×10
-2
が満たされる、
水性絵具組成物。
続きを表示(約 290 文字)【請求項2】
前記水性絵具組成物に含有されるカルボキシメチルセルロースの2%水溶液の粘度xが、900mPa・s以下である、
請求項1に記載の水性絵具組成物。
【請求項3】
前記水溶性樹脂として、
カルボキシメチルセルロースおよびデキストリン以外の水溶性樹脂をさらに含有する、
請求項1または請求項2に記載の水性絵具組成物。
【請求項4】
前記水性絵具組成物に対する、カルボキシメチルセルロースおよびデキストリンの含有割合の和が、20質量%以上30質量%以下である、
請求項1または請求項2に記載の水性絵具組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水性絵具組成物に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
水性絵具組成物はチューブに収容された形態で市場に流通するものが多く、使用者は絵具をチューブから絞り出して使用する。このような絵具において、長期保存後にチューブから絵具を絞り出すと、初めに透明なメジウムのみが出てくる現象が生じることがある。この現象をメジウム分離という。この課題に対応するものとして、例えば特許文献1には、顔料と糊剤と湿潤剤と水とを含み、さらにチキソトロピー付与剤を含む水性絵具組成物が記載されている。特許文献1には、メジウムの具体的な組成として、カルボキシメチルセルロース4.0重量部と、デキストリン36.0重量部と、グリセリン10.0重量部と、防腐剤と、水とを含むメジウムの例が記載されている。また、このメジウムを39.4重量部含有する水性絵具組成物が記載されている。
【0003】
水性絵具組成物を長期保存すると、増粘やゲル化のように絵具の硬化が生じることもある。特許文献2は、着色剤としてアニリンブラックを含有する黒色絵具組成物であって、着色剤と、水と、水溶性高分子物質と、アクリル酸またはアクリル酸エステル共重合体とを含むものを開示している。特許文献2には、カルボキシメチルセルロース4.0重量%と、デキストリン30.0重量%と、その他の成分とを含むメジウムを使用し、このメジウムと、アニリンブラックと、ポリアクリル酸ナトリウムまたはアクリル酸-アクリル酸エステル共重合体とを含む黒色絵具組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2002-30244号公報
特開2002-60700号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように、水性絵具組成物を長期保存すると、メジウム分離が生じること、また、硬化が生じることが知られている。この状況に鑑み、本発明は、チューブに収容した状態で高温保存した場合にも分離や硬化が少なく、保存安定性に優れた水性絵具組成物を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示にかかる水性絵具組成物は、水溶性樹脂と、湿潤剤と、顔料と、水と、を含む。前記水溶性樹脂は、カルボキシメチルセルロースと、デキストリンと、を含有する。含有されるカルボキシメチルセルロースの2%水溶液の粘度をx(mPa・s)、前記水性絵具組成物におけるデキストリンの質量(g)に対するカルボキシメチルセルロースの質量(g)をyとするとき、
-2.0×10
-5
x+1.5×10
-2
< y <-6.0×10
-5
x+5.8×10
-2
が満たされる。
【発明の効果】
【0007】
本開示にかかる水性絵具組成物によれば、チューブに収容した状態で高温保存した場合にも分離や硬化が少なく、保存安定性に優れた水性絵具組成物を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、カルボキシメチルセルロースの2%水溶液の粘度(mPa・s)をx軸、水性絵具組成物におけるデキストリンの質量に対するカルボキシメチルセルロースの質量の割合をy軸とするグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
最初に、本開示にかかる水性絵具組成物の実施の形態を列記して説明する。
本開示にかかる水性絵具組成物は、水溶性樹脂と、湿潤剤と、顔料と、水と、を含む。前記水溶性樹脂は、カルボキシメチルセルロースと、デキストリンと、を含有する。含有されるカルボキシメチルセルロースの2%水溶液の粘度をx(mPa・s)、前記水性絵具組成物におけるデキストリンの質量(g)に対するカルボキシメチルセルロースの質量(g)をyとするとき、
-2.0×10
-5
x+1.5×10
-2
< y <-6.0×10
-5
x+5.8×10
-2
が満たされる。
【0010】
上述のように、従来、水性絵具組成物を長期保存した際に生じるメジウムの分離、また、水性絵具組成物を長期保存した際に硬化が生じることが知られている。他方、水性絵具組成物において、絵具を紙に定着させるための糊剤として、水溶性樹脂であるデキストリンを用いることが知られている。デキストリンはコストの観点から優位性を有する。しかしながら、デキストリンを用いるとメジウムの分離が生じやすくなる傾向があることが明らかになった。この状況に鑑み、デキストリンを使用しながらも高温保存時のメジウム分離が生じず、かつ硬化も生じない水性絵具組成物が検討された。
(【0011】以降は省略されています)

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