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公開番号2025042244
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-27
出願番号2023149134
出願日2023-09-14
発明の名称マスチック歪み予測方法
出願人トヨタ自動車東日本株式会社
代理人個人
主分類C09J 201/00 20060101AFI20250319BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】マスチック接着剤を起因とする外板パネルの歪みを精度よく予測するマスチック歪み予測方法を提供する。
【解決手段】
本発明にかかるマスチック歪み予測方法においては、マスチック接着剤11の塗布量を変更しながら、塗布量毎に塗装焼き付け前後の面間変位量を測定する工程と、マスチック接着剤11の塗布量を変更しながら、塗布量毎に塗装焼き付けを実施し、その後、固定用クリップ15と面間治具12を取り外した状態でマスチック接着剤11の最大変位量を測定する工程と、実際の外板パネルと補強部材との間にマスチック接着剤11を塗布して塗装焼き付けを実施したときの外板パネルのマスチック歪みを、最大変位量、および外板パネルと補強部材の三次元モデルに基づいて、CAEシミュレーションにより予測する工程と、を実施する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
外板パネルとその外板パネルを補強する補強部材とを接着するマスチック接着剤を塗装焼き付けにより加熱および冷却したときに生じる前記外板パネルのマスチック歪みを予測するマスチック歪み予測方法であって、
前記マスチック接着剤およびその両端に配置された所定の高さを有する面間治具を挟むようにして、実際の外板パネルよりも十分に薄い第1の板部材と前記補強部材を想定した第2の板部材とを配置し、固定用クリップで前記第1の板部材および前記第2の板部材の両端を前記面間治具とともに挟むことよって各板部材の動きを拘束した試験装置を用意し、そして、前記マスチック接着剤の塗布量を変更しながら、塗布量毎に塗装焼き付け前後の面間距離の変位量である面間変位量を測定し、前記マスチック接着剤の膨張または収縮の変位傾向を判定する面間変位量測定工程と、
前記マスチック接着剤およびその両端に配置された前記面間治具を挟むようにして、実際の外板パネルを想定した第3の板部材と前記補強部材を想定した第2の板部材とを配置し、固定用クリップで前記第3の板部材および前記第2の板部材の両端を前記面間治具とともに挟むことによって各板部材の動きを拘束した試験装置を用意し、そして、前記マスチック接着剤の塗布量を変更しながら、塗布量毎に塗装焼き付けを実施し、その後、前記固定用クリップと前記面間治具を取り外した状態で前記マスチック接着剤の最大変位量を測定する最大変位量測定工程と、
前記外板パネルと前記補強部材との間に前記マスチック接着剤を塗布して塗装焼き付けを実施したときの前記外板パネルのマスチック歪みを、前記最大変位量、および前記外板パネルと前記補強部材の三次元モデルに基づいて、CAEシミュレーションにより予測するマスチック歪み予測工程と、
を含む、
ことを特徴とするマスチック歪み予測方法。
続きを表示(約 140 文字)【請求項2】
前記最大変位量を、外板パネルの単位面積あたりのマスチック塗布量との関係で数式化することにより予め係数に変換し、
前記変換後の係数をCAEシミュレーションによるマスチック歪みの予測に用いる、
ことを特徴とする請求項1に記載のマスチック歪み予測方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、マスチック接着剤を起因とする外板パネルの歪み(変位)を予測するマスチック歪み予測方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
マスチック接着剤は、熱硬化性樹脂、熱硬化性ゴムなどの熱硬化性材料を含む接着剤であり、たとえば、自動車のボンネット、ドア、ルーフなどの外板パネルとその外板パネルを補強する補強部材とを接着する接着剤として用いられている。
【0003】
一方で、マスチック接着剤は、加熱時に発泡および膨張した後、冷却時に収縮するため、その体積変化に伴って外板パネルの接着部分に歪み(膨らみ、凹みなど)を生じる場合がある。特に、近年では、低コスト化および軽量化を図るため、外板パネルなどの部材を薄板化することが要求されているため、薄板化された部材を用いると接着部分に歪みが生じやすくなっている。
【0004】
そのため、マスチック接着剤を起因とする外板パネルの歪みを事前(実際の接着前)に予測できれば、製造前に良品、不良品の判定を行うことができるとともに、外板パネルの材質および厚みや、マスチック接着剤の種類など、部材を選定するための作業工数やコストを大幅に抑制することができる。
【0005】
たとえば、下記特許文献1には、マスチック接着剤に由来する被着体の歪みを低工数および低コストで予測できる歪判定方法が開示されている。
【0006】
具体的には、マスチック接着剤を所定温度に加熱および冷却し、マスチック接着剤の熱膨張係数を算出する工程と、マスチック接着剤を被着体に塗布し、所定温度に加熱および冷却した時の被着体の形状を、マスチック接着剤の熱膨張係数、および被着体の三次元モデルに基づいて、CAEシミュレーションにより三次元データとして算出する工程と、CAEシミュレーションにより算出された三次元データに基づいて、被着体の曲率を解析し、被着体における歪みの大きさを数値化した歪強さを求める工程とを実施する。これらの工程により、マスチック接着剤を被着体に塗布し所定温度に加熱および冷却した時に生じる被着体の歪みを予測する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2019-59887号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述したように、特許文献1に記載された方法では、マスチック接着剤の熱膨張係数を算出し、熱膨張係数を用いて加熱および冷却した時の被着体の形状を三次元データとして算出することにより、被着体の歪みを求めている。そして、マスチック接着剤の熱膨張係数は、粘弾性試験機(ずり試験)を使用してマスチック接着剤を加熱および冷却し、その温度変化およびマスチック接着剤の体積変化から算出され、0.05×10
-3
/℃・m以上1.5×10
-3
/℃・m以下であることが記載されている。
【0009】
一方で、マスチック接着剤による外板パネルの実際の歪みは、膨らむ方向の歪みと凹む方向の歪みがある。
【0010】
しかしながら、上記引用文献1に記載された方法では、熱膨張係数を用い、すなわち、膨張方向のみを考慮してマスチック接着剤を起因とする被着体(外板パネル)の歪みを予測しているため、比較的多く発生する凹む方向の歪みの予測精度が低い、という不具合があった。
(【0011】以降は省略されています)

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