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公開番号2025071874
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-09
出願番号2023182279
出願日2023-10-24
発明の名称電磁波透過性塗料組成物
出願人ロックペイント株式会社
代理人個人
主分類C09D 201/00 20060101AFI20250430BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】
導電性光輝顔料を含有する光輝性のある塗料の塗装物において、光輝性並びに塗色に影響せず電磁波透過性を有する電磁波透過性塗料組成物およびその塗装体を提供する。
【解決手段】
本発明の電磁波透過性塗料組成物は、扁平状非導電性顔料X(固形分重量:x)、扁平状導電性光輝顔料Y(固形分重量:y)および樹脂Z(固形分重量:z)を含有し、x,y,zが以下の式(1)~(4)を満たし、且つ、扁平状非導電性顔料Xは、平均粒子径D、平均厚みt、アスペクト比D/tが以下の式(5)~(7)を満たすことを特徴とする。
1≦x<50 ・・・式(1)
2.5<y≦10 ・・・式(2)
40≦z<100 ・・・式(3)
x+y+z=100 ・・・式(4)
5<D<100 ・・・式(5)
0.01<t<1.00 ・・・式(6)
20<D/t ・・・式(7)
但し、Dおよびtの単位はμm
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
導電性光輝顔料を含む電磁波透過性塗料組成物であって、
前記塗料組成物は、扁平状非導電性顔料X(固形分重量:x)、扁平状導電性光輝顔料Y(固形分重量:y)および樹脂Z(固形分重量:z)を含有し、
x,y,zが以下の式(1)~(4)を満たし、
1≦x<50 ・・・式(1)
2.5<y≦10 ・・・式(2)
40≦z<100 ・・・式(3)
x+y+z=100 ・・・式(4)
扁平状非導電性顔料Xは、平均粒子径D、平均厚みt、アスペクト比D/tが以下の式(5)~(7)を満たすことを特徴とする電磁波透過性塗料組成物。
5<D<100 ・・・式(5)
0.01<t<1.00 ・・・式(6)
20<D/t ・・・式(7)
但し、Dおよびtの単位はμm
続きを表示(約 450 文字)【請求項2】
扁平状非導電性顔料Xは透明ないし、半透明であることを特徴とする請求項1記載の電磁波透過性塗料組成物。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載の電磁波透過性塗料組成物であって、扁平状非導電性顔料Xと樹脂Zが特定の条件を満たすものである、すなわち、
扁平状非導電性顔料Xおよび樹脂Zを含み、且つ、x:z=15:85、且つ、膜厚30μmである塗膜のヘイズ値が30%以下であることを特徴とする電磁波透過性塗料組成物。
【請求項4】
請求項3で示される電磁波透過性塗料組成物からなる電磁波透過性塗料塗装体。
【請求項5】
請求項4で示される電磁波透過性塗装体であって、扁平状非導電性顔料X、扁平状導電性光輝性顔料Yの固形分重量の比率x/yが10以下であり、且つ膜厚が5μm~60μmである電磁波透過性塗料塗装体。
【請求項6】
樹脂パーツを基材とすることを特徴とする請求項4に記載の電磁波透過性塗料塗装体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は扁平状導電性光輝顔料を含有する電磁波透過性塗料組成物および電磁波透過性塗料塗装体に関するものである。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
一般に、塗料は所望の発色を示す塗装体を得るために、開発され製造されている。その中でもメタリック塗装補修用の塗料に着目すると、既存の塗装体の発色に応じてアルミニウム等の光輝顔料の種類や量などの配合条件を調整する(以下、所望の発色となるように配合条件を調整することを「色再現」と略記する)必要がある。
【0003】
ところで、自動車の安全性能を高める各種予防安全システムや自動運転の新技術、新システムとして電磁波を利用して障害物までの距離、速度、角度を測定するミリ波センサーは今後も主要なセンサーとして期待されており、これらのセンサーを搭載した車種が増えている。これらのセンサーは電磁波透過性に影響の少ない樹脂パーツ基材、例えばフロントバンパーおよびリアバンパーの背後に設置されているが、これらの樹脂パーツ基材にアルミニウム等の導電性顔料を含有する塗料が塗装された場合、塗膜中で電磁波が減衰されるため、センサー性能に異常をきたす恐れがある。
【0004】
このような背景により、特許文献1では、フレーク状アルミニウム等の扁平状導電性光輝顔料を含有する塗色について、フレーク状ガラスやパールマイカ等の扁平状非導電性顔料を添加した塗料を樹脂パーツ基材上に塗装してなる塗膜において、厚さ方向の光輝顔料の平均重なり枚数と直交方向の平均光輝顔料間距離とが特定の関係式を満たす場合に、光輝性を有しながら電磁波透過性も有することが示されている。
【0005】
一方、色再現の観点では、物理的にフレーク状アルミニウム等の扁平状導電性光輝顔料とアスペクト比が小さなフレーク状ガラス等の扁平性非導電性顔料が重なり合った場合、塗膜中で扁平状導電性光輝顔料に傾きが生じ、すなわち扁平状導電性光輝顔料の光反射条件が変化し、目的とする発色が得られない。また、表面を金属酸化物などで被覆したフレーク状ガラスやパールマイカはそれ自身が光輝性を有しているため、配合するフレーク状ガラス等の色と、フレーク状アルミニウムの色とをマッチングさせなければ、所望の発色を得ることができない。
そのため所望の発色を得るためには、扁平状導電性光輝顔料と扁平状非導電性顔料のそれぞれの多種多様な組み合わせを考える必要があり、これらの組み合わせは実質的に無限大であると言っても過言でなく、目的とする発色性を得ることに多大な時間と労力を必要とする。
なお、上記は一例として補修用塗料を示したが、新たに塗料を開発設計する場合にあっても、開発者が求める発色の塗装体がある以上、本質的な事情は、補修用塗料の場合と実質的に異なるところはない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第5237713号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、既存の光輝性塗料および光輝性塗料塗装体と比較して、
第一に、電磁波が塗膜を通過する際の電磁波の減衰を抑制することにある。
第二に、扁平状非導電性顔料による扁平状導電性光輝顔料の光輝感や発色性への影響を抑制し、色再現を可能にすることにある。
第三に、扁平状導電性光輝顔料種が異なる塗色であっても、扁平状非導電性顔料を変えずとも色再現を可能にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
発明者らは上記課題に対し鋭意検討した結果、扁平状非導電性顔料X、扁平状導電性光輝顔料Y、樹脂Zを特定の割合で含有する塗料組成物および塗装体であって、特定の扁平状非導電性顔料Xを用いるものによって、上記課題が解決されることを見出した。
すなわち、本発明は、以下の電磁波透過性塗料組成物および電磁波透過性塗料塗装体を提供するものである。
【0009】
導電性光輝顔料を含む電磁波透過性塗料組成物であって、
前記塗料組成物は、扁平状非導電性顔料X(固形分重量:x)、扁平状導電性光輝顔料Y(固形分重量:y)および樹脂Z(固形分重量:z)を含有し、
x,y,zが以下の式(1)~(4)を満たし、
1≦x<50 ・・・式(1)
2.5<y≦10 ・・・式(2)
40≦z<100 ・・・式(3)
x+y+z=100 ・・・式(4)
扁平状非導電性顔料Xは、平均粒子径D、平均厚みt、アスペクト比(D/t)が以下の式(5)~(7)を満たすことを特徴とする電磁波透過性塗料組成物。
5<D<100 ・・・式(5)
0.01<t<1.00 ・・・式(6)
20<D/t ・・・式(7)
但し、Dおよびtの単位はμm
前記扁平状非導電性顔料Xは透明ないし、半透明であることが好ましい。
さらに前記扁平状非導電性顔料Xと前記樹脂Zが特定の条件を満たすものであり、すなわち、前記扁平状非導電性顔料Xおよび樹脂Zを含み、x:z=15:85、且つ、膜厚30μmである塗膜のヘイズ値が30%以下であることが好ましい。
【0010】
本発明の別の態様は、前記塗料組成物からなる電磁波透過性塗料塗装体である。
前記塗装体は、樹脂パーツを基材とすることが好ましい。
また、扁平状非導電性顔料X、扁平状導電性光輝性顔料Yの固形分重量の比率x/yが10以下であり、且つ膜厚が5μm~60μmであることが好ましい。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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