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公開番号2024173195
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2023091436
出願日2023-06-02
発明の名称可動盤の支持機構とこれを備えた射出成形機
出願人株式会社日本製鋼所
代理人個人,個人
主分類B29C 45/64 20060101AFI20241205BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】単純な構造で可動盤の高さを連続的に調整する。
【解決手段】可動盤24の支持機構4は、貫通孔24Aを有し、可動盤24を支持する受台41と、中心軸C1と、中心軸C1と同軸の同軸部と、中心軸C1に対して偏心した偏心部42Bとを有し、同軸部が受台41の貫通孔24Aに挿入されたシャフト42と、シャフト42の偏心部42Bに回転可能に支持されたローラ43と、シャフト42の受台41に対する回転を防止する少なくとも一つのボルト45と、を有している。受台41とシャフト42は、受台41とシャフト42との間に少なくとも一つのボルト45の軸径より幅広で少なくとも一つのボルト45の頭部45Bより幅狭の環状溝58を形成し、受台41は、環状溝58の底部59に位置し少なくとも一つのボルト45と噛み合う少なくとも一つのネジ穴60を有する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
貫通孔を有し、可動盤を支持する受台と、
中心軸と、前記中心軸と同軸の同軸部と、前記中心軸に対して偏心した偏心部とを有し、前記同軸部が前記受台の前記貫通孔に挿入されたシャフトと、
前記シャフトの前記偏心部に回転可能に支持されたローラと、
前記シャフトの前記受台に対する回転を防止する少なくとも一つのボルトと、を有し、
前記受台と前記シャフトは、前記受台と前記シャフトとの間に前記少なくとも一つのボルトの軸径より幅広で前記少なくとも一つのボルトの頭部より幅狭の環状溝を形成し、
前記受台は、前記環状溝の底部に位置し前記少なくとも一つのボルトと噛み合う少なくとも一つのネジ穴を有する、可動盤の支持機構。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
前記少なくとも一つのボルトは前記少なくとも一つのネジ穴のみと噛み合う、請求項1に記載の可動盤の支持機構。
【請求項3】
前記環状溝は、前記少なくとも一つのボルトの側面と対向する前記受台の一部と、前記少なくとも一つのボルトの前記側面と対向する前記シャフトの一部と、によって形成される、請求項1に記載の可動盤の支持機構。
【請求項4】
前記シャフトは、前記少なくとも一つのボルトの取付面から前記シャフトの軸方向に延び前記シャフトの径方向外側に張り出す環状凸部を有し、
前記受台は前記シャフトの径方向内側に張り出す環状凸部を有し、
前記シャフトの前記軸方向において、前記シャフトの前記環状凸部は前記受台の前記環状凸部と隣接している、請求項1に記載の可動盤の支持機構。
【請求項5】
前記偏心部と前記ローラとの間に位置する軸受を有する、請求項1に記載の可動盤の支持機構。
【請求項6】
前記少なくとも一つのボルトと前記少なくとも一つのネジ穴はそれぞれ複数設けられている、請求項1に記載の可動盤の支持機構。
【請求項7】
複数の前記ネジ穴は等間隔で配置されている、請求項6に記載の可動盤の支持機構。
【請求項8】
前記少なくとも一つのボルトの頭部と前記少なくとも一つのボルトの取付面との間に位置する座金を有する、請求項1に記載の可動盤の支持機構。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載の可動盤の支持機構を備えた射出成形機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、可動盤の支持機構とこれを備えた射出成形機に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
射出成形機は、可動型を支持する可動盤と固定型を支持する固定盤とを有している。可動盤は移動可能な支持機構に支持されている。通常は、複数の支持機構が可動盤の移動方向に設けられており、また、可動盤は固定盤に対して平行な位置関係を維持する必要がある。従って、支持機構は可動盤の高さを調整する機構を備えていることが多い。
【0003】
特許文献1には、ローラを支持する偏心ローラ軸と、偏心ローラ軸を支持する取付台と、を有する可動盤の支持機構が記載されている。取付台は偏心ローラ軸を支持する軸受部を備えている。ローラは偏心ローラ軸の偏心部で偏心ローラ軸に支持されている。偏心ローラ軸の先端に角軸が設けられ、円形のプレートが角軸に嵌められている。プレートは偏心ローラ軸と同心の6個の長孔を備えている。偏心ローラ軸をプレートとともに軸受部に対して回転させることで、取付台の高さ、すなわち可動盤の高さを調整することができる。取付台の高さの調整後、プレートの長孔を通して軸受部にボルトをねじ込み、プレートで偏心ローラ軸と取付台を押しつけることで、偏心ローラ軸を取付台に固定することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2007-260945号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された可動盤の支持機構は、偏心ローラ軸の回転角度を調整し偏心ローラ軸を取付台に固定するためにプレートや角軸が必要であり、構造が複雑である。また、偏心ローラ軸の回転角度範囲が長孔間の接続部で分断されるため、可動盤の高さを連続的に調整することができない。本開示は、単純な構造で可動盤の高さを連続的に調整することができる可動盤の支持機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の可動盤の支持機構は、貫通孔を有し可動盤を支持する受台と、同軸部が受台の貫通孔に挿入され偏心部でローラを回転可能に支持するシャフトと、シャフトの受台に対する回転を防止するボルトと、を有している。受台とシャフトとの間にボルトの軸径より幅広でボルトの頭部より幅狭の環状溝が形成され、受台は、環状溝の底部にボルトと噛み合う少なくとも一つのネジ穴を有する。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、単純な構造で可動盤の高さを連続的に調整することができる可動盤の支持機構を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本実施形態に係る射出成形機の概略正面図である。
可動盤と可動盤の支持機構の正面図である。
可動盤の支持機構の部分拡大正面図である。
受台の部分斜視図である。
可動盤高さの調整方法を示す図である。
図3の6A方向からみた可動盤の支持機構の側面図である。
図3の6B-6B線に沿った断面図である。
図3の6C-6C線に沿った断面図である。
比較例の支持機構の部分拡大正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<全体構成>
図面を参照して、本発明の可動盤の支持機構とこれを備えた射出成形機の実施形態について説明する。図1は本実施形態に係る射出成形機1の概略正面図を示している。射出成形機1は、金型を型締めする型締装置2と、射出される材料を加熱溶融して射出する射出装置3と、から概略構成されている。以下の説明で、スクリュ33の移動方向、材料の射出方向あるいは可動盤24の移動方向をX方向という。X方向は水平方向と平行である。X方向と直交する水平方向をY方向、鉛直方向をZ方向という。X方向とY方向とZ方向は互いに直交している。
【0010】
<型締装置2>
型締装置2は、ベッド21上に固定された固定盤22と、ベッド21上をスライド可能な型締ハウジング23と、ベッド21上(より正確には後述するプレート29上)をスライド可能な可動盤24と、を備えている。固定盤22には固定金型M1が搭載され、可動盤24には可動金型M2が搭載される。固定盤22と型締ハウジング23は複数本のタイバー25によって連結されており、タイバー25は可動盤24に設けられた貫通孔24A(図2参照)を貫通している。可動盤24と型締ハウジング23の間には、金型M1,M2を開閉するための型締機構26が設けられている。型締機構26は、トグル機構27と、トグル機構27を駆動する型締モータ28と、を有している。図示は省略するが、型締機構26は直圧式の型締機構、つまり油圧式の型締シリンダから構成してもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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