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公開番号2024172699
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2023090578
出願日2023-06-01
発明の名称生涯貯蓄残高試算システム
出願人個人
代理人弁理士法人パテントボックス
主分類G06Q 40/06 20120101AFI20241205BHJP(計算;計数)
要約【課題】住宅ローン借入者が生涯の世帯貯蓄残高を試算するための好適な住宅ローン者の生涯貯蓄残高試算システムを提供する。
【解決手段】本発明に係る住宅ローン者の生涯貯蓄残高試算システムは、主たる収入が給与である住宅ローン借入者の返済完了に至る毎年毎の生涯貯蓄残高を試算するシステムであって、各種情報を入力する手段、演算手段と、演算結果を、暦年毎の世帯貯蓄残高、世帯可処分所得、子供支出を、縦軸を金額、横軸を経年グラフ表示する表示手段と、グラフに演算結果に対する結果評価メッセージ及び対策案を事前に準備された結果評価メッセージと対策案から選択して表示する表示手段を有する。
【選択図】図10

特許請求の範囲【請求項１】
主たる収入が給与である住宅ローン借入者の返済完了に至る毎年毎の生涯貯蓄残高を試算する住宅ローン者の生涯貯蓄残高試算システムであって、
前記ローン借入者の住宅ローン借入金額情報、住宅ローン返済期間情報、住宅ローン金利情報を入力する手段と、
前記ローン借入者の年齢情報、収入情報、将来の見込み収入を推定する雇用収入、再雇用収入、年金収入、配当、不動産収入の継続的収入属性情報、退職金、相続財産、生命保険金受取の将来一時金収入属性情報を入力する手段と、
現時点の貯蓄残高情報を入力する手段と、
前記ローン借入者のローン所得減税情報を入力する手段と、
前記ローン借入者の将来の繰上返済属性金額を入力する手段と、
前記ローン借入者の配偶者、子供、同居する家族の性別、年齢、収入の有無を規定する世帯属性情報を入力する手段と、
当該配偶者、同居家族の収入情報、将来の見込み収入を推定する継続的収入属性情報、退職金、相続財産、生命保険金受取の将来一時金収入属性情報を入力する手段と、
配偶者及び同居家族の現時点の貯蓄残高情報を入力する手段と、
子供の教育及び結婚に関わる現在及び将来の子供支出属性情報を入力する手段と、
前記ローン借入者の世帯属性情報から推定する食費、光熱費、通信費、一般教養費、月払保険、交際費、車関連費用の継続的生活費支出情報を入力する手段と、
前記ローン借入者の不動産と動産の購入、趣向品購入、旅行の一時的大規模支出情報を入力する手段と、
前記ローン借入者の収入情報と同居家族の収入情報と、それぞれの社会保険料、所得税、住民税から世帯の可処分所得を算出する演算手段と、
前記住宅ローン借入金額情報、住宅ローン返済期間情報、住宅ローン金利情報入力情報から算出された毎年の住宅ローン返済金額情報と、将来に於いて繰上返済額が入力された以降の住宅ローン返済変更金額情報と、前記の世帯の可処分所得及び支出属性情報から暦年毎の世帯貯蓄残高を算出する演算手段と、
前記記載の入力手段に合理的なデフォルト値を本システムのマスターテーブルから選択或いは演算し事前に入力手段に登録し、
前記演算結果を、暦年毎の世帯貯蓄残高、世帯可処分所得、子供支出を、縦軸を金額、横軸を経年グラフ表示する表示手段と、
前記グラフに演算結果に対する結果評価メッセージ及び対策案を事前に準備された結果評価メッセージと対策案から選択して表示する表示手段を有すること、
を特徴とした生涯貯蓄残高試算システム。
続きを表示（約 360 文字）【請求項２】
前記演算結果に対応した最も適切な結果評価メッセージ及び対策案が、
過去に保存されたローン借入金額を借入年の世帯可処分所得から初年ローン返済金額を減じた金額で除した比率LDR及び、
世帯貯蓄残高が事前に定められた世帯限界貯蓄残高を下回る年齢とローン返済完了年齢との差年齢DY及び、ローン借入者の子供に関わる費用CCをローン借入金額で除した比率CR、の３項目をパラメータセットと定義し、
当該パラメータセットに紐づく結果評価メッセージ及び対策案と共に過去蓄積マスターに登録し、
前記演算結果のパラメータセットと過去蓄積マスターと比較し最も近い過去の結果評価メッセージと対策案から選択しグラフ近傍に表示すること、
を特徴とした請求項１に記載の生涯貯蓄残高試算システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、住宅ローン者の生涯貯蓄残高試算システムに関する。
続きを表示（約 1,500 文字）【背景技術】
【０００２】
住宅購入にあたり多くの購入者は住宅ローンを利用する。購入者は幾らまでローンが借りられるかローン審査の合否が最大の関心事である。ローン会社はローン金額と借入者の年収に加え、購入する不動産の担保価値からその合否を判定している。ローン会社は図１１の合否判定概念図に示すように、縦軸にローン金額と年収の比率、横軸にローン金額と不動産の担保価値金額の比率を取り、合否判断していると想定される。
【０００３】
通常ローン会社は将来の支出については言及しない。ローン借入者の妻帯者を含めた世帯年収、子供の人数と年齢など個別の経済的事情は審査に考慮されない。購入者は通常３５歳から４５歳であり、３５年の長期ローンでは返済終了は７０歳以上となる。購入者即ち、ローンの借り手は通常ローン返済終了の数年間は定年後となり収入が年金だけで激減する。購入者はこの将来の状況をほとんど認識しない。
【０００４】
両者はローン貸し手と借り手であり、ローン会社の貸し手は自身の合理的論理に従い利益最大となる行動をする。借り手は３５年先の自分の生活は想定せず、現時点でローン審査に合格して希望の不動産物件が購入可能かだけが関心事となる。
【０００５】
ローン借入者はローン審査に合格した場合、あたかも自分の将来の生活が保証されたと錯覚する。しかしながら、ローン審査に合格したからといっても将来起こり得る様々な世帯の支出を賄えるとは言えない。
【０００６】
例えば、特許文献１記載の生涯金融資産試算システムには、ローン金額、借入年数、借入者年収、妻帯者年収、年齢等の属性情報、子供の属性情報に関する教育費、結婚支出、毎年の継続的支出、退職金収入など生涯における様々な入出金を入力し、税制で定められている所得税、住民税を算出し、又同様に税制から定められたローン減税を算出し、毎年の金融資産をより正確に試算する技術が提供されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００７】
特開２００７－４１８０７号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００８】
特許文献１記載の発明は様々な将来の入出金を入力してローン終了時までの世帯合計生涯金融資産を暦年試算が提供される。利用者は自分の属性を入力し容易く試算結果を得ることができる。しかしながら生涯金融資産の試算結果が好ましいか好ましくないのか判断できない。通常生涯金融資産がある年に急激に減少する試算結果が出るケースが多い。ローン審査に合格した条件であってもこのケースは起こり得る。
【０００９】
その時どんな対策が可能なのか自分で検討することは難しい。妻帯者が仕事を辞めて収入が減り自身も管理職ポストから離れて収入が減った時期に、子供の結婚式に応分の支出が必要となるなど多くありがちである。事前にどんな対策が有効か、望ましくはローン借入時点でどんな対策が有効かは、本システムに精通した有識者に相談する必要があり、利用者が簡単に判断できないという問題があった。
【００１０】
又、特許文献１記載の演算は表計算ソフトにて実施されている。そのため税制が変更された場合各入力属性の変更が難しい問題があった。このシステムが利用者にCDやメール添付ファイルなどで配布された後、税制変更のヴァ―ジョンアップ版を再配布するのは手間がかかる。更に利用者が様々なケースを実施した時の実施例は利用者のパソコン等に保存され管理サーバーに一元的に保存されないという問題があった。
（【００１１】以降は省略されています）

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