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公開番号2024150182
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-23
出願番号2023063465
出願日2023-04-10
発明の名称口座悪用を防止する口座管理システム
出願人個人
代理人
主分類G06Q 40/02 20230101AFI20241016BHJP(計算;計数)
要約【課題】
振り込め詐欺、マネロン犯罪口座への振込を早期検出し犯人のATM出金前に口座凍結し預金を残す。発明を犯罪未対策で多様なネット接続の多数銀行へ順次導入するため、他銀行との取引操作に影響せぬ独立稼働が必要。操作負担軽減も重要。
【解決手段】
当該口座への振込時には口座履歴DBに要検査印を付加して入金するだけで犯罪検査せず、振込手数不変、遅延防止。ATMで記帳、現金出金、他口座振り込み指示時点で名義人の本人確認を強化実施。履歴DBから要検査入金と振込先に付き名義人に心当たりと妥当性を問合せ回答で犯罪を検査。入金Aを過去入金の最大値Amaxと比較する任意関数を設置して検査回答負担を軽減。犯罪発見時は預金保護し口座凍結。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
本発明を適用する銀行等の口座管理システムは口座履歴DB(データベース)を装備した口座管理用コンピュータを中心として、生体認証付きATM又は生体認証なしのATMの他、必要に応じて自動電話発信・受信装置、等を接続し、自行内およびネットワークを通じて他の銀行等の多様な口座管理システムと通信して相互に取引を実行するシステムであって、振り込め詐欺やマネーロンダリング対策に付いては他の銀行のシステムとは無関係に単独に動作し、本発明のシステムへの組み込みで、これら犯罪に無関係な顧客の取引操作に不要な操作を追加したり、操作時間遅れが発生することを極力少なくし、ATMでの現金入金あるいは他の口座から当該口座への入金についてはATM操作者に従来の銀行等システムと異なる特別な操作は要求せず、かつ当該入金時点では犯罪検査(犯罪検出)は行わず、単に犯罪検査が必要な入金についてのみ口座履歴DBに要検査印を付ける以外は通常の入金処理を行い、ATMから記帳または他口座へのATMからの現金出金を含む送金指示があった時点で、最初に口座履歴DBに要検査印のある入金の犯罪検査を行ない、入金にこれら犯罪が検出されたら直ちに指示された処理を停止し、犯罪が検出されなかった場合には、ATM指示が記帳の場合には記帳を実行し、または指示が現金出金または他口座への送金の場合には、現金出金を含む送金先について犯罪検査をして犯罪が検出されたら、現金出金を含む送金を停止して口座の預金を保護し、ここでも犯罪が検出されなければ現金出金を含む送金処理を実行することを特徴とするシステム。
続きを表示(約 440 文字)【請求項2】
請求項1において、犯罪検出にはATM操作者の本人確認、当該銀行の口座取引履歴、同犯罪検査履歴、および犯罪検査のために同口座の名義人本人に対して取引相手と金額についての心当たりの有無と妥当性を問合せて、これに関する回答を利用することを特徴とする犯罪防止システム。
【請求項3】
請求項1および請求項2において、今回入金金額をA、今回と同一の入金元の過去の入金の最高額をAmaxとし、別途設定した関数F(Amax)においてA>F(Amax)の場合にだけ口座履歴DBに要検査印を付けることで口座名義人のATM操作回数を削減するシステム。
【請求項4】
請求項1および請求項2に於いて、ATMやスマホが、例えばコンビニのATMの様に生体認証をサポートしていない場合、キャッシュカードで使用される4桁のパスワード以外に例えば「生年月日の入力」や「秘密の質問」「ワンタイムパスワード」等を付加して本人確認強化機能を強化するシステム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は口座を悪用する振込め詐欺やマネーロンダリング(以下マネロンと略記)の防止を特徴とする銀行等金融機関の口座管理システムに関するものである。以下では銀行等金融機関を銀行と略記する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
通常の銀行の口座管理システムにはキャッシュカードとパスワードを照合して口座の入出金を行ったり、警察からの要請があれば口座を凍結する機能以外には、口座悪用を防止する仕掛けの組込みが十分とは言えず振り込め詐欺やマネロンの被害が絶えなかった。一般的な銀行システムでは、口座名義人(以下名義人と略記)は記帳で積極的な口座残高確認をしない限り、口座取引の存否や入出金日時、振込人や送金先の口座、氏名、金額、等をを知ることが出来なかった。そのため、名義人が口座残高等を確認しない間に犯人(以下共犯者、出し子等を含む)に口座を悪用される危険性があった。
【0003】
実際、振込め詐欺について通常の銀行システムの多くは詐欺の検出を被害者任せにしていた。そのため図1に示すように、詐欺の被害者がお金を振込み、詐欺に気付いて警察に届け、警察が銀行に連絡し口座を凍結、それでATM出金が停止されるが、振込から口座凍結までの遅延時間(図1のTd)が長いために、口座凍結時点までに詐欺師がATMで出金して残金が殆どなくなっていて被害者に返金できない問題が多かった。
【0004】
マネロンの場合には犯人等(犯人又は犯人に口座を無断利用された口座名義人)が振込人で直接の被害者が居ないから、犯罪を検出して警察に届ける人が居ない。という事は放置すれば口座悪用から口座凍結までの遅延時間Tdが無限大になり、犯人は口座をマネロン用に使い放題になる。それでは困るから、従来は銀行の持つ情報だけで犯罪を検出しようとして金融庁は「疑わしい取引の参考事例」を発表しているが、
https://www.fsa.go.jp/str/jirei/index.html
ここに挙げられている多数の検査項目を銀行の持つ入出金履歴等だけから調べるのは限界があった。
【0005】
入金口座の名義人自身が犯人でない場合には、名義人は犯人による入出金取引を知らぬため、警察の捜査でも犯意の証明が困難、更に名義人は財産が少ないことが多く、たとえ共犯と認定されても、民事裁判での返金は困難等の問題があった。また、キャッシュカード不正入手のルートを調べても、不正入手に直接関わった人間は真犯人グループから間接的に雇われたアルバイト等で、当人は真犯人を知らず、そこから真犯人に辿りつくのが困難との問題もあった。
【0006】
対策としてキャッシュカードに生体認証を導入し、口座名義人以外の犯人等はATMでの入出金を出来なくする方式もあるが、コンビニ等で生体認証機能を持たないATMではキャッシュカードとパスワードだけで犯人でも誰でも入出金が可能になる問題があった。これを防止するためには例えば生体認証機能を持たないATMでは入出金を禁止する特殊な設定を行なう方法も考えられるが、そのような設定を行うと口座名義人本人もコンビニ等の利用ができない等の不便が発生し、実用性に乏しかった。
【0007】
これに対しATM出金の操作時に、名義人の携帯電話宛てにメッセージを送り、承認された場合だけ、出金を行なう[特許文献1]が知られていた。しかしこの発明は、携帯電話を保有していない者やATM出金時にたまたま所持していない者にとっては不便であった。
[特許文献2]では相対的に被害に遭いやすい顧客口座および取引を識別しやすくなり、ATM不正利用の検出精度を向上させ誤検出を減少させるとしているが、これだけで十分とは言えなさそうである。
[特許文献3]では振込を承認する承認者を定め振込ごとに承認を受ける方法であるが、一つの銀行には数万~数十万の口座が開設されているから、各口座ごと承認者(見守り役)を設置するのは現実的でない。
[特許文献4]では入金口座で認証された振込だけが実行されるが、その為には送金口座と入金口座のシステムが共通のデータ形式で働く必要がある。そのため送金口座と入金口座が別々の銀行で口座管理システムが異なると上手く働かないことが考えられる。
【0008】
最近は警察や銀行を含む金融機関等が一般市民に対し、振込め詐欺発生防止等のキャンペーンとして、ポスター、パンフレット配布、講演会、広報車等でこの種の犯罪に巻き込まれないよう盛んにPRしているが、効果はいま一つで必ずしも十分な対策とは言えなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2008-287515号公報 カード利用システム、カード利用方法、および不正利用防止装置
特開2021-103357 銀行システム、および銀行システムによって実行される方法
特開2015-153264 承認依頼方法、承認依頼プログラム及び銀行システム
特開2010-244312 振込制御方法
【非特許文献】
【0010】
警察白書 平成26年版 特集:変容する操作環境と警察の取り組み https://www.npa.go.jp/hakusyo/h26/honbun/pdf/04_tokushu.pdf)4ul 3 振り込め詐欺を始めとする特殊詐欺の情勢と捜査上の課題 (2)特殊詐欺事件捜査の課題
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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