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公開番号2024172436
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2023090154
出願日2023-05-31
発明の名称組成物の使用方法
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人大谷特許事務所
主分類A61K 8/891 20060101AFI20241205BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】頭飾製品用繊維の処理に用いる、組成物の使用方法であって、所定の要件を満たす頭飾製品用繊維の染色処理に用いると、繊維の染色性が良好で、且つ染色処理後の繰り返し洗浄による繊維のダメージを抑制でき、さらに、理想の仕上がりと、皮膚着色・頭皮刺激のリスク低減との両立が可能な方法を提供する。
【解決手段】皮膜形成剤(A)を含有し、浸透促進剤(B)の含有量が24質量%以下であり、pHが10以下である組成物を、水中での引張弾性率が0.4GPa以上の頭飾製品用繊維の処理に用いる、組成物の使用方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
皮膜形成剤(A)を含有し、浸透促進剤(B)の含有量が24質量%以下であり、pHが10以下である組成物を、水中での引張弾性率が0.4GPa以上の頭飾製品用繊維の処理に用いる、組成物の使用方法。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
前記処理が、前記組成物を、頭部に装着された状態の前記頭飾製品用繊維に適用する工程を含む、請求項1に記載の使用方法。
【請求項3】
前記処理が、前記組成物を、頭部に装着されていない状態の前記頭飾製品用繊維に適用する工程を含む、請求項1に記載の使用方法。
【請求項4】
前記組成物を前記頭飾製品用繊維に適用する工程を2回以上繰り返して行う、請求項2又は3に記載の使用方法。
【請求項5】
前記皮膜形成剤(A)がシリコーン系ポリマーを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の使用方法。
【請求項6】
前記浸透促進剤(B)が炭酸アルキレン、芳香環含有アルコール、及びラクトン類からなる群から選ばれる1種以上である、請求項1~5のいずれか1項に記載の使用方法。
【請求項7】
前記組成物を適用した後の前記頭飾製品用繊維を水で洗い流さずに乾燥させる、請求項2~6のいずれか1項に記載の使用方法。
【請求項8】
前記組成物がさらに顔料を含有する、請求項1~7のいずれか1項に記載の使用方法。
【請求項9】
前記処理が、前記頭飾製品用繊維の染色処理である、請求項1~8のいずれか1項に記載の使用方法。
【請求項10】
皮膜形成剤(A)を含有し、浸透促進剤(B)の含有量が24質量%以下であり、pHが10以下である組成物を、水中での引張弾性率が0.4GPa以上の頭飾製品用繊維に適用する工程を含む、頭飾製品用繊維の染色方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、組成物の使用方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
かつら、エクステンション等の頭飾製品には、人毛、獣毛等の天然の動植物から採取した繊維以外に、合成繊維、人工的に製造された再生コラーゲン繊維等が用いられている。
【0003】
ところで、染毛剤を含む多くの毛髪化粧料には、毛髪作用成分の浸透を促進させる目的で浸透促進剤が配合されている(例えば特許文献1参照)。しかしながら、特許文献1等に記載されている毛髪処理用の組成物を、再生コラーゲン繊維等の、人毛以外の頭飾製品用繊維の処理に用い、その後に繰り返し洗浄を行うと、繊維のダメージが生じる懸念があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2002-97122号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、頭飾製品用繊維の処理に用いる、組成物の使用方法であって、所定の要件を満たす頭飾製品用繊維の染色処理に用いると、繊維の染色性が良好で、且つ染色処理後の繰り返し洗浄による繊維のダメージを抑制でき、さらに、理想の仕上がりと、皮膚着色・頭皮刺激のリスク低減との両立が可能な方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、皮膜形成剤を含有し、且つ、浸透促進剤の含有量及びpHが所定値以下である組成物を所定の頭飾製品用繊維の処理に用いることにより、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち本発明は、下記に関する。
[1]皮膜形成剤(A)を含有し、浸透促進剤(B)の含有量が24質量%以下であり、pHが10以下である組成物を、水中での引張弾性率が0.4GPa以上の頭飾製品用繊維の処理に用いる、組成物の使用方法。
[2]皮膜形成剤(A)を含有し、浸透促進剤(B)の含有量が24質量%以下であり、pHが10以下である組成物を、水中での引張弾性率が0.4GPa以上の頭飾製品用繊維に適用する工程を含む、頭飾製品用繊維の染色方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、頭飾製品用繊維の処理に用いる、組成物の使用方法であって、所定の要件を満たす頭飾製品用繊維の染色処理に用いると、繊維の染色性が良好で、且つ染色処理後の繰り返し洗浄による繊維のダメージを抑制でき、さらに、理想の仕上がりと、皮膚着色・頭皮刺激のリスク低減との両立が可能な方法を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[定義]
「ポリマー」は、本明細書で用いる場合、1種又は複数の単位(これらの単位は、モノマーとして知られる化合物から誘導される)の繰返しに相当する化合物を意味する。この又はこれらの単位は、少なくとも2回、好ましくは少なくとも3回繰り返される。
「頭飾製品」は、本明細書で用いる場合、例えば、ヘアーウィッグ、かつら、ウィービング、ヘアーエクステンション、ブレードヘアー、ヘアーアクセサリー、ドールヘアー等を意味する。
「頭飾製品用繊維」は、本明細書で用いる場合、前記頭飾製品に用いられる繊維を意味する。但し、人毛は除かれる。
「疎水性」は、本明細書で用いる場合、ある物質の水中溶解度が、25℃で1質量%未満であることを意味する。
「皮膜形成」は、本明細書で用いる場合、それを適用した基材上に固体の膜を残すことを意味する。
「揮発性」は、本明細書で用いる場合、常圧で260℃以下の沸点を有するものを意味する。
【0009】
本明細書において「繊維の染色性が良好である」とは、染色成分を含有する組成物を用いて処理した後の頭飾製品用繊維の色味変化が大きいことを意味する。また「繰り返し洗浄による繊維のダメージを抑制」とは、組成物を用いて処理した後の頭飾製品用繊維を2回以上洗浄した後の櫛通りが良好であることを意味する。
繊維の染色性及び繰り返し洗浄による繊維ダメージの抑制については、具体的には実施例に記載の方法により評価することができる。
【0010】
[組成物の使用方法]
本発明の組成物の使用方法は、皮膜形成剤(A)を含有し、浸透促進剤(B)の含有量が24質量%以下であり、pHが10以下である組成物を、水中での引張弾性率が0.4GPa以上の頭飾製品用繊維の処理に用いる、組成物の使用方法である。なお以下の記載において、本発明の組成物の使用方法を単に「本発明の方法」ということがある。
本発明の方法は、所定の組成物を所定の要件を満たす頭飾製品用繊維の染色処理に用いた場合には、該繊維の染色性が良好で、且つ染色処理後の繰り返し洗浄による繊維のダメージを抑制でき、さらに、理想の仕上がりと、皮膚着色・頭皮刺激のリスク低減との両立が可能になる方法である。
(【0011】以降は省略されています)

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