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公開番号2024172098
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2023089619
出願日2023-05-31
発明の名称消火システム
出願人能美防災株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類A62C 27/00 20060101AFI20241205BHJP(人命救助;消防)
要約【課題】火災監視対象となる防災施設の天井面に張り巡らされる配管を削減することのできる消火システムを得る。
【解決手段】防災施設における火災監視エリアを走行可能な走行ロボットと、統括制御部とを含む消火システムであって、統括制御部は、火災受信機から火災発生エリアの情報を含む火災信号を受信することで、走行ロボットに対して、火災発生エリアの情報を含む消火指令を出力し、走行ロボットは、縦配管に一端が接続されたホースと、ホースの他端に接続されたノズルとを有し、縦配管およびホースを介して供給される水をノズルから放水可能な放水機構部と、消火指令に基づいて、火災発生エリアに向かって走行ロボットを自動走行させる走行制御を実施するとともに、火災発生エリアにおいて放水機構部を作動させることで水をノズルから放水させる放水制御を実施する消火作業制御部とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
火災監視対象となる防災施設における火災監視エリアを走行可能な走行ロボットと、
前記走行ロボットを利用した消火作業に関する制御を実行する統括制御部と、
を含み、火源の消火作業を行う消火システムであって、
前記統括制御部は、前記防災施設に設置された自動火災報知システムから火災発生エリアの情報を含む火災信号を受信することで、前記走行ロボットに対して、前記火災発生エリアの情報を含む消火指令を出力し、
前記走行ロボットは、
前記防災施設において各階床をつなぐ配管設備である縦配管に一端が接続されたホースと、前記ホースの他端に接続されたノズルとを有し、前記縦配管および前記ホースを介して供給される水を前記ノズルから放水可能な放水機構部と、
前記消火指令に基づいて、前記火災発生エリアに向かって前記走行ロボットを自動走行させる走行制御を実施するとともに、前記火災発生エリアにおいて前記放水機構部を作動させることで前記水を前記ノズルから放水させる放水制御を実施する消火作業制御部と
を備える消火システム。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記走行ロボットは、
前記火災発生エリアを撮像するカメラと、
前記火災監視エリアにおいて炎の発生有無を感知する炎感知器と
をさらに備え、
前記消火作業制御部は、前記カメラによる撮像結果および前記炎感知器による感知結果に基づいて前記火災発生エリアにおける消火すべき位置を特定し、特定した前記位置に向けて前記走行制御を実施するとともに、前記水を前記ノズルから放水させるように前記放水制御を実施する
請求項1に記載の消火システム。
【請求項3】
前記走行ロボットは、
炎が出ていない燻煙火災の消火に適した消火剤が貯蔵された消火剤タンクと、前記消火剤を噴霧可能な噴霧ノズルとを有する消火剤噴霧機構部
をさらに備え、
前記消火作業制御部は、前記カメラによる撮像結果および前記炎感知器による感知結果に基づいて前記火災発生エリアにおいて前記炎が発生しているか否かを判断し、
前記炎が発生していると判断した場合には、前記放水機構部を用いて前記放水制御を実施し、
前記炎が発生していないと判断した場合には、前記放水機構部を用いて前記放水制御を実施する代わりに、前記消火剤噴霧機構部を用いて前記消火剤による噴霧制御を実施する
請求項2に記載の消火システム。
【請求項4】
前記放水機構部は、前記走行ロボットの本体に搭載されている状態から手動操作によって切り離して持ち運び可能な構成を有している
請求項1から3のいずれか1項に記載の消火システム。
【請求項5】
前記走行ロボットは、前記放水機構部から分岐され、前記走行ロボットの本体を冷却する散水を行う散水ノズルを有する散水機構部をさらに備え、
前記消火作業制御部は、前記放水制御を実施する際に前記散水機構部による散水制御を実施する
請求項1から3のいずれか1項に記載の消火システム。
【請求項6】
前記走行ロボットは、自動走行時に移動中であることを周知させるための報知部をさらに備える請求項1から3のいずれか1項に記載の消火システム。
【請求項7】
前記走行ロボットは、前記各階床において、前記縦配管に前記ホースの一端が接続されるエリアに設けられた格納スペースに格納されている
請求項1から3のいずれか1項に記載の消火システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、走行ロボットを用いた消火システムに関するものである。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
火災感知器とスプリンクラヘッドの両方が作動したときに放水を開始する設備として、予作動式スプリンクラ消火設備がある(例えば、特許文献1参照)。予作動式スプリンクラ消火設備においては、予作動弁の二次側に接続される二次側配管には、平常時には、不活性ガスが充填されており、水が入っていない。
【0003】
従って、予作動式スプリンクラ消火設備は、感知器とスプリンクラヘッドの一方が作動しただけでは放水しない構成となっており、破損あるいは誤作動による水損に対して信頼性の高い設備を実現している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許3099233号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
現在、ビルなどに設置されている消火システムの多くは、火災監視エリア内の天井面に、スプリンクラから放水を行うための配管を張り巡らせる必要がある。そのため、施工担当者は、配管工事のために、以下の問題点を抱えている。
【0006】
(1)金属配管を大量に消費するため、金属材料の高騰の影響を受けやすい点。
(2)配管作業員の減少による施工能力の衰退が生じている点。
(3)現場における他の作業の施工タイミング遅れにより、後工程である配管施工の遅れによる再調整が必要となってしまう点。
【0007】
(4)配管ルート検討に係る作図、打合せにより、施工担当者の業務時間が圧迫され、残業削減の大きな障害になっている点。
(5)上述した理由に起因して、施工予算の圧迫によって利益が低迷するおそれがある点。
【0008】
従って、天井面に張り巡らされる配管を削減することができれば、現場の進捗状況により工期が大きく左右されてしまうおそれを低減でき、施工時間の削減、材料費削減などの効果が見込まれる。
【0009】
本開示は、上記の課題を解決するためになされたものであり、火災監視対象となる防災施設の天井面に張り巡らされる配管を削減することのできる消火システムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示に係る消火システムは、火災監視対象となる防災施設における火災監視エリアを走行可能な走行ロボットと、走行ロボットを利用した消火作業に関する制御を実行する統括制御部と、を含み、火源の消火作業を行う消火システムであって、統括制御部は、防災施設に設置された自動火災報知システムから火災発生エリアの情報を含む火災信号を受信することで、走行ロボットに対して、火災発生エリアの情報を含む消火指令を出力し、走行ロボットは、防災施設において各階床をつなぐ配管設備である縦配管に一端が接続されたホースと、ホースの他端に接続されたノズルとを有し、縦配管およびホースを介して供給される水をノズルから放水可能な放水機構部と、消火指令に基づいて、火災発生エリアに向かって走行ロボットを自動走行させる走行制御を実施するとともに、火災発生エリアにおいて放水機構部を作動させることで水をノズルから放水させる放水制御を実施する消火作業制御部とを備えるものである。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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