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公開番号2024175393
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-18
出願番号2023093157
出願日2023-06-06
発明の名称長尺工具保持具
出願人中国電力株式会社
代理人個人
主分類A62B 35/00 20060101AFI20241211BHJP(人命救助;消防)
要約【課題】墜落の際に、フルハーネスに取り付けられるランヤードに、長尺工具が干渉することを防止可能な長尺工具保持具を提供することを目的とする。
【解決手段】長尺工具保持具1は、前面ベルト51,51と、後面ベルト52,52と、脚ベルト53,53と、ランヤード60を係止するために後面ベルト52,52に設けられる係止部58と、を備えるフルハーネス50の、後面ベルト52,52に着脱可能であって、長尺工具を保持する保持部2と、保持部2を後面ベルト52,52に着脱するための着脱部3を備え、着脱部3は、保持部2の上方2Uを、肩ベルト54,54に着脱する上方着脱具4と、保持部2の下方2Lを、腰ベルト57に着脱する下方着脱具8からなり、上方着脱具4と、下方着脱具8は、作業者70の右側背部又は左側背部の同じ側に配置されることで、ランヤード60に対する長尺工具の干渉を防止する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
一対の前面ベルトと、一対の後面ベルトと、一対の脚ベルトと、ランヤードを係止するために前記後面ベルトに設けられる係止部と、を備えるフルハーネスの、前記後面ベルトに着脱可能な長尺工具保持具であって、
長尺工具を保持する保持部と、
前記保持部を前記後面ベルトに着脱するための着脱部を備え、
前記着脱部は、
前記保持部の上方を、前記後面ベルトを構成する肩ベルトに着脱する上方着脱具と、
前記保持部の下方を、前記後面ベルトを構成するとともに前記肩ベルトの下方に配置される胴ベルトに着脱する下方着脱具からなり、
前記上方着脱具と、前記下方着脱具は、前記フルハーネスを装着する作業者の右側背部又は左側背部の同じ側に配置されることで、前記ランヤードに対する前記長尺工具の干渉を防止することを特徴とする長尺工具保持具。
続きを表示(約 140 文字)【請求項2】
前記保持部は、前記長尺工具を収容する袋状の本体を備えることを特徴とする請求項1に記載の長尺工具保持具。
【請求項3】
前記上方着脱具と、前記下方着脱具は、いずれもリリースバックルを備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の長尺工具保持具。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、高所作業において使用される長尺工具を保持する長尺工具保持具に係り、特に、フルハーネスに取り付けられるランヤードに、長尺工具が干渉することを防止可能な長尺工具保持具に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、高所作業において、作業者は腰ベルト型の安全帯を使用していたが、法改正により、新規格に従った墜落制止用器具を使用することとなった。
腰ベルト型では、命綱であるランヤードが腰ベルトに取り付けられているから、万一の墜落時には、作業者の胴回りに衝撃が集中し、内臓や脊椎が損傷するおそれがあった。
これに対し、墜落制止用器具は、前面ベルト、背面ベルト、脚ベルト等から構成されるフルハーネス型であり、ランヤードは、例えば、左右一対の背面ベルト同士の交点に取り付けられる。そのため、墜落時には、衝撃が作業者の体全体に分散し、上記の損傷のおそれが大きく軽減されることになった。
しかし、高所作業においては、作業者が長尺工具(例えば、接地工具、検電器)を背負った状態で、鉄塔に昇塔したり、鉄塔上を移動したりする場合がある。具体的には、作業者は、長尺工具を収納する収納体と、この収納体の上方及び下方に架け渡された肩紐と、からなる収納具を用い、肩紐を左右いずれかの肩から反対側の脇部へ斜めに掛けて昇塔等を行う。このとき、長尺工具は、作業者の体軸に対して傾斜した状態、すなわち、長尺工具の途中部分が、ランヤードの背面ベルト側寄りに接触し得る状態になっている。
このような状態で墜落すると、長尺工具がランヤードに干渉し、肩紐が作業者の体から外れず、衝撃が肩紐に分散するおそれがある。この場合、ランヤードに設けられているショックアブソーバーが動作しないおそれがある。また、最悪の場合、肩紐が作業者の首に引っかかった状態になり、ショックアブソーバーの有無に関わらず、肩紐に分散した衝撃によって即死する事態も考えられる。
そのため、肩紐を用いることなく、作業者が長尺工具を背負うことができる保持具の開発が望ましい。
そこで、近年、長尺工具ではないが、ボルト等や長尺でない工具類を収納する袋を、肩紐を用いることなく、ハーネス式のベルトに装着できる装着具に関する発明が開発されている。
【0003】
特許文献1には「ボルト・ナット等や工具類の落下防止用装着具」という名称で、高所作業において、ハーネス式のベルトに取り付ける落下防止用装着具に関する発明が開示されている。
特許文献1に開示された発明は、ハーネス式のベルトを用いて所定の袋を作業員の前側に配置することができるボルト・ナット等や工具類の落下防止用装着具であり、ハーネス式のベルトは、作業員の背中側で交差して作業員の両肩に掛ける一対の長ベルト体により構成され、一対の長ベルト体の先端側部分は、作業員の両肩を越えて作業員の腹側に配置された状態で袋を吊り下げ、一対の長ベルト体の後端側部分は、作業員の背中側から胴に巻き付くように作業員の腹側に配置された状態で接合することを特徴とする。
このような特徴を有する発明においては、袋は、具体的には、方形の箱状に形成されたものであり、短い接続片等によって作業員の前側に吊り下げられている。そのため、墜落の際に、袋がランヤードに干渉することはない。よって、衝撃が肩紐に分散することによる前述のような不利益も発生しない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-291923号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示された発明においては、袋を作業者の前側に配置するものであるから、これを直ちに長尺工具の保持具として適用できないことは明らかである。
【0006】
本発明は、このような従来の事情に対処してなされたものであり、肩紐を用いることなく長尺工具を背負うことができるために、墜落の際に、フルハーネスに取り付けられるランヤードに、長尺工具が干渉することを防止可能な長尺工具保持具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、第1の発明は、一対の前面ベルトと、一対の後面ベルトと、一対の脚ベルトと、ランヤードを係止するために後面ベルトに設けられる係止部と、を備えるフルハーネスの、後面ベルトに着脱可能な長尺工具保持具であって、長尺工具を保持する保持部と、保持部を後面ベルトに着脱するための着脱部を備え、着脱部は、保持部の上方を、後面ベルトを構成する肩ベルトに着脱する上方着脱具と、保持部の下方を、後面ベルトを構成するとともに肩ベルトの下方に配置される胴ベルトに着脱する下方着脱具からなり、上方着脱具と、下方着脱具は、フルハーネスを装着する作業者の右側背部又は左側背部の同じ側に配置されることで、ランヤードに対する長尺工具の干渉を防止することを特徴とする。
【0008】
このような構成の発明において、一対の背面ベルトは、Y字型やX字型のいずれであってもよい。なお、本願において、フルハーネスとは、フルハーネス型の墜落制止用器具を意味している。
また、ランヤードは、従来、後面ベルトに係止されるロープと、ロープの先端に設けられるフックと、ロープの途中に墜落時の衝撃を吸収するショックアブソーバーと、を備えるものが使用される場合が多い。ただし、ショックアブソーバーは、省略される場合がある。
【0009】
次に、保持部は、長尺の袋体であるほか、長尺工具を巻回して保持する帯状体であることが考えられる。
そして、胴ベルトとは、肩ベルトに連なり、肩ベルトと脚ベルトを連結する連結ベルトや、作業者の胴回りに巻回される腰ベルトをいう。
また、上方着脱具と、下方着脱具としては、例えば、リリースバックルのほか、カラビナが使用される。
【0010】
上記構成の発明においては、着脱部は、保持部の上方を、肩ベルトに着脱する上方着脱具と、保持部の下方を、胴ベルトに着脱する下方着脱具からなるため、保持部に保持される長尺工具が、背面ベルト上の離れた二点で保持される。
また、上方着脱具と、下方着脱具は、フルハーネスを装着する作業者の右側背部又は左側背部の同じ側に配置されるので、長尺工具が作業者の体軸に対してほぼ平行になっている。すなわち、長尺工具の途中部分が、ランヤードに接触しない状態になっている。これにより、墜落時において、ランヤードに対する長尺工具の干渉が防止される。
(【0011】以降は省略されています)

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