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公開番号2024171798
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2023089019
出願日2023-05-30
発明の名称乳児日用品の選択支援システム
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人アルガ特許事務所
主分類G01N 33/50 20060101AFI20241205BHJP(測定;試験)
要約【課題】乳児が日常使用する日用品の選択を支援する技術を提供する。
【解決手段】乳児の養育者から、前記乳児が日常で使用中の日用品の触感評価値及び/又は乳児の肌状態評価値を取得する評価値取得手段と、前記評価値の高低に応じて、選択を支援する日用品の種類を決定する選択支援品決定手段と、前記評価値から、前記乳児のオキシトシン量の予測値を算出するオキシトシン予測値算出手段と、前記評価値を用いて、日用品の触感評価値及び/又は乳児の肌状態評価値情報を格納するデータベースから前記乳児の養育者から得られた評価値を上回る評価値を有する選択支援品の情報を取得して、選択支援品のオキシトシン予測値を算出し、算出した前記乳児のオキシトシン予測値と選択支援品のオキシトシン予測値との差分を含む選択支援品に関する支援情報を生成する支援情報処理手段と、前記選択支援品に関する支援情報を送信する送信手段とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
乳児の養育者に、前記乳児が日常使用する日用品の選択を支援する選択支援システムであって、
乳児の養育者から、前記乳児が日常で使用中の日用品の触感評価値及び/又は乳児の肌状態評価値を取得する評価値取得手段と、
前記評価値の高低に応じて、選択を支援する日用品の種類を決定する選択支援品決定手段と、
前記評価値から、前記乳児のオキシトシン量の予測値を算出するオキシトシン予測値算出手段と、
前記評価値を用いて、日用品の触感評価値及び/又は乳児の肌状態評価値情報を格納するデータベースから前記乳児の養育者から得られた評価値を上回る評価値を有する選択支援品の情報を取得して、選択支援品のオキシトシン予測値を算出し、算出した前記乳児のオキシトシン予測値と選択支援品のオキシトシン予測値との差分を含む選択支援品に関する支援情報を生成する支援情報処理手段と、
前記選択支援品に関する支援情報を送信する送信手段と
を備える選択支援システム。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記オキシトシン予測値算出手段による乳児のオキシトシン予測値を乳児の養育者に提示するオキシトシン予測値提示手段をさらに備える請求項1に記載の選択支援システム。
【請求項3】
前記選択支援品決定手段は、評価値取得手段による評価値とその最大評価値との差が大きい物品を選択支援品として選別する選択支援品選別手段を含む請求項1又は2記載の選択支援システム。
【請求項4】
前記乳児が日常で使用中の日用品の触感評価値はなめらかさ評価値、やわらかさ評価値又はこれらの組み合わせ評価値である請求項1~3のいずれか1項に記載の選択支援システム。
【請求項5】
前記日用品は繊維性物品、繊維処理剤及びスキンケア品から選ばれる1種又は2種以上である請求項1~4のいずれか1項に記載の選択支援システム。
【請求項6】
乳児の養育者から、前記乳児が日常で使用中の日用品の触感評価値及び/又は乳児の肌状態評価値を取得する評価値取得手順と、
前記評価値の高低に応じて、選択を支援する日用品の種類を決定する選択支援品決定手順と、
前記評価値から、前記乳児のオキシトシン量の予測値を算出するオキシトシン予測値算出手順と、
前記評価値を用いて、日用品の触感評価値及び/又は乳児の肌状態評価値情報を格納するデータベースから前記乳児の養育者から得られた評価値を上回る評価値を有する選択支援品の情報を取得して、選択支援品のオキシトシン予測値を算出し、算出した前記乳児のオキシトシン予測値と選択支援品のオキシトシン予測値との差分を含む選択支援品に関する支援情報を生成する支援情報処理手順と、
前記選択支援品に関する支援情報を送信する送信手順と
を実行する選択支援システムにより乳児の養育者に前記乳児が使用する日用品の選択を支援する方法。
【請求項7】
コンピューターに、
乳児の養育者から、前記乳児が日常で使用中の日用品の触感評価値及び/又は乳児の肌状態評価値を取得する評価値取得手順と、
前記評価値の高低に応じて、選択を支援する日用品の種類を決定する選択支援品決定手順と、
前記評価値から、前記乳児のオキシトシン量の予測値を算出するオキシトシン予測値算出手順と、
前記評価値を用いて、日用品の触感評価値及び/又は乳児の肌状態評価値情報を格納するデータベースから前記乳児の養育者から得られた評価値を上回る評価値を有する選択支援品の情報を取得して、選択支援品のオキシトシン予測値を算出し、算出した前記乳児のオキシトシン予測値と選択支援品のオキシトシン予測値との差分を含む選択支援品に関する支援情報を生成する支援情報処理手順と、
前記選択支援品に関する支援情報送信する送信手順と
を実行させるための乳児の養育者に前記乳児が使用する日用品の選択を支援する選択支援用プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、乳児オキシトシンレベル予測に基づく乳児日用品の選択支援システム、選択支援方法及びプログラムに関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
オキシトシンは養育者と子どもとの間の愛着形成に関与する、脳由来のペプチドホルモンである(非特許文献1)。オキシトシンは乳幼児の社会性の発達向上に関与するため(非特許文献2、非特許文献3)、乳幼児期にオキシトシンを上昇させることは、社会性向上に伴う、より良い家族・社会の形成に繋がり、養育者の育児ストレス軽減にも寄与すると考えられる。
【0003】
これまで成人女性において、手の平(掌)で布生地に触れた後の触感評価値と、触れた前後のオキシトシン変化率が相関を示すことが明らかになっている(特許文献1)。また、オキシトシンの分泌にはオートクラインシステム(自己分泌調節機構)が存在し、数週間、継続してオキシトシンが上昇する刺激が行われると、定常状態(ベースライン)のオキシトシンレベルが上昇することが知られている(特許文献2、非特許文献4)。
【0004】
乳児は、おむつを始め、衣類、タオル、寝具類などの一定の繊維性物品、スキンケア品に継続的に接触して生活しており、当該繊維性物品やスキンケア品による継続的な接触刺激が定常状態のオキシトシンレベルに影響を及ぼす可能性が高いと考えられる。
したがって、簡便に乳児の定常状態のオキシトシンレベルを把握し、且つそのレベルを上昇させる繊維製物品やスキンケア品等を乳児が常時使用できることが望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-67669号公報
特開2019-105619号公報
【非特許文献】
【0006】
Weisman et al., Biol. Psychiatry., 72, 982-989, 2012.
Feldman et al., Neuropsychopharmacology., 38, 1154-1162, 2013.
Simpson et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 111, 6922-6927, 2014.
Feldman et al., Horm. Behav., 58, 669-676, 2010
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、乳児が日常使用する日用品の選択を支援する技術を提供することに関する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、まず、乳児が日常で使用している日用品(紙おむつ、自宅の洗剤、柔軟剤で洗濯し、乾燥した後の繊維性物品(衣類とタオル))に母親が触れた触感と、それに触れて生活している乳児のオキシトシンの関連性を解析したところ、母親の当該物品に対する触感評価値(なめらかさ、やわらかさ)及び母親による乳児の肌状態の評価値が当該乳児の唾液中オキシトシン量に有意に正相関し、斯かる触感評価値又は肌状態評価値、更にはこれらを組み合わせて利用することにより当該物品に接して生活している乳児のオキシトシンレベルが予測可能であることを見出し、出願している(特願2023-88401)。そして、予測した乳児のオキシトシンレベルを利用した特定の構成を有するシステムによれば、乳児の養育者に対し、当該乳児の定常状態のオキシトシンレベルを上昇させる適切な乳児日用品の選択を支援できることを見出した。
【0009】
すなわち、本発明は、以下の1)~3)に係るものである。
1)乳児の養育者に、前記乳児が日常使用する日用品の選択を支援する選択支援システムであって、
乳児の養育者から、前記乳児が日常で使用中の日用品の触感評価値及び/又は乳児の肌状態評価値を取得する評価値取得手段と、
前記評価値の高低に応じて、選択を支援する日用品の種類を決定する選択支援品決定手段と、
前記評価値から、前記乳児のオキシトシン量の予測値を算出するオキシトシン予測値算出手段と、
前記評価値を用いて、日用品の触感評価値及び/又は乳児の肌状態評価値情報を格納するデータベースから前記乳児の養育者から得られた評価値を上回る評価値を有する選択支援品の情報を取得して、選択支援品のオキシトシン予測値を算出し、算出した前記乳児のオキシトシン予測値と選択支援品のオキシトシン予測値との差分を含む選択支援品に関する支援情報を生成する支援情報処理手段と、
前記選択支援品に関する支援情報を送信する送信手段と
を備える選択支援システム。
2)乳児の養育者から、前記乳児が日常で使用中の日用品の触感評価値及び/又は乳児の肌状態評価値を取得する評価値取得手順と、
前記評価値の高低に応じて、選択を支援する日用品の種類を決定する選択支援品決定手順と、
前記評価値から、前記乳児のオキシトシン量の予測値を算出するオキシトシン予測値算出手順と、
前記評価値を用いて、日用品の触感評価値及び/又は乳児の肌状態評価値情報を格納するデータベースから前記乳児の養育者から得られた評価値を上回る評価値を有する選択支援品の情報を取得して、選択支援品のオキシトシン予測値を算出し、算出した前記乳児のオキシトシン予測値と選択支援品のオキシトシン予測値との差分を含む選択支援品に関する支援情報を生成する支援情報処理手順と、
前記選択支援品に関する支援情報を送信する送信手順と
を実行する選択支援システムにより乳児の養育者に前記乳児が使用する日用品の選択を支援する方法。
3)コンピューターに、
乳児の養育者から、前記乳児が日常で使用中の日用品の触感評価値及び/又は乳児の肌状態評価値を取得する評価値取得手順と、
前記評価値の高低に応じて、選択を支援する日用品の種類を決定する選択支援品決定手順と、
前記評価値から、前記乳児のオキシトシン量の予測値を算出するオキシトシン予測値算出手順と、
前記評価値を用いて、日用品の触感評価値及び/又は乳児の肌状態評価値情報を格納するデータベースから前記乳児の養育者から得られた評価値を上回る評価値を有する選択支援品の情報を取得して、選択支援品のオキシトシン予測値を算出し、算出した前記乳児のオキシトシン予測値と選択支援品のオキシトシン予測値との差分を含む選択支援品に関する支援情報を生成する支援情報処理手順と、
前記選択支援品に関する支援情報送信する送信手順と
を実行させるための乳児の養育者に前記乳児が使用する日用品の選択を支援する選択支援用プログラム。
【発明の効果】
【0010】
本発明の方法によれば、乳児の定常状態のオキシトシンを上昇させる乳児日用品の選択を支援する情報を乳児の養育者に提示することができる。これにより、乳児の養育者は適切な乳児日用品を選択、購入することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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