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公開番号2025022807
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-14
出願番号2024123316
出願日2024-07-30
発明の名称静電荷像現像用トナーの製造方法
出願人花王株式会社
代理人個人,個人
主分類G03G 9/08 20060101AFI20250206BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】高速印刷時の低温定着性及び耐久性に優れた静電荷像現像用トナーの製造方法に関すること。
【解決手段】結晶性ポリエステル樹脂C及び非晶性ポリエステル樹脂Aを同一又は異なる粒子に含有する樹脂粒子を、水系媒体中で凝集させて、凝集粒子を得る工程を含む、静電荷像現像用トナーの製造方法であって、前記結晶性ポリエステル樹脂Cのエステル基濃度が6.5mmol/g以上12.5mmol/g以下であり、前記非晶性ポリエステル樹脂Aが、アルコール成分とカルボン酸成分とポリエチレンテレフタレートとの重縮合物である、静電荷像現像用トナーの製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
結晶性ポリエステル樹脂C及び非晶性ポリエステル樹脂Aを同一又は異なる粒子に含有する樹脂粒子を、水系媒体中で凝集させて、凝集粒子を得る工程を含む、静電荷像現像用トナーの製造方法であって、前記結晶性ポリエステル樹脂Cのエステル基濃度が6.5mmol/g以上12.5mmol/g以下であり、前記非晶性ポリエステル樹脂Aが、アルコール成分とカルボン酸成分とポリエチレンテレフタレートとの重縮合物である、静電荷像現像用トナーの製造方法。
続きを表示(約 500 文字)【請求項2】
凝集粒子を得る工程で得られた凝集粒子を融着させて、トナー粒子を得る工程を含む、請求項1記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
【請求項3】
非晶性ポリエステル樹脂Aにおいて、ポリエチレンテレフタレートの含有量が、テレフタル酸-エチレングリコールのユニットを1モルとして、アルコール成分とカルボン酸成分とポリエチレンテレフタレートの合計量中、5モル%以上75モル%以下である、請求項1又は2記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
【請求項4】
ポリエチレンテレフタレートのIV値が、0.40以上0.80以下である、請求項1又は2記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
【請求項5】
結晶性ポリエステル樹脂Cの含有量が、結晶性ポリエステル樹脂Cと非晶性ポリエステル樹脂Aの合計量中、3質量%以上40質量%以下である、請求項1又は2記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
【請求項6】
非晶性ポリエステル樹脂Aのアルコール成分が、炭素数3以上6以下の脂肪族ジオールを含有する、請求項1又は2記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像等に用いられる静電荷像現像用トナーの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
電子写真システムの発展に伴い、さらなる高画質化に対応した静電荷像現像用トナーの開発が求められており、溶融混練法により得られる粉砕トナーに比べて、均一な小粒径のトナー粒子が容易に得られるケミカルトナーの製造方法が検討されている。また、高速化、例えば、A4縦方向で1枚あたり0.5~1.0秒程度の高速印刷にも対応可能な低温定着性を有するトナーが求められる。
【0003】
一方、静電荷像現像用トナーの結着樹脂として、原料モノマーとともにポリエチレンテレフタレートを用いた非晶性ポリエステル樹脂に結晶性ポリエステル樹脂を併用する検討がされている(特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-99699号公報
特開2021-67882号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
トナーの結着樹脂として、非晶性ポリエステル樹脂に結晶性ポリエステル樹脂を併用することでトナーの低温定着性が向上するが、高速印刷にも対応可能な低温定着性への改善が求められる。特に、水系媒体中でトナー粒子を形成する際に、非晶性ポリエステル樹脂に比べより疎水性の高い結晶性ポリエステル樹脂はトナー粒子内部に存在しやすくなるため、高速時の素早い熱応答性を発揮しがたくなる。一方、結晶性ポリエステル樹脂が表面近傍に偏在すると高速印刷時の低温定着性が向上するが、耐久性が低下する傾向にある。しかしながら、従来技術は、これらの課題に対して不十分である。
【0006】
本発明は、高速印刷時の低温定着性及び耐久性に優れた静電荷像現像用トナーの製造方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、結晶性ポリエステル樹脂C及び非晶性ポリエステル樹脂Aを同一又は異なる粒子に含有する樹脂粒子を、水系媒体中で凝集させて、凝集粒子を得る工程を含む、静電荷像現像用トナーの製造方法であって、前記結晶性ポリエステル樹脂Cのエステル基濃度が6.5mmol/g以上12.5mmol/g以下であり、前記非晶性ポリエステル樹脂Aが、アルコール成分とカルボン酸成分とポリエチレンテレフタレートとの重縮合物である、静電荷像現像用トナーの製造方法に関する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の方法により、高速印刷時の低温定着性及び耐久性に優れた静電荷像現像用トナーが得られる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、特定のエステル基濃度を有する結晶性ポリエステル樹脂Cとポリエチレンテレフタレート(PET)を用いて得られた非晶性ポリエステル樹脂Aを用い、水系媒体中で樹脂粒子を凝集させて静電荷像現像用トナーを得る方法である。本発明の方法により、高速印刷時の低温定着性に優れ、かつ、耐久性に優れるトナーが得られる詳細なメカニズムは定かではないが、以下のように推察される。
【0010】
低温定着性の観点からは、結晶性ポリエステル樹脂はトナー粒子の表面近傍に存在していることが好ましく、本発明では、結着樹脂として、エステル基濃度が高く、親水性の高い結晶性ポリエステル樹脂Cを用いることで、水系媒体中でのトナー粒子形成において、結晶性ポリエステル樹脂が粒子内部に偏在することを抑制できる。
一方、アルコール成分とカルボン酸成分とPETの重縮合反応において、PETは解重合を受けながらエステル交換反応によりポリエステル樹脂鎖に取り込まれるものの、完全にランダム化はせず、非晶性ポリエステル樹脂A中にはPETセグメントと呼べるある程度の長さのユニットとして存在する。この時、PETセグメントのエステル基濃度は10.0mmol/gであるため、エステル基濃度がPETセグメントと近似した、エステル基濃度が高い結晶性ポリエステル樹脂Cを用いることで、PETセグメントと結晶性ポリエステル樹脂C間のエステル基を介した相互作用が働きやすくなり、PETセグメントを起点に結晶性ポリエステル樹脂Cの結晶化が促進される。これらの結果、トナーの熱応答性が向上し、定着時の瞬時な加熱でトナーが溶融するため、高速印刷においても低温定着性に優れるとともに、素早く結晶回復することでトナーの硬度を確保することができるため、結晶性ポリエステル樹脂がトナー粒子の表面近傍に偏在していても、耐久性に優れるトナーが製造できるものと考えられる。
(【0011】以降は省略されています)

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