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公開番号
2025040946
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-25
出願番号
2024139816
出願日
2024-08-21
発明の名称
プロセスカートリッジ
出願人
キヤノン株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
G03G
15/08 20060101AFI20250317BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約
【課題】現像室内のトナーの循環を良好に保つことができ、現像ローラへのトナーのコート性が悪化せず、特にハーフトーン画像における濃度ムラを発生させることなく、良好な画像品質を保つことができるプロセスカートリッジを提供する。
【解決手段】現像ローラ25とトナー供給ローラ34との接触位置に対する、該トナー供給ローラの回転方向の上流側に、現像室316の内壁と該トナー供給ローラ表面とで構成されるトナー流路37が形成されており、該トナー流路における該現像室の内壁と該トナー供給ローラ表面との最近接距離が、1.0mm以上5.0mm以下であり、現像ローラ及びトナー供給ローラの周速比Rが1.1以上2.5以下を満たすように構成されたプロセスカートリッジであって、所定の規定を満たすトナーを用いることを特徴とする。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
画像形成装置に装着可能なプロセスカートリッジであって、
該プロセスカートリッジは、現像室を有し、
該現像室は、
感光ドラムの表面に形成された静電潜像をトナーを用いて現像し、トナー像を形成する現像ローラと、
該現像ローラにトナーを供給するトナー供給ローラと、
該現像ローラ上のトナーの層厚を規制するトナー規制部材と、
トナーと、
を有し、
該現像ローラ表面と該トナー供給ローラ表面とが接触しており、該現像ローラ表面の移動方向は、該現像ローラ表面と該トナー供給ローラ表面との接触位置において、該トナー供給ローラ表面の移動方向と逆向きとなるように構成されており、
該画像形成装置の装置本体に該プロセスカートリッジが装着された装着状態において、該現像ローラ表面と該トナー供給ローラ表面との接触位置で、該トナー供給ローラ表面の移動方向が上向き成分を含むように構成されており、
該トナー供給ローラの回転軸線に対して垂直方向における該プロセスカートリッジの断面において、該現像ローラと該トナー供給ローラとの接触位置に対する、該トナー供給ローラの回転方向の上流側に、該現像室の内壁と該トナー供給ローラ表面とで構成されるトナー流路が形成されており、該トナー流路における該現像室の内壁と該トナー供給ローラ表面との最近接距離が、1.0mm以上5.0mm以下であり、
該現像ローラ及び該トナー供給ローラは、下記式(E1)で示される周速比Rが
1.1≦R≦2.5
を満たすように構成されており、
R=V
RS
/V
D
(E1)
(式(E1)中、V
RS
は該トナー供給ローラの表面の周速の絶対値[m/sec]を表し、V
D
は該現像ローラの表面の周速の絶対値[m/sec]を表す。)
該トナーは、トナー粒子及びシリカ粒子を有し、
該トナーの個数平均粒径は、4.0μm以上9.0μm以下であり、
該トナーの平均円形度が、0.955以上0.975以下であり、
該トナーの円形度分布において、0.900以上0.930以下に存在する粒子の割合が、2.0個数%以上15.0個数%以下であり、
該シリカ粒子の含有量は、該トナー粒子100質量部に対し1.5質量部以上5.0質量部以下であり、
水洗法で測定される、該シリカ粒子の該トナー粒子に対する固着率が、70%以上82%以下である、
ことを特徴とするプロセスカートリッジ。
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
前記画像形成装置の装置本体に該プロセスカートリッジが装着された装着状態における、前記トナー供給ローラの回転軸線に対して垂直な面における前記プロセスカートリッジの断面において、前記トナー供給ローラと前記現像ローラの回転軸中心を結ぶ直線Aと水平線Hとがなす角が9.5度以上10.3度以下である、請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項3】
前記シリカ粒子が、粒径40nm以上300nm以下であるシリカ粒子Aを含み、
前記シリカ粒子Aによる前記トナー粒子の被覆率が、10%以上30%以下である、請求項1または2に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項4】
前記シリカ粒子Aの走査型電子顕微鏡(SEM)により観察される稠密度の平均値が、0.40以上0.90以下である、請求項3に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項5】
前記トナーの平均円形度が、0.960以上0.975以下であり、
前記トナーの円形度分布において、0.900以上0.930以下に存在する粒子の割合が、10.0個数%以上15.0個数%以下である、請求項1または2に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項6】
前記トナーが、ホウ素を含有しており、ホウ素の含有量が、0.1質量ppm以上100.0質量ppm以下である、請求項1または2に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項7】
前記現像室には、トナーを撹拌する為の撹拌部材が存在しない、請求項1または2に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項8】
前記プロセスカートリッジが、前記トナーを収容する為のトナー収容部を有し、
前記現像室が、前記トナー収容部と連通する連通口を有し、
前記トナー収容部が、前記現像室よりも鉛直方向下方に配置され、
前記トナー収容部に収容された前記トナーを、前記現像室に設けられた前記連通口を介して前記トナー供給ローラ上へ搬送するトナー搬送部材を有する、請求項1または2に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項9】
前記トナー搬送部材は、弾性を有し、回転することによって前記トナーを搬送する部材であり、
前記トナー搬送部材は、
前記連通口よりも前記搬送部材の回転方向上流側の領域Aにおいて、前記トナー搬送部材の自由端が前記トナー収容部の壁面に接触し、前記トナー搬送部材の回転に伴って前記トナー搬送部材を前記弾性に抗して回転軸側よりも前記自由端側の方が前記搬送部材の回転方向上流側となるように変形しており、
該領域Aよりもトナー搬送部材の回転方向下流側でかつ前記連通口よりも前記トナー搬送部材の回転方向上流側の位置Bにおいて、前記トナー搬送部材の自由端が前記トナー収容部の壁面との接触から解放され、搬送した前記トナーを前記連通口へ飛翔させるために、前記変形部によって変形した前記トナー搬送部材を前記弾性により復元されるように構成されており、
前記位置Bは、前記連通口の下端よりも下方に設けられており、
前記現像ローラの軸線方向から見て、前記トナー搬送部材の回転中心と前記現像ローラの回転中心は、前記境界部を通る鉛直線に対して同じ側にあって、
前記トナー搬送部材の回転半径の最大値は、前記搬送部材の回転中心と前記連通口の下端との間の距離よりも大きい、請求項8に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項10】
前記トナー供給ローラの軸端部に設けられた駆動力受け部と、
該駆動力受け部からの駆動力を前記トナー供給ローラへ伝達するための第1駆動力伝達部と、
前記トナー供給ローラに設けられ、前記第1駆動力伝達部で受けた駆動力を前記現像ローラへ伝達するための第2駆動力伝達部と、前記現像ローラに設けられ、前記第2駆動力伝達部からの駆動力を前記現像ローラへ伝達する第3駆動力伝達部を有する、請求項1または2に記載のプロセスカートリッジ。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式や静電記録方式を用いた複写機およびプリンターに使用されるプロセスカートリッジに関する。
続きを表示(約 4,400 文字)
【背景技術】
【0002】
電子写真画像形成方式(電子写真プロセス)を用いたプリンター等の画像形成装置では、像担持体としての電子写真感光体(以下、「感光体」という。)を一様に帯電させ、帯電した感光体を選択的に露光することによって、感光体上に静電像を形成する。感光体上に形成された静電像は、現像剤としてのトナーでトナー像として顕像化される。そして、感光体上に形成されたトナー像を、記録用紙、プラスチックシート等の記録材に転写し、更に記録材上に転写されたトナー像に熱や圧力を加えることでトナー像を記録材に定着させることで画像記録を行う。
このような画像形成装置は、一般に、現像剤の補給や各種のプロセス手段のメンテナンスを必要とする。この現像剤の補給作業や各種のプロセス手段のメンテナンスを容易にするために、感光体、帯電手段、現像手段、クリーニング手段等を枠体内にまとめてカートリッジ化し、画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジとすることが実用化されている。プロセスカートリッジ方式によれば、ユーザビリティーに優れた画像形成装置を提供することができる。
また、近年、複数色の現像剤を用いてカラー画像を形成するカラー画像形成装置が普及してきている。カラー画像形成装置としては、複数色の現像剤を用いた画像形成動作のそれぞれに対応する感光体を、トナー像が転写される被転写体の表面移動方向に沿って一列に配置した、所謂、インライン方式の画像形成装置が知られている。インライン方式のカラー画像形成装置には、複数の感光体が鉛直方向(重力方向)と交差する方向(例えば水平方向)に一列に配置されたものがある。インライン方式は、画像形成速度の高速化やマルチファンクションプリンタへの展開などの要望に対応し易いなどの点で好ましい画像形成方式である。
また、画像形成装置として、感光体を、被転写体としての中間転写体、又は、被転写体としての記録材を搬送する記録担持体の下方に配置したものがある(特許文献1)。
感光体を中間転写体や記録材担持体の下方に配置する場合、画像形成装置本体内において中間転写体や記録材担持体を間に挟む態様で、例えば定着装置と現像装置(或いは、露光装置)とを離れた位置に配置することができる。このような構成とすることで、現像装置(或いは、露光装置)が定着装置の熱の影響を受け難くなる。
近年、生産性向上への要望は高まってきており、高速印刷が可能なプリンターが求められている。高速印刷を可能とするカートリッジ構成として、現像ローラとトナー供給ローラとで周速差を持たせて当接させることでトナー供給を良化させるカートリッジ構成が提案されている(特許文献2、3)。
特許文献2には、現像ローラとトナー供給ローラとで周速差を持たせて当接させた上で、現像ローラとトナー供給ローラとの当接部において各々の表面が同一の方向に移動するカートリッジ構成と、無機微粒子の粒径、存在比率、遊離率、被覆状態を制御したトナーとの組み合わせにより、流動性に優れ、高速化・軽負荷化が進んだ場合にもベタ画像における濃度均一性(いわゆる「ベタ追従性」)不良及びトナーコートの乱れ(いわゆる「規制不良」)が発生しない技術が開示されている(特許文献2の請求項1、段落[0006]及び[0051]参照)。しかしながら、これらの構成において、低温低湿環境下、低印字連続で印刷した際に、現像ローラ上の残トナーがトナー供給ローラによって十分に回収されないことで、現像ローラ上のトナーがチャージアップする。これにより、現像ゴーストと呼ばれる画像上に前画像の履歴が生じる画像不良が発生する。特にハーフトーン画像において、上記画像不良に伴う濃度ムラが発生するということが分かった。
一方、特許文献3には、現像ローラとトナー供給ローラとで周速差を持たせて当接させた上で、現像ローラとトナー供給ローラとの当接部において各々の表面が逆方向に移動するカートリッジ構成が開示されている(特許文献3の請求項4、段落[0099]及び図5参照)。上記カートリッジ構造においてさらなる高速印刷可能にするには、低温低湿環境下において現像室内での流動性低下に伴い、トナーの循環が悪化し、トナー供給ローラと現像ローラの下方の領域においてトナー凝集が発生しやすい状態になるという課題がある。これにより、現像ローラ上の残トナーがトナー供給ローラによって十分に回収できない領域が発生する。そのため、現像ローラへのトナーのコート性が悪化することで、結果としてハーフトーン画像において、濃度ムラが発生するということが分かった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-253203号公報
特開2015-125258号公報
特開2020-79902号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、現像室内のトナーの循環を良好に保つことができ、現像ローラへのトナーのコート性が悪化せず、特にハーフトーン画像における濃度ムラを発生させることなく、良好な画像品質を保つことができるプロセスカートリッジを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、画像形成装置に装着可能なプロセスカートリッジであって、
該プロセスカートリッジは、現像室を有し、
該現像室は、
感光ドラムの表面に形成された静電潜像をトナーを用いて現像し、トナー像を形成する現像ローラと、
該現像ローラにトナーを供給するトナー供給ローラと、
該現像ローラ上のトナーの層厚を規制するトナー規制部材と、
トナーと、
を有し、
該現像ローラ表面と該トナー供給ローラ表面とが接触しており、該現像ローラ表面の移動方向は、該現像ローラ表面と該トナー供給ローラ表面との接触位置において、該トナー供給ローラ表面の移動方向と逆向きとなるように構成されており、
該画像形成装置の装置本体に該プロセスカートリッジが装着された装着状態において、該現像ローラ表面と該トナー供給ローラ表面との接触位置で、該トナー供給ローラ表面の移動方向が上向き成分を含むように構成されており、
該トナー供給ローラの回転軸線に対して垂直方向における該プロセスカートリッジの断面において、該現像ローラと該トナー供給ローラとの接触位置に対する、該トナー供給ローラの回転方向の上流側に、該現像室の内壁と該トナー供給ローラ表面とで構成されるトナー流路が形成されており、該トナー流路における該現像室の内壁と該トナー供給ローラ表面との最近接距離が、1.0mm以上5.0mm以下であり、
該現像ローラ及び該トナー供給ローラは、下記式(E1)で示される周速比Rが
1.1≦R≦2.5
を満たすように構成されており、
R=V
RS
/V
D
(E1)
(式(E1)中、V
RS
は該トナー供給ローラの表面の周速の絶対値[m/sec]を表し、V
D
は該現像ローラの表面の周速の絶対値[m/sec]を表す。)
該トナーは、トナー粒子及びシリカ粒子を有し、
該トナーの個数平均粒径は、4.0μm以上9.0μm以下であり、
該トナーの平均円形度が、0.955以上0.975以下であり、
該トナーの円形度分布において、0.900以上0.930以下に存在する粒子の割合が、2.0個数%以上15.0個数%以下であり、
該シリカ粒子の含有量は、該トナー粒子100質量部に対し1.5質量部以上5.0質量部以下であり、
水洗法で測定される、該シリカ粒子の該トナー粒子に対する固着率が、70%以上82%以下である、
ことを特徴とするプロセスカートリッジに関する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によって、現像室内のトナーの循環を良好に保つことができ、現像ローラへのトナーのコート性が悪化せず、特にハーフトーン画像における濃度ムラを発生させることなく、良好な画像品質を保つことができるプロセスカートリッジを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明を適用可能な画像形成装置の概略断面図である。
本発明を適用可能な実施例に係るプロセスカートリッジの概略断面図である。
本発明を適用可能な実施例に係る現像室の概略断面図である。
本発明を適用可能な実施例に係る現像ブレードの短手方向の概念断面図である。
本発明を適用可能な実施例に係るトナー供給ローラへの駆動入力方法を説明する図である。
本発明を適用可能な実施例に係る現像装置内のトナーの動きを表した図である。
本発明を適用可能な実施例に係る現像室内壁と現像ブレードの支持端との位置関係を説明する図である。
シリカ粒子A形状の定量化に用いる二値化画像の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明に係る現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。また、以下の説明で一度説明した部材についての材質、形状などは、特に改めて記載しない限り、後の説明においても初めの説明と同様のものである。特に図示あるいは記述をしない構成や工程には、当該技術分野の周知技術または公知技術を適用することが可能である。また、重複する説明は省略する場合がある。
【0009】
数値範囲を表す「XX以上YY以下」や「XX~YY」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。数値範囲が段階的に記載されている場合、各数値範囲の上限及び下限は任意に組み合わせることができる。
【0010】
〔本発明の特徴〕
本発明者らは、上記課題に対して、現像ローラの表面の移動方向がトナー供給ローラ表面の移動方向と逆向きであるカートリッジ構成において、現像室内でのトナーの循環が悪化し、トナー供給ローラと現像ローラの下方の領域においてトナー凝集が発生しやすい状態になることを抑制する方法を検討した。
(【0011】以降は省略されています)
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