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公開番号
2025037657
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-18
出願番号
2023144722
出願日
2023-09-06
発明の名称
トナー
出願人
シャープ株式会社
代理人
弁理士法人あーく事務所
主分類
G03G
9/087 20060101AFI20250311BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約
【課題】低温定着トナーにおける定着性と耐熱保存性とを両立しつつ、現像ローラに対する焼き付きを抑制できるトナーを提供する。
【解決手段】結着樹脂を含むトナー粒子を有するトナーにおいて次の構成とする。トナー粒子は、結着樹脂中に分散しているスチレン系樹脂と、スチレン系樹脂中に分散している炭化水素系ワックスと、内包化促進剤としてのエステルワックスとを含む。前記スチレン系樹脂の平均分散径は200nm以上900nm以下であり、前記炭化水素系ワックスの平均分散径は前記スチレン系樹脂の平均分散径よりも小さく且つ50nm以上300nm以下である。前記スチレン系樹脂の分散粒子中に占める前記炭化水素系ワックスの体積割合である内包率は20%以上50%以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
結着樹脂を含むトナー粒子を有するトナーであって、
前記トナー粒子は、前記結着樹脂中に分散しているスチレン系樹脂と、前記スチレン系樹脂中に分散している炭化水素系ワックスと、内包化促進剤としてのエステルワックスとを含み、
前記スチレン系樹脂の平均分散径は、200nm以上900nm以下であり、
前記炭化水素系ワックスの平均分散径は、前記スチレン系樹脂の平均分散径よりも小さく、且つ50nm以上300nm以下であり、
前記スチレン系樹脂の分散粒子中に占める前記炭化水素系ワックスの体積割合である内包率は、20%以上50%以下であることを特徴とするトナー。
続きを表示(約 660 文字)
【請求項2】
請求項1に記載のトナーであって、
前記スチレン系樹脂のSP値をSP1、前記炭化水素系ワックスのSP値をSP2、前記エステルワックスのSP値をSP3とすると、
SP2<SP3<SP1の関係を満たすことを特徴とするトナー。
【請求項3】
請求項2に記載のトナーであって、
下記式(1)及び(2)の関係を満たすことを特徴とするトナー。
SP3-SP2≦1.0 ・・・(1)
SP1-SP3≦1.0 ・・・(2)
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載のトナーであって、
前記炭化水素系ワックスの融点をT1、前記エステルワックスの融点をT2とすると、
T1<T2の関係を満たすことを特徴とするトナー。
【請求項5】
請求項1又は請求項2に記載のトナーであって、
前記トナー粒子中の前記エステルワックスの含有量は、0.2質量%以上1質量%以下であることを特徴とするトナー。
【請求項6】
請求項1又は請求項2に記載のトナーであって、
前記トナー粒子中、前記炭化水素系ワックスの含有量は前記エステルワックスの含有量の2倍以上5倍以下であることを特徴とするトナー。
【請求項7】
請求項1又は請求項2に記載のトナーであって、
前記トナー粒子中、前記スチレン系樹脂の含有量は前記エステルワックスの含有量の5倍以上10倍以下であることを特徴とするトナー。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、トナーに関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、電子写真方式を利用した複写機、複合機、プリンタ、ファクシミリ装置等の画像形成装置の省エネルギー化を実現するため、トナーには低温定着性が要求されている。一般に、トナーとしては、樹脂を主成分とするトナー粒子(トナーコア)の表面に外添剤を付着させたものが使用されている。
【0003】
従来、トナーの低温定着性を向上させるための方法としてトナー粒子中に低融点ワックスを添加する方法が知られており、また、トナーに流動性を付与するための方法としてトナー粒子中にスチレン系樹脂を添加する方法が知られている。なお、以下において、低温定着性を向上させたトナーのことを低温定着トナーともいう。
【0004】
例えば、特許文献1には、2種の樹脂を含むトナー粒子において、そのうちの1種の樹脂がスチレン系モノマーとアクリル系モノマーとを含む単量体を共重合させた共重合体であり、その樹脂に離型剤としてのワックスが内包されていることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2004-070076号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、低融点ワックスをトナー粒子中に添加した(内添した)トナーにあっては、トナー粒子中における低融点ワックスの分散性が悪いと、トナー粒子の表面に低融点ワックスが偏在することがある。そのため、トナー粒子の表面に露出して存在する低融点ワックスに起因して、トナーの耐熱保存性が悪化するという問題や、現像ローラへのトナーの焼き付きが発生するという問題がある。
【0007】
本開示のトナーは斯かる事情に鑑みて見出されたものであり、低温定着トナーにおける定着性と耐熱保存性とを両立しつつ、現像ローラに対する焼き付きを抑制できるトナーを提供することを本開示の主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するためになされた本開示のトナーは、結着樹脂を含むトナー粒子を有するトナーであって、前記トナー粒子は前記結着樹脂中に分散しているスチレン系樹脂と、前記スチレン系樹脂中に分散している炭化水素系ワックスと、内包化促進剤としてのエステルワックスとを含み、前記スチレン系樹脂の平均分散径は200nm以上900nm以下であり、前記炭化水素系ワックスの平均分散径は前記スチレン系樹脂の平均分散径よりも小さく且つ50nm以上300nm以下であり、前記スチレン系樹脂の分散粒子中に占める前記炭化水素系ワックスの体積割合である内包率は20%以上50%以下であることを特徴とする。
【0009】
上記のトナーにあっては、前記スチレン系樹脂のSP値をSP1、前記炭化水素系ワックスのSP値をSP2、前記エステルワックスのSP値をSP3とすると、SP2<SP3<SP1の関係を満たすことが好ましい。
【0010】
上記のトナーにあっては、下記式(1)及び(2)の関係を満たすことが好ましい。
SP3-SP2≦1.0 ・・・(1)
SP1-SP3≦1.0 ・・・(2)
(【0011】以降は省略されています)
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