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公開番号
2024171473
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-12
出願番号
2023088497
出願日
2023-05-30
発明の名称
フィラメントワインディング装置
出願人
村田機械株式会社
代理人
弁理士法人ATEN
主分類
B29C
70/32 20060101AFI20241205BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約
【課題】繊維束が弛むことを抑制し、且つ、繊維束の保持及び解放を容易に行うことができるローラユニットを提供する。
【解決手段】フィラメントワインディング装置1は、円筒状のライナーLの外周面に繊維束Fをフープ巻きするためのフープ巻ユニット40と、制御装置5と、を備える。フープ巻ユニット40は、本体部41と、本体部41に回転可能に支持された回転部42と、回転部42に設けられたリング状電極74を有する回転コネクタ68と、を含む。回転部42には、電力によって駆動されるガイドユニット66が取り付けられている。回転コネクタ68は、リング状電極74を介してガイドユニット66に電力を供給する。そして、制御装置5と無線で接続され且つガイドユニット66と電気的に接続された無線装置80が、回転部42に設けられている。制御装置5は、ガイドユニット66の駆動を制御する制御信号を、無線装置80を介してガイドユニット66に送信する。
【選択図】図6
特許請求の範囲
【請求項1】
円筒状のライナーの外周面に繊維束をフープ巻きするためのフープ巻ユニットと、
制御装置と、
を備え、
前記フープ巻ユニットは、
本体部と、
電力によって駆動される被駆動部が取り付けられ、前記本体部に回転可能に支持された回転部と、
前記回転部に設けられたリング状電極を有し、前記リング状電極を介して前記被駆動部に電力を供給する回転コネクタと、
を含み、
前記制御装置と無線で接続され、且つ、前記被駆動部と電気的に接続された無線装置が、前記回転部に設けられており、
前記制御装置は、前記被駆動部の駆動を制御する制御信号の少なくとも一部を、前記無線装置を介して前記被駆動部に送信することを特徴とするフィラメントワインディング装置。
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
前記回転部には、前記被駆動部として、繊維束を前記ライナーに供給するための繊維束ガイドを有するガイドユニットが取り付けられており、
前記繊維束ガイドは、前記回転部の回転方向及び前記ライナーの軸方向の両方に直交する前記回転部の径方向に沿って伸びる回転軸を中心に回転可能、且つ、前記径方向に伸縮可能に構成されており、
前記制御装置は、前記繊維束ガイドを回転させるための第1制御信号、及び、前記繊維束ガイドを伸縮させるための第2制御信号のうちの少なくとも一方を、前記無線装置を介して前記ガイドユニットに送信することを特徴とする請求項1に記載のフィラメントワインディング装置。
【請求項3】
前記被駆動部の動作の異常を検知したときに異常信号を生成するセンサと、
報知部と、
を備え、
前記無線装置は、前記センサと電気的に接続されており、前記センサによって生成された前記異常信号を前記制御装置に送信するように構成され、
前記制御装置は、前記無線装置から前記異常信号を受信したとき、前記報知部に異常を報知させることを特徴とする請求項1に記載のフィラメントワインディング装置。
【請求項4】
前記被駆動部の動作の異常を検知したときに異常信号を生成するセンサと、
報知部と、
を備え、
前記無線装置は、前記センサと電気的に接続されており、前記センサによって生成された前記異常信号を前記制御装置に送信するように構成され、
前記制御装置は、前記無線装置から前記異常信号を受信したとき、前記報知部に異常を報知させることを特徴とする請求項2に記載のフィラメントワインディング装置。
【請求項5】
前記制御装置は、前記無線装置から前記異常信号を受信したとき、前記回転コネクタを介した前記被駆動部への電力の供給を停止させることを特徴とする請求項3に記載のフィラメントワインディング装置。
【請求項6】
前記制御装置は、前記無線装置から前記異常信号を受信したとき、前記回転コネクタを介した前記被駆動部への電力の供給を停止させることを特徴とする請求項4に記載のフィラメントワインディング装置。
【請求項7】
前記回転部は、前記リング状電極が設けられた回転基部と、前記回転基部に対して着脱可能に構成されたカートリッジと、を有し、
前記被駆動部及び前記無線装置は、前記カートリッジに取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のフィラメントワインディング装置。
【請求項8】
前記回転部は、前記リング状電極が設けられた回転基部と、前記回転基部に対して着脱可能に構成されたカートリッジと、を有し、
前記被駆動部及び前記無線装置は、前記カートリッジに取り付けられていることを特徴とする請求項2に記載のフィラメントワインディング装置。
【請求項9】
前記回転部は、前記リング状電極が設けられた回転基部と、前記回転基部に対して着脱可能に構成されたカートリッジと、を有し、
前記被駆動部及び前記無線装置は、前記カートリッジに取り付けられていることを特徴とする請求項3に記載のフィラメントワインディング装置。
【請求項10】
前記回転部は、前記リング状電極が設けられた回転基部と、前記回転基部に対して着脱可能に構成されたカートリッジと、を有し、
前記被駆動部及び前記無線装置は、前記カートリッジに取り付けられていることを特徴とする請求項4に記載のフィラメントワインディング装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、フープ巻ユニットを有するフィラメントワインディング装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数のボビン(特許文献1の繊維束ボビン)から引き出された繊維束を筒状のライナーの外周面に巻き付けるためのフィラメントワインディング装置が開示されている。フィラメントワインディング装置は、ライナーの軸方向と概ね直角な方向に繊維束を巻き付けるフープ巻きを施すためのフープ巻ユニットを有する。フープ巻ユニットは、本体部と、本体部に回転可能に支持された回転部(特許文献1の回転部材)と、を有する。回転部には繊維束をライナーに供給するための繊維束ガイド(特許文献1のリングガイド)が取り付けられており、回転部がライナーの軸周りを回転することによってライナーにフープ巻きが施される。
【0003】
さらに、回転部には、電力によって駆動される被駆動部が取り付けられている。被駆動部は、例えば、繊維束ガイドからライナーに供給される繊維束に所定のテンションを付与するテンションユニット、繊維束ガイドの公転方向における位置を検出するためのセンサ、糸の送り速度や総送り量を計測するセンサなどが挙げられる。ここで、本体部に設けられた電源等と回転部上の被駆動部とを配線によって電気的に接続すると、回転部の回転に伴い配線が絡まったりねじれたりして断線を引き起こすおそれがある。このため、回転部に取り付けられた被駆動部への電力供給や制御信号の送信は、回転コネクタを介して行われる。
【0004】
回転コネクタとしてスリップリングを例に挙げて説明する。スリップリングは、本体部に設けられたブラシと、回転部に設けられたリング状電極とを有する。リング状電極は、配線によって被駆動部と接続されている。本体部のブラシと、回転部とともに回転するリング状電極とが摺動接触することによって、本体部と回転部とが電気的に接続される。このような電気的接続を利用して、本体部側からの電力や制御信号が、回転部に取り付けられた被駆動部に送られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-144407号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のような回転コネクタでは、1種類の電力又は1種類の制御信号につき、1つのリング状電極が必要になる。例えば、2つの被駆動部に電力を供給する場合、回転部に設けられるリング状電極は2つ必要になる。また、1つの被駆動部に2種類の制御信号を送信する場合も、回転部に設けられるリング状電極は2つ必要になる。
【0007】
リング状電極は、回転部の軸方向に並ぶように配置される。このため、回転部に設けられるリング状電極の数が増えるほど、回転部の軸方向の寸法は大きくなり、ひいてはフープ巻ユニットが大型化する。特に近年は、様々な形状のライナーに適切にフープ巻きを施すために、被駆動部に対して複雑な制御を行う必要性が高まっており、制御信号の数が増える傾向にある。そうすると、回転部に設けられる制御信号用のリング状電極の数がさらに増加し、フープ巻ユニットのさらなる大型化を招く。
【0008】
以上の課題に鑑みて、本発明は、フープ巻ユニットの大型化を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のフィラメントワインディング装置は、円筒状のライナーの外周面に繊維束をフープ巻きするためのフープ巻ユニットと、制御装置と、を備え、前記フープ巻ユニットは、本体部と、電力によって駆動される被駆動部が取り付けられ、前記本体部に回転可能に支持された回転部と、前記回転部に設けられたリング状電極を有し、前記リング状電極を介して前記被駆動部に電力を供給する回転コネクタと、を含み、前記制御装置と無線で接続され、且つ、前記被駆動部と電気的に接続された無線装置が、前記回転部に設けられており、前記制御装置は、前記被駆動部の駆動を制御する制御信号の少なくとも一部を、前記無線装置を介して前記被駆動部に送信することを特徴とするものである。
【0010】
本発明によれば、被駆動部の駆動を制御する制御信号の少なくとも一部は、回転コネクタではなく無線装置を介して被駆動部に送信される。したがって、制御信号の数が増えたとしても、回転コネクタのリング状電極の数を増やす必要がない。これにより、回転部の大型化を抑制でき、ひいてはフープ巻ユニット全体の大型化を抑制できる。
(【0011】以降は省略されています)
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