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公開番号2024003270
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-01-12
出願番号2022112054
出願日2022-06-26
発明の名称超高速射出点描画による熱溶解積層法
出願人個人
代理人
主分類B29C 64/106 20170101AFI20240104BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】間欠定量高速射出による熱溶解積層法(MEX法)で造形物を製造する方法を提供する。
【解決手段】MEX法の3Dプリンターにおいて、シリンダー内で熱溶解した材料を、ピストンによる射出速度を独立して設定できる構造において、ピストンを間欠的に一回射出量だけ打ち出した後に、後退させる運動を、時間当たりの射出回数n(回/秒)および、ノズルの間欠印刷移動距離Itd(mm)と同期させて、せん断速度103~105(1/秒)の超高速射出にて点描画印刷しそれを高速で反復させることにより三次元造形させる積層造形法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
熱溶解積層法3Dプリンターにおいて、ノズルから射出される材料のせん断速度が10

~10

(1/秒)であり、射出は間欠的に行い、射出量は一定量の積層材料滴をオーバーラップさせて点描画印刷することを高速で反復させて造形物を造る積層造形法。
続きを表示(約 400 文字)【請求項2】
請求項1の熱溶解積層法3Dプリンターにおいて、時間当たりの間欠射出回数N(回/秒)、ノズル開口径ΦD(mm)のとき、印刷プラットフォームXY軸平面において、ノズルの間欠印刷移動距離Itdが、Itd=ΦD×(0.90~1.00)(mm)であり、かつ、この間欠印刷速度PSが、Nに同期させて、PS=Itd×N(mm/秒)である積層造形法。
【請求項3】
請求項1の熱溶解積層法3Dプリンターにおいて、間欠射出のピストン下死点と上死点を結ぶ振幅At(mm)が、ノズル端面と造形物上面までの距離ΔL(mm)のとき、At=ΔL×(1.00~1.10)である積層造形法。
【請求項4】
請求項1の 熱溶解積層法3Dプリンターにおいて、間欠射出一回の射出量ΔM(mm

)が、ΔM=(ΦD/2)

×π×Atである積層造形法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、付加製造技術における熱溶解積層法による立体造形物の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
3Dプリンターは、コンピュータで作成された三次元の造形データを元に、造形材料を順次積層して立体物を造形する装置であり、数種類の方式が知られている。中でも、熱溶解積層法(Material Extrusion 以下MEX法)は、熱可塑性樹脂などの材料を溶かして3D積層物をレイヤーごとに作成する3D印刷方法である。積層材料は熱可塑性樹脂だけでなく、金属粉末やセラミック粉末等と樹脂を混錬して作った成形材料(フィラメントやペレット)が使われている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来のMEX法は、ノズルから溶融した材料を連続的に射出し、印刷プラットフォームをXY軸移動制御して1レイヤー分のスライス形状を印刷するものである。その機構の制限として、射出速度は印刷速度に拘束されるという課題がある。その射出速度は、例えば、レイヤー厚さ0.3mmで印刷速度が37mm/秒のとき、射出速度は27mm/秒と一義的に決まり、射出速度だけを独立して設定することはできない。
【0004】
積層材料が樹脂の場合であれば流動性は高く射出が容易であるが、樹脂と粉末や繊維等の複合材の場合は流動性が悪くなり、射出が困難になる場合がある。
例えば、図1に示すように、金属粉末を多量に混錬した成形材料は、その粉末配合量が増えると、見掛け粘度が指数関数的に増加し射出流動性が著しく悪くなる。現状のMEX法では、射出限界とされる見掛け粘度10

poiseを達成できるせん断速度10

~10

(1/秒)を出す機能があるが、現実は、積層品質不良(レイヤー界面の不完全密着や分離、微少空隙の残存、外郭波打ち、インフィル形成不良)の対策として、印刷速度を下げる調整が多く行われる。その結果として射出速度(せん断速度と同義)が連動して遅くなるため、見掛け粘度が悪い状態の中で試行錯誤の改善が行われるという課題がある。
【0005】
本発明は、上記課題を解決させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、超高速射出による点描画によるMEX法で造形物を製造する方法を見出した。
【0007】
MEX法の3Dプリンターにおいて、シリンダー(バレル)内で熱溶解した材料を、ピストンによる射出速度を独立して制御できる機構において、ピストンを間欠的に一回射出量だけ打ち出す、その点描画印刷の反復により三次元造形させていくものである。ピストン加圧は、超高速に上下し、射出時のせん断速度は10

~10

(1/秒)にする。このせん断速度は、一般的なプラスチック射出成形機技術で使用されているレベルであり、例えば、油圧サーボ機構、ボールネジとサーボ機構、回転カムと従動ピストン機構等により達成させる。
【発明の効果】
【0008】
金属粉末を50~70VOL%と樹脂(滑剤、可塑剤、ポリマー)を混錬して作った成形材料(フィラメントやペレット)を使った射出は、擬塑性流体の性質を有し、せん断速度を上げると粘度が低下する性質がある。このせん断速度を上げることは、射出速度を上げることと同義である。図1の流動性を評価するキャピログラフでわかるように、せん断速度が低い時には見掛け粘度は非常に高い。また、金属粉末を多量に混錬した成形材料は、その粉末配合量が増えると、見掛け粘度が指数関数的に増加する。
しかし、粉末が多量に配合された材料でも、せん断速度10

~10

(1/秒)の超高速射出で行えば、見掛け粘度が急激に下がり、射出性が向上し積層造形品質を向上させることができる。
【0009】
さらに、粉末配合量を限界まで増やすこと(バインダー量を最少化すること)ができれば、粉末粒子間距離が最小化でき、粒子の接触点数が増加し積層体(グリーン体)のハンドリング強度をあげることができる。そして、次工程で脱脂および焼結をして金属焼結体(シルバー体)が作られるが、バインダー量が最少であれば収縮率が最小化できるので、焼結体の機械的性質および寸法精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
5種類の材料の溶融粘度キャピログラフ
本実施形態における立体造形物の製造方法の概念図である。
ノズル近傍拡大図
間欠射出のピストン移動量タイムチャート
間欠印刷移動距離の説明図
【 実施例】
(【0011】以降は省略されています)

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